鳩山内閣が検討している来年度の防衛力整備方針案が25日、分かった。基本原則として「マニフェスト財源捻出(ねんしゅつ)の必要性や中期防衛力整備計画策定による経費総額の見積もりがなされていないことなどを踏まえ、新規後年度負担額を厳しく抑制する」と明記。09年度まで7年連続で減少を続けている防衛予算の、更なる削減を目指す。
前政権で年内に予定されていた新たな防衛計画大綱と中期防衛力整備計画の策定が、来年度に先送りになったことに伴う新たな方針。北沢俊美防衛相が、同日午前の基本政策閣僚委員会で示した。
基本原則では、防衛予算削減のため「現有装備の改修による有効利用」を挙げた。ただ、「必要な人員は確保」し隊員数は維持するとした。
一方、北朝鮮の弾道ミサイル発射に対処するための地対空誘導弾パトリオット3(PAC3)については、前政権と同様に追加配備する方針。ただ、追加配備には岡田克也外相らから慎重論も出ており、今後の議論の焦点になる。