私、あきちゃん


ゆみちゃんという女の子が家に向かって1人で歩いていました。 すると、すごく古い建物の入り口に、小さな女の子の人形が置いていました。 ゆみちゃんは、その人形が気に入り、家までもって帰りました。 ゆみちゃんはその夜、机の上に人形を置いて寝ました。
すると、翌朝、机の上に人形がいませんでした。不思議に思い、あたりを見回してみると、 枕もとに、少しだけ髪の毛が伸びたその人形が置いてありました。 家族に誰が枕もとに置いたのか聞いても、誰も置いてないと言います。 その日の夜、ゆみちゃんは、タンスの上に、箱にいれておいて寝ました。
すると、朝になると、また、少しだけ髪の毛が伸びた人形が枕もとに置いてありました。 ゆみちゃんは、怖くなって、学校に行く途中にある川にその人形を捨ててしまいました。 その日の夕方、家に帰っても誰もいませんでした。置手紙には、
【今日は、お父さんもお母さんもお仕事が遅くまであるから、ゆみは、お留守番しててね。】 と書いてありました。このようなことは、たまにあったので、ゆみちゃんは慣れていました。 でも、その日は、普通帰ってくる時間になっても帰ってきません。 ゆみちゃんは気になって、お母さんの会社に電話をする事にしました。 【もしもし、五十嵐といいますが、お母さんいませんか?】
【・・・・・・・・】返事がかえってきません。
ゆみちゃんが、【もしもし??】というと・・・・・

【私、あきちゃんっていうの。いまね、とっても寒いの。お水がね、とっても冷たいの。】

【え・・・・?】あきちゃんはびっくりして、電話をきりました。すると・・・・

【私、あきちゃん。なんできっちゃうの?いま、ゆみちゃんのおうちの前にいるの。 一緒にあそぼ?かくれんぼがいいなぁー。】 ガチャ・・・・。その声は、かすれていて、奇妙な声でした。 すると・・・・ ピンポーン・・・ピンポーン・・・ピンポーン・・・ピンポーン・・・ピンポーン・・・ チャイムが、鳴りつづけます。そして、10回目のチャイム・・・・ピンポーン・・・・ガチャ・・・・ピチャ・・ピチャ・・・ 足音が、どんどんゆみちゃんの近くに・・・【あっ。みぃーつけたっ。次はゆみちゃんの番ね!】
それは・・・・ゆみちゃんが拾った、あの人形だったのです・・・・。 ゆみちゃんは、次の日、川岸で、死体で発見されました。その川は・・・あのお人形、あきちゃんを捨てた川・・・


投稿者 不明