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羅臼から標津へ
8月16日
羅臼→標津
走行距離:約50キロ
肌寒い。
薄曇り。
昨日の峠のせいで、全身筋肉痛。
体が痛い。
実は、一日休みを入れたいところだったのだが、行かなくては間に合わない。
平野さんからのヒントがきてから、もう3日がたっている。
羅臼は昆布の産地なので、蟹は有名ではない。
国後島ははっきり見えるけど・・・、でも、平野さんが居たのは羅臼ではないはず。
さっさと次へ行こう。
今日も、チェックアウト時間ぎりぎりにホテルを出る。
足取りが重い。
もう、自転車に乗るのも、北海道にいるのも嫌だ。
そんな気持ちを素直に標して走ろう。
そう思った。
コンビニで白いTシャツを油性ペンを買う。
羅臼港でTシャツに文字を書く。
背中に「アンチ チャリダー」。
表に「I ラブ 東京」と。
オイラはチャリダーなんかじゃない。
誰もオイラに話しかけないでくれ。
もう、たくさん。
そう思い、走る。
こんなTシャツを作っていたせいで、出遅れてしまった。
出発したのは12時過ぎ。
とりあえず今日は、根室の手前の標津まで、行こう。
それ以上は、体力的に無理だ。
国道335をまっすぐ進む。
そう、今思えば、屈斜路湖で平野さんからのヒントを得たとき、どうしてすぐに「根室」というヤマをつけて、根室への最短距離を行かなかったのか・・・・
そうすれば、こんなに遅れることもなかったし、無駄な峠越えなんかしなくて済んだ。
自分の地理感のなさと、計画性のなさにほとほと呆れる。
何をのんきに知床半島を一周してるんだ、オレは。
バカだ。
ホンモノだ。
意味わかんない。
羅臼から標津までの道は、羅臼峠(標高80m)がある。
三国や知床峠に比べりゃ、赤ちゃんみたいなもんだけど、それでもやはり、坂道はキツい。
羅臼峠については、特に何の感慨もない。
根室海峡が見えるくらい。
標津に着いたのは、17時過ぎていた。
日が暮れかかっている。
またまた、焦って宿探しをするが、街に1軒しかない温泉宿は、満室。
どこかに泊まるところくらいあるだろうと、観光案内所へ行くが、ここが16時半に閉館。
ふざけんな。
仕方ないので、5キロ戻った先のキャンプ場で貸しテントを借りるか、情に訴えて、誰かのテントにお邪魔しようと考える。
が、キャンプ場の案内所も、16時半に終了。
マジで、ふざけんな。
また、市街に折り返す。
往復10キロ。ふざけんな・・・
街に着いたら、すっかり日は沈んでいた。
どうしよう・・・
コンビニの前で、現地の人に拾われるのを待つか・・・。
最悪は、コンビニの前にいれば、朝までは安全だろう。そう思っていたら、このコンビニ、夜1時に閉まりやがる。
ふざけんな。
こんなもん、コンビニじゃねぇーーー!!!
街じゃない土地を街と呼ぶな!!!
恐るべし、北海道。
本気で絶望に暮れる。
そんな矢先、目の前を「うさぎ」が通りすぎた。
ああ、もう幻覚まで見えてきたのか・・・
と、呆然と目で追う。
が、よく見たら、こいつ、うさぎではなく、うさぎのきぐるみを着たおっさんだった。
しかも、デカいリュックを背負っている。
背には「目指せ日本一周」と書かれている。
獲物だ!!
ちょうど、コンビニの前で途方に暮れている画を撮っている時に、うさぎがフレームに入ったのだ。
バツグンのタイミング。
そのままカメラを回し続ける。
「あっ、、うさぎだ・・・」とつぶやきながら、ヨロヨロした視線で、うさぎに近づく。
近づくと、手を振った。オッケーだ。
「あの、何してるんですか?」
「(リュックに書かれた文字を見せて)徒歩で日本一周です」
「今日はどこに泊まるんですか?」
「公園にテントを張ろうかと」
「あの、泊めてくれませんか?」
「え、あー・・・、いいですよ」
かかった!!
なんでもこのおっさん、自称”きぐるみ冒険家”とやらで、パンダとうさぎの2種類のきぐるみをかぶって、徒歩で日本一周を目指しているというのだ。
最高にサムい。
函館からスタートして、北海道を一周、その後本州と沖縄を一周するという。
6月に函館を出発したらしく、その目立つ風貌とメルヘンな人柄で、北海道では結構有名なのだそうだ。地方新聞に紹介されたこともあるらしい。
その効果か、行き先々の人々が声をかけてくれるそうで、ごはんをおごってもらったり、泊めてもらったりすることも少なくないのだとか。
ぬるいぜ。
「色んな人がしゃべりかけてくるんで、飽き飽きするんですよー」だとよ。
じゃあ、やめろよ。本当はちやほやされたいと正直に言えばいい。
メルヘンとは仮の姿。きぐるみを剥がして、本性を暴いてやる。
とりあえず、ビールとごはんをおごることに。
このうさぎ野郎、遠慮なく飲む、食う。
カメラを回されるのもまんざらではない様子で、インタビューするとノリノリで、タレント気取りになっている。
まあ、今のうちさ。
早速、ことの状況を平野隊長にメールする。
これが上手くいって、いい画が撮れれば、きっと次のヒントをくれるはず・・・!
(メールの内容は、リアルタイムで書いた日記を参照してね)
ただ、このうさぎ、メルヘンキャラを崩さないせいで、落とせるかどうか難しそうだ。
せっかく我慢してテントに入っても、肝心の画が撮れなきゃ、水の泡。
「そんなもん、撮らないでくれ!」とか、急に素で怒りそうなタイプだからな・・・慎重にいこう。
飲んでいたせいで、お風呂屋さんが閉まってしまった。
仕方ないので、コンビニで洗顔と歯磨きだけ済ます。
うさぎはというと、私と遭遇する前の道で、すでに銭湯に入ってきたそうだ。3日ぶりの風呂だったという。
チャリダーのTといい、こいつといい、3日ぶりに風呂に入る旅人は私の獲物になりやすいようだ。お気をつけあそばせ。
テントに戻ると、うさぎは寝袋をふたつ用意していた。防寒のため、ふたつ持ち歩いているそうだ。
くそう、寝袋ふたつか。成功確立は低そうだ。
寝る間になっても、そんな雰囲気すら見せない。
私は私で、淡々とした様子で寝袋に入る。
攻めるのは逆効果だ。待つんだ。そのうち化けの皮がはがれるさ。
枕元にカメラと懐中電灯をしっかりスタンバイして、寝たフリに入る。
・・・本当に寝てしまった。
でも、これが運のツキ。
朝になってから、何かごそごそするので、目が覚める。
どうやら、うざぎがオイラの体を触っているようだ。
おまけに、密かにキスまでしてくる。
きもちわりーな。
やるならガツンとやれよ。
弱い男は嫌いだ。
私にわからないようにキスしてくるんで、いきなり上に乗っかってやった。
一瞬うろたえたようだったが、すぐに、やる気モードに突入。
ほい、キタ!
チンポを立たせてやったら、あとは簡単。
「撮らせてくれる?」
有無を言わさず、撮影開始!
朝日も入ってきていて、照明もばっちりだ!
こんどはちゃんと画が撮れる!
フェラと手コキで一発。
すぐにイきやがった。
奴に見えない隙に、カメラにピースサインをしたり、睨み付けたりする、オイラ。
「入れたい」とかほざいても、無視。
とりあえずお前の本性じゃ。
ただのエロジジイに戻る、自称きぐるみ冒険家。
顔にカメラを向けると、映らないように、避ける。
そうゆうことだろ、所詮。
言葉でそういって攻めてやろうかと思ったが、途中で萎えては元も子もないので、やめた。
その辺りは、オイラの睨んだ表情でカバーできていると思うのだが・・・
面白いのは、イったあと、普通に旅についてのインタビューをすると、熱く語りだしたこと。
日本一周にかけるロマンや、きぐるみについてなどを真剣に語る、エロジジイ。
何を言っても無駄だ。
お前はチンポ野郎なんだよ。
そして、私もただのバカ女だ。
羅臼→標津
走行距離:約50キロ
肌寒い。
薄曇り。
昨日の峠のせいで、全身筋肉痛。
体が痛い。
実は、一日休みを入れたいところだったのだが、行かなくては間に合わない。
平野さんからのヒントがきてから、もう3日がたっている。
羅臼は昆布の産地なので、蟹は有名ではない。
国後島ははっきり見えるけど・・・、でも、平野さんが居たのは羅臼ではないはず。
さっさと次へ行こう。
今日も、チェックアウト時間ぎりぎりにホテルを出る。
足取りが重い。
もう、自転車に乗るのも、北海道にいるのも嫌だ。
そんな気持ちを素直に標して走ろう。
そう思った。
コンビニで白いTシャツを油性ペンを買う。
羅臼港でTシャツに文字を書く。
背中に「アンチ チャリダー」。
表に「I ラブ 東京」と。
オイラはチャリダーなんかじゃない。
誰もオイラに話しかけないでくれ。
もう、たくさん。
そう思い、走る。
こんなTシャツを作っていたせいで、出遅れてしまった。
出発したのは12時過ぎ。
とりあえず今日は、根室の手前の標津まで、行こう。
それ以上は、体力的に無理だ。
国道335をまっすぐ進む。
そう、今思えば、屈斜路湖で平野さんからのヒントを得たとき、どうしてすぐに「根室」というヤマをつけて、根室への最短距離を行かなかったのか・・・・
そうすれば、こんなに遅れることもなかったし、無駄な峠越えなんかしなくて済んだ。
自分の地理感のなさと、計画性のなさにほとほと呆れる。
何をのんきに知床半島を一周してるんだ、オレは。
バカだ。
ホンモノだ。
意味わかんない。
羅臼から標津までの道は、羅臼峠(標高80m)がある。
三国や知床峠に比べりゃ、赤ちゃんみたいなもんだけど、それでもやはり、坂道はキツい。
羅臼峠については、特に何の感慨もない。
根室海峡が見えるくらい。
標津に着いたのは、17時過ぎていた。
日が暮れかかっている。
またまた、焦って宿探しをするが、街に1軒しかない温泉宿は、満室。
どこかに泊まるところくらいあるだろうと、観光案内所へ行くが、ここが16時半に閉館。
ふざけんな。
仕方ないので、5キロ戻った先のキャンプ場で貸しテントを借りるか、情に訴えて、誰かのテントにお邪魔しようと考える。
が、キャンプ場の案内所も、16時半に終了。
マジで、ふざけんな。
また、市街に折り返す。
往復10キロ。ふざけんな・・・
街に着いたら、すっかり日は沈んでいた。
どうしよう・・・
コンビニの前で、現地の人に拾われるのを待つか・・・。
最悪は、コンビニの前にいれば、朝までは安全だろう。そう思っていたら、このコンビニ、夜1時に閉まりやがる。
ふざけんな。
こんなもん、コンビニじゃねぇーーー!!!
街じゃない土地を街と呼ぶな!!!
恐るべし、北海道。
本気で絶望に暮れる。
そんな矢先、目の前を「うさぎ」が通りすぎた。
ああ、もう幻覚まで見えてきたのか・・・
と、呆然と目で追う。
が、よく見たら、こいつ、うさぎではなく、うさぎのきぐるみを着たおっさんだった。
しかも、デカいリュックを背負っている。
背には「目指せ日本一周」と書かれている。
獲物だ!!
ちょうど、コンビニの前で途方に暮れている画を撮っている時に、うさぎがフレームに入ったのだ。
バツグンのタイミング。
そのままカメラを回し続ける。
「あっ、、うさぎだ・・・」とつぶやきながら、ヨロヨロした視線で、うさぎに近づく。
近づくと、手を振った。オッケーだ。
「あの、何してるんですか?」
「(リュックに書かれた文字を見せて)徒歩で日本一周です」
「今日はどこに泊まるんですか?」
「公園にテントを張ろうかと」
「あの、泊めてくれませんか?」
「え、あー・・・、いいですよ」
かかった!!
なんでもこのおっさん、自称”きぐるみ冒険家”とやらで、パンダとうさぎの2種類のきぐるみをかぶって、徒歩で日本一周を目指しているというのだ。
最高にサムい。
函館からスタートして、北海道を一周、その後本州と沖縄を一周するという。
6月に函館を出発したらしく、その目立つ風貌とメルヘンな人柄で、北海道では結構有名なのだそうだ。地方新聞に紹介されたこともあるらしい。
その効果か、行き先々の人々が声をかけてくれるそうで、ごはんをおごってもらったり、泊めてもらったりすることも少なくないのだとか。
ぬるいぜ。
「色んな人がしゃべりかけてくるんで、飽き飽きするんですよー」だとよ。
じゃあ、やめろよ。本当はちやほやされたいと正直に言えばいい。
メルヘンとは仮の姿。きぐるみを剥がして、本性を暴いてやる。
とりあえず、ビールとごはんをおごることに。
このうさぎ野郎、遠慮なく飲む、食う。
カメラを回されるのもまんざらではない様子で、インタビューするとノリノリで、タレント気取りになっている。
まあ、今のうちさ。
早速、ことの状況を平野隊長にメールする。
これが上手くいって、いい画が撮れれば、きっと次のヒントをくれるはず・・・!
(メールの内容は、リアルタイムで書いた日記を参照してね)
ただ、このうさぎ、メルヘンキャラを崩さないせいで、落とせるかどうか難しそうだ。
せっかく我慢してテントに入っても、肝心の画が撮れなきゃ、水の泡。
「そんなもん、撮らないでくれ!」とか、急に素で怒りそうなタイプだからな・・・慎重にいこう。
飲んでいたせいで、お風呂屋さんが閉まってしまった。
仕方ないので、コンビニで洗顔と歯磨きだけ済ます。
うさぎはというと、私と遭遇する前の道で、すでに銭湯に入ってきたそうだ。3日ぶりの風呂だったという。
チャリダーのTといい、こいつといい、3日ぶりに風呂に入る旅人は私の獲物になりやすいようだ。お気をつけあそばせ。
テントに戻ると、うさぎは寝袋をふたつ用意していた。防寒のため、ふたつ持ち歩いているそうだ。
くそう、寝袋ふたつか。成功確立は低そうだ。
寝る間になっても、そんな雰囲気すら見せない。
私は私で、淡々とした様子で寝袋に入る。
攻めるのは逆効果だ。待つんだ。そのうち化けの皮がはがれるさ。
枕元にカメラと懐中電灯をしっかりスタンバイして、寝たフリに入る。
・・・本当に寝てしまった。
でも、これが運のツキ。
朝になってから、何かごそごそするので、目が覚める。
どうやら、うざぎがオイラの体を触っているようだ。
おまけに、密かにキスまでしてくる。
きもちわりーな。
やるならガツンとやれよ。
弱い男は嫌いだ。
私にわからないようにキスしてくるんで、いきなり上に乗っかってやった。
一瞬うろたえたようだったが、すぐに、やる気モードに突入。
ほい、キタ!
チンポを立たせてやったら、あとは簡単。
「撮らせてくれる?」
有無を言わさず、撮影開始!
朝日も入ってきていて、照明もばっちりだ!
こんどはちゃんと画が撮れる!
フェラと手コキで一発。
すぐにイきやがった。
奴に見えない隙に、カメラにピースサインをしたり、睨み付けたりする、オイラ。
「入れたい」とかほざいても、無視。
とりあえずお前の本性じゃ。
ただのエロジジイに戻る、自称きぐるみ冒険家。
顔にカメラを向けると、映らないように、避ける。
そうゆうことだろ、所詮。
言葉でそういって攻めてやろうかと思ったが、途中で萎えては元も子もないので、やめた。
その辺りは、オイラの睨んだ表情でカバーできていると思うのだが・・・
面白いのは、イったあと、普通に旅についてのインタビューをすると、熱く語りだしたこと。
日本一周にかけるロマンや、きぐるみについてなどを真剣に語る、エロジジイ。
何を言っても無駄だ。
お前はチンポ野郎なんだよ。
そして、私もただのバカ女だ。