宮崎県小林市立病院の3人の内科医のうち2人が来年1月末で退職することを受け、同市は12月1日付で、主に医師確保に取り組む「地域医療対策監」(仮称)を新設する。同県によると、医師不足など地域医療問題に特化した専門部署の設置は、県内自治体では延岡市に続き2例目。
同病院の医師確保は、これまで病院側が主体的に取り組んできたが、派遣や採用のめどは立っておらず、来年2月以降の内科入院の受け入れ中止も検討されている。
地域医療対策監は同市ほけん課内に置き、課長級職員を充てる。医師確保に向け、主幹級職員との2人体制で、鹿児島大や宮崎大、医師会などに働き掛ける。
内科医2人の退職は、9月末に内科医1人を引き揚げた派遣元の鹿児島大医学部医局が、医師減少を理由にさらに引き揚げるため。同病院では9月の新病院開業を機に産婦人科の再開を目指したが、医師が確保できず休診が続くなど医師不足が深刻化している。
=2009/11/26付 西日本新聞朝刊=