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【すごいぞ!ニッポンのキーテク】110万ボルトのパワーを送電 (2/3ページ)
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不得意とされる国際標準化の道のりも遠かった。というのも、IECには52年に米国と旧ソ連が提案した120万ボルトの送電線網が登録済みだったほか、平成9年にはイタリアの105万ボルトも標準技術として認められた。東電が提案した110万ボルトは、米ソやイタリアの技術も実用化されていないにもかかわらず、「実績がない」などの理由で日の目をみなかった。
欧米勢優位という厚い壁が立ちはだかった。だが、米ソとイタリアの方式はその後いずれも頓挫し、残ったのは日本の技術だけ。東電は平成18年に再挑戦を決めた。
中国を味方に
「メーカーや学識経験者も参加した“オールジャパン”体制を整え、関係各国を味方につける国際交渉術が決め手になった」
東電の財満英一技術部長は、標準化を獲得できた秘訣を振り返る。
まず、東芝、三菱電機など重電メーカーや学識経験者も巻き込んだ支援体制を立ち上げた。IECと並んで標準化作業に影響力のある「国際大電力システム会議」に設けられた変圧器や開閉器などのワーキンググループに日本から委員長を送り込むなど、地道に流れを作った。
転機となったのは、電力需要の急拡大が続く中国からのUHV技術協力の打診だった。東電と電中研は17年と19年に100万ボルト技術について、中国国家電網とコンサルティング契約を結び技術を供与。今年1月には、山西省と湖北省を結ぶ640キロで世界初の100万ボルト超の営業運転をスタートさせた。
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