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小泉被告絶叫「無罪だ!」「殺したのはマモノ」

26日の初公判後に、小泉毅被告の弁護人が「本人の直筆」としてメディア向けに配布した手記
26日の初公判後に、小泉毅被告の弁護人が「本人の直筆」としてメディア向けに配布した手記
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 08年11月の元厚生次官ら連続殺傷事件で、殺人や殺人未遂などの罪に問われた無職小泉毅被告(47)の初公判が26日、さいたま地裁で開かれた。小泉被告は起訴内容を大筋で認める一方、大声で「無罪を主張する。それは、私が殺したのは人ではなく、心の中が邪悪なマモノ(魔物)だ」などと述べた。閉廷後、弁護人が被告の直筆の手記を配布した。来月には連続5日間の集中審理が予定され、来年3月には判決が言い渡される。

 小泉被告は約1年前の逮捕時と同じく、がっしりとした体つきで、短く髪を刈り込んでいた。鋭い目つきも変わらず、上下黒のスエット姿。裁判長から名前を尋ねられると「小泉毅です」とはっきりした口調で答えた。

 罪状認否では起訴内容を大筋で認めた後に「意見を言っていいですか」と発言。裁判長が認めると、法廷内に響き渡る大声で「無罪を主張する。それは、私が殺したのは人ではなく、心の中が邪悪な魔物と、今でも確信している」と述べた。

 さらに「狂犬病予防の名の下に、毎日たくさんのペットが殺されている。そんなことができるのは短絡的で身勝手で理不尽で無知で、邪悪な心を持った魔物だ。毎日1000頭以上のペットが無駄に殺されている訳を私に説明しなさい」と持論を展開。最後は「エゴで満たされている人間には、私のことは理解できない。以上」と絶叫した。

 検察側冒頭陳述によると、小泉被告は、中学生のころ行方不明になった飼い犬「チロ」が、保健所の野犬狩りで殺処分されたと信じ込み、旧厚生省への恨みを募らせた。10年ほど前から、50歳になったら多くの厚生次官経験者を殺害して死刑になりたいと考えるようになった。株取引で失敗し貯金が減少したため殺害計画の時期を早め、一時は個人的なトラブルがあった保険会社のトップらの殺害も計画したとしている。

 検察側の証拠調べでは、小泉被告が犯行に使った血の付いたナイフなど10本の刃物や、殺害の練習に使用したとされる衣類を巻き付け人間に見立てた腹筋台が提示された。読み上げられた捜査段階の供述調書では、自ら出頭した理由について「年金テロだと報道され、警備が厳しくなるとこれ以上の襲撃が難しくなると思った。当初の計画からすると25点だな、落第だな、と思った。決起の正当性を主張するために出頭した」などと話していたという。

 12月14日以降に計8回の公判期日が指定され、判決言い渡しは来年3月30日の予定。

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