日猶（ユダヤ）同祖論は古くからあると承知していたが、イスラエル側でも結構まじめに考えている勢力があるらしい。とんでも本に近いかな、と思いながらも、日猶同祖論の今日までの到達点を確認まで。『失われたイスラエル１０支族ー知られざるユダヤの特務機関「アミシャーブ」の調査報告』ラビ・エリヤフ・アビハイル著（久保有政解説。学研。２００５年９月。原書は古そう？）から。
失われたイスラエル１０支族
紀元前７２２年アッシリア軍による北イスラエル王国の略奪と１０支族の捕囚と連行。その後この１０支族は歴史から消える。著者ラビ・アビハイルは限られた記録や証言、各地訪問・考古学や民族伝承・遺産などを確認、１０支族の末裔を突き止める。この活動を支えるのが
１９７５年設立の「アミシャーブ」：離散（ディアスポラ）した世界のユダヤ人を現代のイスラエルに帰還させる機関。１０支族末裔の確認、改宗・帰還事業も推進し、すでに約１０００名の１０支族末裔が帰還したのだとも。
東アジアでは四川の羌岷(きょうみん)族と日本人が有力候補
アフガン・パキスタンのパタン族（１８００万人）、インド北部のカシミール族（５００万人）、ミャンマー北東部のカレン族（５００万人）、インドミャンマー国境地帯のシンルン（マナセ）族２００万人、中国四川省のチャンミン(羌岷)族（２５万人）、南インドのクナン族などは民族レベルで間違いなさそう。またクルディスタン、カフカス、スペイン、ポルトガル、イタリアあたりにも異教に改宗したままという人々は沢山いる。これらに並ぶレベルで、日本をミャンマーや四川省の後にこれらと関連があるかのように取り上げている。かなり期待？されているようさえみえる。
傍証：神道の儀式や習慣（手水舎、みこしなど）、清浄と不浄（禊や塩など）、など伝統文化・習俗・性質・言葉まで多数。
日猶同祖論研究史（同祖というより血が一部入っている親戚；久保有政解説より）
エンゲルト・ケンペル（１７２７年「日本誌」：日本人は中国系ではなくバビロニア系；ドイツ人医師、出島に２年）
ノーマン・マクレオド（１８７５年「日本古代史の縮図」：天孫族はユダヤ系；スコットランド商人、日本各地に滞在）
エドワード・オドルム教授（日猶同祖論；明治大正期在日、東大教授）
小谷部全一郎（１９２９年「日本および日本民族の起源」：神道はユダヤ起源、天孫族は１０支族から；キリスト教牧師、神道やユダヤ教に精通）
川守田英二（１９５６年「日本ヘブル詩歌の研究」：ユダ南王国の末裔；キリスト教牧師）
中田重治、手島郁郎、佐伯好郎（秦氏はユダヤ）、藤沢親雄（神道）、三浦一郎（大本教）などが同祖論者。
ヨセフ・アイデルバーグ（「大和民族はユダヤ人だった」（たま出版）
マーヴィン・トケイヤー（「ユダヤと日本、謎の古代史」（産能大学出版）、「日本・ユダヤ封印の古代史」（徳間書房）
なお、最後に以下を引用しておく。単なる学術的な興味なのではない、イスラエル(ユダヤ)の人人にとっては、宗教上の要請＋自分達の救済、＋ユダヤの数を増やす、ためなのである。
「メシアが到来するとき、まず１０支族が救われ、次にユダ族とベニヤミン族が救われる。・・ユダ族とベニヤミン族であるわれわれ（今のイスラエルの人たち）は１０支族を探し出さねばならない。そうすることでメシアの日と来るべき世を共有できるのだ。探求の対象となるのは１０支族すべてだが、われわれはまず異教徒として生活する１０支族を探すことにする。彼らは改宗しなければ帰還できないのでわれわれの助けを必要としている。・・・改宗を希望したとしても、魂がシナイ半島になければ、その改宗希望者は死肉に過ぎない。逆に言えば、ユダヤの魂を持ちさえすれば、心底から改宗を望み、その魂がユダヤ起源のものであることを証明すること、・・・とともに、ミツヴァ（善行）も重要なのである・・」
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こんにちは
心の隙間を埋めてくれるホームページです。
よかったら見てください。
2008/6/1(日) 午後 3:32 [ シマリス ]
きょう族って姜族のことではないですか？
チベット系と聞きましたが。
韓国の済州島にこの名前の人が多く、カンって読みます。
2008/6/1(日) 午後 3:50
ヒロシさま。
毎度。羌族、岷江沿いの羌族で羌岷(きょうみん）族とありました。本文漢字に直しました、ご指摘深謝。何か情報ありますか？
他の方のブログ(行方不明）で、今年2月からはアミシャーブが日本について本格研究強化中とか・・本当なのでしょうか？
2008/6/1(日) 午後 4:05 [ rac*o*n21j* ]