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【事業仕分け】スパコン判定見直しの舞台裏 見えた「仕分け」の限界 (1/2ページ)

2009.11.22 22:32
このニュースのトピックスどこへ行く、橋下府政

 次世代スーパーコンピューターに代表される先端科学予算の「事業仕分け」判定が見直される根底には、国民生活や国の行く末を左右する国家予算を、法的根拠や結果責任があいまいな「仕分け人」が、たった1時間の議論で結論を出すことへの疑問がある。

 仕分け人側もすでに自らの作業の「本当の難しさ」に気付いているようだ。

 「予算編成のところですら、単純に結論を出せる性質のものじゃない。もちろん議論を制約するつもりはないが…」。17日、高速増殖炉サイクルの研究開発費が取り上げられた際、統括役の民主党の枝野幸男元政調会長は他の仕分け人にクギを刺した。

 約1時間後、9人の仕分け人が出した“評決”は「予算計上見送り」が2人、「予算縮減」が7人。ただ結論は「事業の見直し」とぼかされた。枝野氏は議論後「ある意味、特殊なケース」「仕分け自体がやりにくい」と漏らした。

 スパコン予算でも議論と評決結果は食いちがった。12人の評決の最多は「予算計上見送り」の6人だったが、取りまとめ役の結論は「来年度の予算計上の見送りに限りなく近い縮減」。関係者は最近、「後で復活できるような結論にした」と説明する。

 枝野氏本人も22日のテレビ番組で「(スパコンの)経済効果がきちんと説明されていたら今の結論にはならなかった」と釈明した。

 仕分け作業そのものにも、厳しい視線が集まり始めている。

 文部科学省がホームページで募集した事業仕分けに関する意見には、4400通のメールが届き、スパコン関連予算の議論にも多数の批判が寄せられた。

 スパコンの開発継続を求める声明を18日に出した計算基礎科学コンソーシアム幹事、梶野敏貴・国立天文台准教授(53)=理論天文学=は「国策としてのビジョンを示して進めてきた事業を、『2番でもいい』などと軽い言葉が独り歩きするような場で論じるべきではない」と語る。

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