2007.11.02 Fri
ここは現場系ジャニヲタが主にライブやコンサートの感想を書いてぎゃーぎゃー言うだけのブログです
スレチなのは分かってるんだ。しかしここに書かせてくれ。ブクマをdosankotvでつけてしまった手前ここしか書けるとこがなかったんだ…!
明らかにジャニヲタの皆さんに向けた記事ではないので読み飛ばし推奨。今学生さんでこれから就職活動、なんて方は読んでみても面白いかもしれない。
IT業界不人気の理由は? 現役学生が語るそのネガティブイメージ ? @IT
この記事が妙に盛り上がっている。私も先日ブクマしてコメントをつけたのだけれど、まあ内容は各自参照されたし。
で、実際にこの討論に参加されていた学生さんだという方がはてなにいらしたりして(id:itoyosuke)更に盛り上がったわけですが、結論から言うと、学生さんからしても「?????」と思われる内容のこのおっさんたちの言ってることは現場からしても「?????」でしかない。
現在いわゆるIT系と呼ばれる職種は「とにかくコミュニケーション能力!」という感じで人材を採用していますが、それには理由があります。
一昔前は技術力を重視して人材採用していたはずです。その頃のIT企業は「技術力を高める、生活を便利にする」というITの根底的価値観に基いていたものが、ITバブルと呼ばれた頃から「お金の匂いがするから」というだけの理由で業界に参入してきた会社(人)が増え、当然プライドを持った技術者達とは対立し、技術者の話が理解できない「経営だけがしたい経営者」たちは「あいつら技術ヲタクはコミュニケーション能力がなさすぎる」とこき下ろし(そしてそういう輩に限ってコミュニケーションなど取る気がない)、技術なんか後付けでいいんだよ!とにかく俺の言うことを聞く奴採ってこい!という理論で「コミュニケーション能力を重視します」となったわけです。かくしてIT業界の技術力を無視した人材採用ブームが始まります*1。
id:itoyosuke:20071101の記事の中にある
ITを専攻している学生達からは、「就職時にITスキルが問われないのだとしたら、大学でやっていることには何の意味があるのか」という質問が出ていたのだけど、明確な回答はなかったと思う。その人たちは、ちょっとショックを受けていたような気がする。
は、そういうことなのではないでしょうか。技術の分からない経営者は、自分の手に負えない能力を持った技術者が怖いんだと思います。
まあこの「重鎮」さんたちがそうなのかどうかは知りませんけど。
さて、では技術力のない新人ばかりを採用して、その会社の技術力は保てるのでしょうか。当たり前ですがそんなの無理です。それが最近ひしひしと感じる、技術力の空洞化です。
五千万円を超える規模の開発現場に一歩足を踏み入れてみれば分かります。広い開発ルームには、フリーから派遣から外注から、多種多様な人間が居ます。実際に開発を行っている、つまり技術の部分を担っているのは「フリーや派遣や外注の人」ということです。その間、さっきのコミュニケーション能力とやらに長けた人たちは何をしているのかというと、そこにいる人間のスケジュールを管理しています。この機能の開発にはあと何週間、何日が必要だという計算です。そして足りなければ適当にフリーや派遣や外注の人を調達してきます。調達できなければ、今居るフリーや派遣や外注の人に「あと何日しかないけど人は増やせないから早く作れ」と脅しをかけます。それが仕事です。そしてフリーや派遣や外注の人に払う報酬を値切って、自社の利益とします(これは最近話題になったアニメ制作費の話と被りますね)。3K(7K!)と言われる環境の人たちはこの実際の開発をする人たちであって、技術を知らないコミュニケーション能力者たちに無理なスケジュールを押し付けられ苦しめられている人たちのことです。当たり前ですが、本当にプライドを持った技術者ならそこから逃げ出します。最初から関わらないかもしれません。つまりこういう開発現場に、本当の技術力を持った人間はいないことになります。
もっと言えば、スケジュール管理してればまだいいほうで、上流工程なんて名ばかりで、ただ下請けに丸投げして中間搾取するだけの会社もあります。
まあこの「重鎮」さんたちがそうなのかどうかはry
さて何が言いたいのか分からなくなってきました。
簡単にまとめると、もしこの業界に就職しようと思っているのであれば、ちゃんと技術力を評価してくれる会社を選んだ方がいいと思います。逆に技術力を高めていこうという意欲がないのであれば、この業界はやめておいたほうがいいと思います。人月計算してるおっさんたちに適当に利用されて食い物にされるだけです。やりたい仕事なんてできません。プライドを持って開発に関わることができなければ、工程が上流だろうが下流だろうが、絶対に上手くはいきません。
と、自戒も込めて書き留めたところで仕事に戻ります。ほほーい。
最後に断っておきますが、話の論点がずれないように、広がり過ぎないように、極論に絞って書いてます。スケジュール管理だけが仕事じゃないことはよく分かっていますし、コミュニケーション能力は仕様の調整・管理という一番大事なシステム開発の肝の部分に関わるものだということも分かっております。まあこのぐらいにまとめといたほうが面白いかなと思って。w
11/5 関連リンク追記: