09年版の消防白書が27日の閣議で了承された。08年の救急出動件数は前年より減ったものの、通報から病院収容までの時間が過去最悪となっていることから「消防機関と受け入れ医療機関の連携を強化する必要がある」としている。
白書によると、全国の救急出動件数は約510万件で、過去最多だった07年に比べ約19万件(3.6%)減った。一方、通報から病院に収容されるまでの時間は平均35.0分で、98年に比べて8.3分遅くなっている。
白書は中・長期的な課題として「医師不足や病床不足の改善など医療機関の充実強化」を挙げている。消防法の改正で都道府県に義務づけられた、患者の状況に応じた病院のリストづくりの強化も求めている。