あらすじ
4月5日、警視庁では、岡部警部(近藤真彦)、神谷部長刑事(泉谷しげる)らが、テレビから流れる調査隊が1日にコモロ諸島でシーラカンス捕獲に成功したという帰国会見の模様に見入っていた。翌日、品川マリンランドの水槽で調査隊員の平野優子が遺体で発見される。品川署の上田刑事(植草克秀)から他殺の可能性が高いと聞いた岡部は、調査隊のスポンサーである大東新聞の記者で、プロジェクト担当の一条秀夫(眞島秀和)が一足先にコモロを離れたという事実を突き止める。帰国会見が日央テレビの主催で、グループ企業の日央新聞がスクープ記事を載せていたことに気づいた岡部は、一条の実家を訪ねる。妹の万里子(平愛梨)と一条の大学時代の後輩で日央テレビに勤める恵木学(鈴木亮平)が、行方不明の一条を心配していた。調べが進むと一条は事件当日に帰国しており、一条家に電話をかけてきた女性が殺された平野だということが判明する。さらには、凶器のバットの指紋が一条のものと一致した。神谷たちは、調査隊がスポンサー契約が捕獲前日の3月31日で切れる大東新聞より条件のよい日央テレビと権益契約を結んだことへの恨みによる一条の犯行ではないかとにらむ。岡部は、考えあって一条を指名手配するよう指示する。その頃、万里子は調査隊のマネジャーで映像プロデューサーの桜井清三(鶴見辰吾)から呼び出されていた。桜井は、5日の夜、一条から電話があり、調査隊を絶対に許さないと興奮していたという。そこへ、再び一条から桜井の携帯に連絡が入り…。果たして、事件は調査隊の裏切りを感じた一条の犯行なのか? 岡部の推理が鋭く働く。