行政刷新会議の加藤秀樹事務局長は26日、ノーベル化学賞受賞者の野依良治氏が、事業仕分けによる科学技術関連予算の削減を批判したことに対し「(仕分け人は)誰一人として科学技術、研究を否定していない。野依さんは非科学的な人だ」と批判した。
加藤氏が代表を務めるシンクタンク「構想日本」が東京都内で開いた事業仕分けに関するフォーラムで発言した。
野依氏は25日、「科学技術は日本が国際競争を生きるすべであり、国際協調の柱。削減するのは不見識」と指摘。これに対し加藤氏は「世界最高レベルのコンピューターを作る科学者を育てることは否定しない。だが、1000億円超のお金を使うことがいかに間尺に合わないか。(仕分けの議論を)見も、聞きも、知りもしないで『不見識』と言うのは、非科学的」と反論した。【谷川貴史】
毎日新聞 2009年11月26日 23時22分