モンブラン12本差しケースとは違ってダンヒル6本差しケースはダンヒル担当の課長からいただいたことをはっきりと憶えている。
モンブラン日本総代理店 ダイヤ産業は1980年代の前半からダンヒルの筆記具部門の日本総代理店も兼ねることになった。それは万年筆は特殊なアフターサービス、専門的なアフターサービスが必要であると考えられた為であろう。その当時に造られていたダンヒル銀無垢や金・銀・メッキのマイコレクションとともに画像をご覧いただこう。
ダンヒル万年筆としてはこの時代の銀無垢が一番好きだ。ペン先は当時のモンブランノブレスと同型で、実はモンブランに入社してパーツとしてのペン先を試した時に、「何て書きやすいんだ。」と思わせてくれたのがそのノブレスのMのペン先で、今の私の研ぎの原点がそこにあった。
ただ、ダンヒル万年筆としての最高傑作は「ダンヒル ナミキ」であることに異論をはさむ方はないだろう。この6本差しケースはイタリアで製造され、完全包装されたものを数個いただいたが、フルハルターを開業してからお客様に差し上げて喜ばれた。これも役得である。