興毅が内藤避けた!異例の個別予備検診
予備検診を受ける亀田興毅は、鍛え上げた肉体を誇示して“どやっ!”
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興毅が内藤を避けた。WBC世界フライ級タイトルマッチ(29日、さいたまスーパーアリーナ)の予備検診が24日、東京都文京区の後楽園飯店で行われた。亀田3兄弟の長男・興毅(23=亀田)は脈拍40、胸囲95・0センチをマーク。驚異のスタミナとパンチ力が備わった究極ボディーを披露。一方で、あえて王者・内藤大助(35=宮田)との接触を回避するなどピリピリムードを漂わせた。
大一番に向けてピリピリムードが漂う。世界戦のみで実施される予備検診。本来は両選手同席だが、興毅サイドの意向で30分ずらして別々に行われた。興毅は内藤を避けるように後から会場入り。「何回も会うとなれなれしいやろ。あんまり会いたくないし」。対面は27日の調印式まで持ち越した。リーチで5・8センチの差をつけられたことに触れ「長いな。手長猿やな」と毒付いたが、ビッグマウスも封印。戦闘モードに突入した証だった。
興毅にとってはライトフライ級王者時代の06年12月に行われたランダエタ(ベネズエラ)との再戦以来3年ぶりの予備検診。肉体の進化が数値となって表れた。前回46だった脈拍(1分間)は40。胸囲も3・5センチ増の95・0センチ。興毅は「病気とちがいます?」と冗談を飛ばし余裕の笑みを浮かべたが、内藤戦に懸ける意気込みがにじむ。
脈拍の少なさはスタミナがある証拠。一般の人の脈拍は60〜70回、一流のスポーツ選手でも40台後半が普通。40は、立ち会ったコミッションドクターや日本ボクシングコミッションの関係者も「記憶にない」という驚異の数値。女子マラソンの高橋尚子さんは金メダルを獲得した2000年シドニー五輪直前に35をマークしているが、それに肉薄する。また胸囲95・0センチは、7階級も上のスーパーライト級で世界王座に輝いた平仲明信の初防衛戦時と同じ数値。パンチ力の源となる後背筋の成長ぶりを物語っている。
無尽蔵のスタミナと破格のパンチ力。究極ボディーを手に入れ内藤に挑むが「(数値は)意識してない。それより下半身が一番強くなった。(太)腿、ふくらはぎ、尻もそうやけど。パンチは足で打つのが重要やから」とこだわりを口にした。
実は7月下旬からフィジカルトレーナーを雇い、科学的なトレーニングを導入。解体業で体を鍛えた父・史郎氏(44)の実体験に基づく亀田流トレーニングとの合体でさらに完成された肉体を手に入れた。「数字は関係ないんちゃう。強い方が勝つだけだから」。そう語る興毅に、死角は見当たらなかった。
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