2009年 11月 25日
穴吹工務店破綻 地元経済への影響
四国で過去最大の破綻に衝撃が走っています。高松市に本社を置くマンション分譲大手、穴吹工務店が、会社更生法の適用を申請してから一夜明け、社員や地元企業などには波紋が広がっています。高松市で最もマンション需要の多い室新町に建設中のマンション。穴吹工務店がマンションを核に商業施設や医療施設を開発する予定ですが、現在、工事はストップしています。穴吹工務店は「無事に完成させて契約者に引き渡したい」と話していますが先行きは不透明です。全国で分譲マンションを手がける穴吹工務店は、金融危機などによる急激な景気悪化で需要が落ち込み、資金繰りのめどが立たないとして24日、裁判所に会社更生法の適用を申請しました。負債総額は1400億円余りに上ります。高松市の百十四銀行は25日朝会見し、穴吹工務店に貸し付けた約41億円が回収できない恐れがあると発表しました。また、香川銀行は約21億円、中国銀行は約36億円が回収できない恐れがあるということです。破綻の影響を最小限にとどめるため香川県や労働局は25日、緊急の連絡会を開き、雇用を維持するための相談窓口の設置や取引企業への支援などを検討していくことを決めました。

岡山県の私立高校がインフル対策で追試
岡山県内23の全ての私立高校は、来年行われる入学試験でインフルエンザにかかって受験できなかった生徒に対して追試を行うなどの対応を取ることを決めました。岡山県私学協会によりますと、新型、季節性にかかわらずインフルエンザにかかった受験生を対象に、共通日程の県内21の私立高校のうち14校が来年1月に行われる選抜1期の試験で追試や個別対応を行うということです。そのほかの7校は、2月に行われる選抜2期の際に、あわせて試験を行うとしています。このほか独自日程の川崎医大附属と吉備高原も追試を行います。私学協会ではきょうからホームページでそれぞれの学校の対応など詳しい内容を公表することにしています。

介護給付費不正請求で倉敷の事業所処分
倉敷市の訪問介護事業所のヘルパーが、うその報告をして介護給付費などを受けとっていたとして県はこの事業所を3カ月の事業停止処分としました。処分を受けたのは、倉敷市の「ヘルパーステーションたんぽぽ」です。県によりますとこの事業所の女性ヘルパー2人が、2004年からおととしにかけて実際には訪問していない障害者や高齢者の家に訪問したようにうその報告をし、倉敷市に介護給付費などあわせて約1000万円を請求したということです。ヘルパー2人はすでにこの事業所を退職していますが、県は、不正を見抜けなかったとして事業所を3カ月の事業停止処分にするとともに、不正に受け取った金額を返還するよう求めています。ヘルパーの報酬は、歩合制になっていて、不正は2人が示し合せて行ったと見られています。

百間川海水逆流事故 ゲート引き上げ
岡山市の百間川河口で水門のゲートが壊れ、海水が逆流した事故で、25日、調査のため壊れた水門のゲートが引き上げられました。25日、壊れた仮設ゲートを船を使って約120メートル離れた水門脇の保管場所まで移動させ、水面から引き上げました。今月5日の事故ではこの仮設ゲートが壊れて外れ、海水が約9キロ上流まで逆流しました。付近では約1万2000匹の魚の死がいが見つかりました。ゲートを管理する岡山河川事務所は専門家などで作る調査委員会を設けて原因究明を行っています。引き揚げたゲートは民間の専門機関が今月30日から腐食や歪みがないか調査し、来月中旬に開かれる調査委員会で報告するということです。

おかやま愛カードの交付始まる
岡山県警は運転免許証を返納した高齢者に店舗などで割引が受けられるお得なカードの交付を25日から始めました。これは高齢者の事故に歯止めをかけようと岡山県警が始めたもので、運転免許証を返納した65歳以上の人に専用のカードを交付します。総社警察署でも25日朝、事前に申請していた高齢者が訪れ、カードを受け取りました。カードを提示すれば県内931の店舗や公共交通機関で、割引などのサービスが受けられ、24日までに464人が申請しています。県内の高齢者の事故は10年前に比べ約1.7倍に増加していますが免許証を返納する人は1%にも及ばず、県警ではカードの交付で免許証の返納が増え、事故の減少につながればと話していました。