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毎日新聞が58年ぶり共同通信に加盟

2009年11月26日21時2分

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写真:記者の質問に連続して答えた後、天井を見上げる毎日新聞の朝比奈豊社長=26日午後、東京都千代田区大手町1丁目、関田航撮影記者の質問に連続して答えた後、天井を見上げる毎日新聞の朝比奈豊社長=26日午後、東京都千代田区大手町1丁目、関田航撮影

 毎日新聞社と、全国の地方紙にニュースを配信する共同通信社は26日、全国紙の毎日が来年4月から共同に加盟すると発表した。この日の共同の理事会で承認された。毎日は、共同に加盟する地方紙十数社とも提携し、取材拠点を置いていない地域の記事配信を受けるという。

 毎日は景気後退を受け、08年度決算で経常利益、営業利益とも15年ぶりの赤字となった。10月、記者1人で勤務する地方の通信部を約20カ所廃止する方針を労組に提示、組織の見直しを進めている。広告費減少など、新聞業界全体が厳しい経営環境にある中、毎日は、共同―地方紙連合と協力関係を結ぶことで、生き残りを目指す。

 毎日は1952年に共同を脱退しており、58年ぶりの復帰となる。都内で記者会見した朝比奈豊・毎日新聞社社長は今後の取材態勢や地方取材網について、「記者クラブに拠点を置きながら、官公庁や企業の発表は共同通信を活用し、分析や解説に力を入れる脱発表ジャーナリズムを進めたい。提携に伴うリストラは考えていない」と述べた。

 ただ、共同加盟によって多額の分担金という新たな支出が避けられなくなるが、具体的なコスト削減策は明らかにされなかった。

 毎日の復帰で共同通信の運営を分担金で支える地方紙を中心とした加盟社は57社となる。加盟社が増えるのは84年以来。毎日と共同は1年以上かけて交渉してきたという。加盟社間の小規模な記事交換はあったが、大規模な配信は初めての取り組みとなる。

 会見に同席した石川聰・共同通信社社長は「加盟社への還元として負担軽減措置を考えている」と話した。(編集委員・川本裕司)

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