ソニーの薄型テレビ販売シェアの下落が続いている。米調査会社ディスプレイサーチが19日発表した2009年7―9月期の薄型テレビの世界台数シェアは7・9%でピークの08年10―12月期の13・2%から5・3ポイントも下落した。主力の欧米市場に加え、韓国勢が販売を伸ばしている南米でもシェアを落とした。一方でパナソニックのシェアは8・4%に上昇。同社がソニーを上回るのは06年7―9月期以来となる。
ソニーは売り上げシェアも10・7%で同4―6月期から2・2ポイント下がった。一方でシャープは台数シェアを下げたが、売り上げシェアは横ばい。価格競争が激しい北米、欧州での販売を大幅に縮小、営業損益の改善につなげている。
ディスプレイサーチによると、09年の薄型テレビの世界販売は1億4000万台超になる見通し。3カ月前の予想より約1000万台の上振れ。ロシア、東欧を除く世界の主要地域でテレビ需要が急回復、在庫も適正水準という。
ソニーの09年1―9月累計の台数シェアは9・4%、売り上げシェアは12・6%で上位6社の中で下落幅が一番大きい。6社の中で韓国LGエレクトロニクスだけが前年同期比でシェアが上昇、同サムスン電子は微減でとどまっている。