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したたか?市橋容疑者が2週間絶食したワケ

 千葉県市川市で07年3月、英国籍の英会話講師リンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=の遺体が見つかった事件で、市橋達也容疑者(30)が24日、死体遺棄容疑で10日に逮捕されて以来初めて食事を取った。焼き肉などの弁当を完食した。その後、県警は健康上の理由から、医師が常駐する拘置施設に市橋容疑者を移送した。

 大阪市内で逮捕され、翌11日未明に捜査本部のある千葉県警行徳署に移送されてから14日目。市橋容疑者は署内で24日昼、出された食事にようやく手をつけた。行徳署の指定業者が朝昼晩に配達している弁当で、この日の昼食は焼き肉がメーンだった。行徳署捜査本部によると、何も残さず食べ切ったという。

 24日朝までは、緑茶や水は飲むものの、食事は全く取らなかった。このため、地検と県警は健康上の理由から、医師と看護師が常駐する拘置施設で取り調べをするのが妥当と判断。午前中に裁判所が移送を認め、昼食後の午後3時前、千葉市若葉区にある千葉刑務所内の拘置施設に移送した。その際、市橋容疑者は自力で歩き、ふらつくこともなかったという。

 市橋容疑者は16日、行徳署の留置場から取調室に向かう際にふらついたとされ、県警が医師を呼んで栄養剤を注射で投与した。取り調べは千葉地検の担当検事が同署に通い、続けていた。

 栄養剤はビタミンやアミノ酸、電解質などで構成され、脂肪やタンパク質を体内に補給できないため、医療関係者は「点滴だけでは栄養不良で衰弱し、危険な状態になり得る」と指摘していた。

 移送により、市橋容疑者の環境は大きく変わる。前東京地検公安部長の若狭勝弁護士は「警察の管理から法務省の管理になる。起床、食事、入浴、取り調べなどの時間がしっかり区切られ、これまでのように好きな時間に取り調べることはできない。昔ながらに密室で無理に取り調べることもできなくなる」と解説。また、元検事の田中喜代重弁護士は「弁護団が取り調べ方法などについて問題提起したので、あとあと、そのことを言われないようにするための措置とも考えられる。供述を得るために、たばこを吸わせたり、好きなものを食べさせたりするなど、取り調べの縛りを緩くすることができなくなる」と指摘した。

 捜査本部によると、市橋容疑者は、事件については依然として黙秘を続けているという。

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