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Kindle 2が我が家にやって来た (1/2)

世界約100カ国で使える3Gネットワーク接続がタダ――これを知って、思わずノリで注文したKindle 2が、手元に届いた。


 アメリカでは電子書籍が流行っているとか、Amazonが電子書籍に乗り出したとか、ニュースとしては聞いていたが、日本ではソニーが電子書籍に失敗(?)したこともあり、あまり気にしていなかった。

 ところが、Amazon.co.jpのトップに、日本向けと思われる(なにせ日本語で書いてあったので……)売り文句とともに、Amazon.comへのリンクがあって、たどってみたら日本を含む世界約100カ国で使える、しかも3Gネットワーク接続がタダだというので、思わずノリで注文してしまった。

 Kindle 2は、注文してから中2日で、UPS宅急便で届いた。出荷時にAmazon.comのアカウントが設定された状態で届くため、届いてすぐにAmazon.comにアクセスできる。贈り物の場合は、贈り主が登録解除をしておき、贈られた側で自分のAmazon.comアカウントを設定する必要がある。

 届いてすぐにやることは、バッテリーの充電だ。充電には付属のACアダプタを使う。アダプタはとても小型で、USBに変換するタイプのものだ。

kin1.jpgkin2.jpgkin3.jpg 純正のLeather Cover(純正)をまとったKindle 2。大きさ比較のためにiPod touchと並べた(写真=左)、純正レザーカバーの右下には「Amazon Kindle」のロゴが(写真=中)、USBタイプのACアダプタ。本体下部のmicroUSBポートに接続して充電する(写真=右)
kin4.jpgkin5.jpg USBポートは薄いタイプのものになっている

大きさ・重さ

 大きさは、写真でiPod touchとの比較からも分かると思うが、新書より大きく、コミック本よりちょっと大きい程度。Amazon.comの説明では、重さは一般的(Typical)なペーパーバックより軽い、と書いてあったが、実際に量ってみたら本体だけで「294g」。ちなみにレザーカバーが170gなので、カバーを付けた状態だと464g。それなりの重量感がある。

 手元にあった「Harry Potter and the Prisoner of Azkaban」の重さは268gだった。Azkabanが一般的(Typical)かどうかは置いておいても、カバー付きだとやはりちょっと重い。でもカバー無しで持ち歩くと、画面に傷が付くんじゃないかという不安もある。重さが気になる人は、袋型のカバーにした方がいいかも。

 ……とはいうものの、寝ころんで読んでみても、あまり重さは感じなかった。むしろ持ち歩いている間の方が、重量感を感じた。

kin6.jpgkin7.jpgkin8.jpg 茂木本との大きさ比較(写真=左)、ペーパーバックとの比較。本体上部には電源スイッチとヘッドフォンジャックがある(写真中、右)

画面表示、音声機能、そして独特の操作感!

 画面は「紙のようなディスプレイ」と表現されているが、いわゆるバックライトのない反射型のディスプレイである。電子出版用として知られている、いわゆる電子ペーパーなのだと思う。表示が固定されている間は電力を消費しないため、電源をOFFにしても、表示されっぱなしにできる。上の写真の中にマーク・トウェインの肖像が表示されているものがあるが、これが電源OFFの状態だ。ちなみに電源を切るたび、違う絵が表示される。実質的に電源OFFは、キーなどの誤操作を防ぐためのものとなっている。オートパワーオフの機能もあるが、動作ロックのような印象だ。

 画面について、個人的にはもう少しコントラストが強い(バックがもっと白い)方が好み。だが、読みにくいというほどではない。気になったのは、画面の書き換えスピードだ。電子ペーパーの仕組み上、仕方がないとはいえ、書き換えがもたつき、ページ切り替えのときに一瞬「あれ?」と思う時がある。

 なお、文字の大きさや行間、1行当たりの単語数の調整は可能だが、フォントは変えられないようだ。

 面白いなと思ったのは、Text-to-Speech機能、いわゆる読み上げ機能だ。機能をONにしてから実際にしゃべりだすまでに、ちょっと気になる“間”があるが、声は男性/女性から選べるし、スピードも3段階に切り替えられる。後述する、PCから転送したPersonal Documentでも読み上げてくれた。

 Text-to-Speech機能があるということは、Kindle 2にはスピーカーがあるということ。本体裏側にステレオスピーカーが内蔵されている。.mp3ファイルを再生できるため、BGMを聞きながら読書を楽しめる(後述するように、musicフォルダに.mp3ファイルを入れ、Kindle 2キーボードの「ALT+スペース」を押下することで再生される。ただし、Text-to-Speech機能との併用はできないようだ)。本体上部の電源スイッチ横には、ヘッドフォンジャックも備えている。

 慣れないうちは操作に戸惑う部分もあったが、基本は「本を読む」という動作なので、読んでいる間は「NEXT PAGE」ボタンだけでこと足りる。

 PCにおける「マウス操作」は、「5-way controller」と呼ばれるスティックポインタを使うが、上下左右と押し込む動作(これで5Way)だけなので、斜め移動などはできない。マウスカーソルもないので、画面描画の遅さとあいまって、操作中にイライラすることもあった。

kin9.jpgkin10.jpgkin11.jpg 画面表示の接写。反射型なので目が疲れにくいように思う(写真=左)、文字サイズおよびText-to-Speech機能の設定画面(写真=中)、Kindle 2のキー/ボタン類(User's Guideより)(写真=右)
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