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【神奈川】

『厚木基地』名称変えて 厚木にないのに…

2009年11月25日

厚木基地の正門前。正門の所在地は綾瀬市=綾瀬市で

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 大和市の大木哲市長は二十四日の定例記者会見で、同市と綾瀬市にまたがる米海軍厚木基地について「名称と所在地に矛盾や誤解がある。市民の意見を集め、国に届けたい」と語り、名称変更も視野に入れた提案をする考えを表明した。市によると、「厚木にない厚木基地」の名前をめぐり、国に申し立てるのは初めてで、本年度内に意見を集約し、国に伝える意向。 (藤浪繁雄)

 旧日本海軍時代、「厚木海軍航空隊」だった厚木基地の由来は「基地の正確な所在地を欺くため」「厚木が県央地域の中心として知られていた」「戦艦大和の基地と混同する恐れがあった」など諸説あるが定かでない。

 大木市長は「空母艦載機が上空を通り、騒音被害などがあるのに、国民の多くが所在地を知らない」と主張し、「市民が騒音で苦しんでいることを認識してほしい」と強調。

 米軍再編の行程表では、硫黄島で原則実施されている艦載機の離着陸訓練について、恒常的な代替施設を「今年七月をめどに選定」としていたが、いまだ決まらないなど、二〇一四年までの岩国基地(山口県)移駐に向けての不安もある。基地の名称論議から、騒音問題を含めた基地の現状を考える契機にしたいという。

 

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