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首相献金疑惑:実母からの資金提供 偽装献金に1億円

実母から鳩山首相への資金の流れ
実母から鳩山首相への資金の流れ

 鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」(友政懇)を巡る偽装献金問題で、実母からの資金提供の全体像が判明した。実母は08年までの5年間に自らの口座から計約30億円を引き出し、うち約9億円を鳩山氏側に提供。このうち約1億円が、友政懇の政治資金収支報告書に虚偽記載された偽装献金の原資になっていた。総額3億数千万円に及ぶ虚偽記載のうち、残る2億数千万円は鳩山氏本人の提供資金で、偽装献金の原資もほぼ解明された。

 関係者によると、実母は鳩山家の資産管理会社「六幸商会」(東京都港区)の管理する自己名義の銀行口座から年平均約6億円、08年までの5年間に計約30億円を引き出して現金化した。約30億円の中には、公益法人への寄付など政治活動とは無関係な支出も含まれているという。

 鳩山氏側にわたったのは、このうち年平均約1億8000万円で、08年までの5年間で約9億円。このうち鳩山氏の個人事務所の運営費などに充てられた資金を除き、約1億円は友政懇の政治資金となり、偽装献金の原資となっていた。

 こうした実母から鳩山氏側への資金提供は、主に鳩山氏側が実母に要求しており、1回あたり約1000万~3000万円が現金で授受されたという。

 収支報告書に虚偽の記載をしたことを認めている元公設第1秘書は、東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し実母からの提供資金について「実母から友政懇への貸付金だった」と説明している模様だ。しかし、借用書など貸付金であることを裏付ける文書はなく、鳩山氏側から実母に返済もされていないことから、特捜部は実母から鳩山氏への贈与や友政懇への寄付に当たる可能性があるとみて、慎重に捜査を進めている。

 鳩山氏の事務所は、実母からの資金提供についての毎日新聞の取材申し込みに対し「捜査中であり、個々の事項については一切お答えを差し控えさせていただきます」と回答している。

毎日新聞 2009年11月27日 2時30分(最終更新 11月27日 2時40分)

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