大みそかに放送される「第60回NHK紅白歌合戦」の出場者が23日、同局で発表された。出場組数は紅白合わせ50組と昨年より減り、近年では98年と並ぶ少なさ。目玉は人気グループ・嵐の初出場だが、60回の節目にもかかわらず、オファーした矢沢永吉、井上陽水ら大物に断られるなどサプライズはほとんどなし。初出場は水樹奈々など8組。還暦トリオのアリス、来年の大河ドラマ「龍馬伝」の主演・福山雅治ら6組が返り咲いたが、ヒット曲の少ない世相を反映した紅白となりそうだ。
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嵐が、60回を迎えた紅白の“目玉”、視聴率アップの“切り札”として初登場する。
ジャニーズ事務所所属のアーティストは1997年以降、紅白にはSMAPとTOKIOの2組だけしか出場していなかった。01年にはジャニーズの中では中堅・若手に入るKinKi KidsとV6が“コーナー出演”という形で登場したが、あくまで正式な出場ではなかった。
慣例となりつつあった“ジャニーズ枠”について井上啓輔チーフ・プロデューサー(43)は「会社ごとに枠を設けたことはないし、2組に固執していたわけではない」と説明。嵐の出場については1カ月半前から熱烈にラブコール。嵐サイドも10周年の節目とあって了承したという。
今年の嵐は、初のベストアルバムが137万枚を突破、8月に史上初の国立競技場3日連続公演を皮切りに5大ドームツアーを成功させるなど、グループ名そのままに大旋風を巻き起こしてきた。人気は若者だけにとどまらず幅広い世代に広がった10周年でもあった。
初の紅白に、二宮和也(26)は「歴史は違えど、共に記念すべき年に素晴らしい機会を作っていただき本当に光栄です」と感慨深げ。松本潤(26)も「最高のステージにしたい」と意気込む。
嵐の後輩、NYC boysもそろって初出場を決め、白組25組のうち4組をジャニーズ軍団が占め、総勢22人となる。ジャニーズから4組が出場するのは、近藤真彦、少年隊、光GENJI、男闘呼組が出演した88年以来21年ぶり。今をときめくイケメン4組が、大みそかに女性のハートをわしづかみにする。