麦わら帽子
親戚の家に遊びに行ってた俺は、つい長居をしてしまいその家を出たのは23時48分、日付が変わる寸前だった。単車で名古屋の自宅へ走っていると妙な事に気が付いた。信号で停まる度に同じモノが見える。それは麦わら帽子を深くかぶり、白地に水色の水玉模様の肩から袖のないワンピースの女性だった。しかも俺を見ている様な…。結局その日、俺は左手首に後遺症を抱える程の事故に巻き込まれた。あの女は警告していたのか?…しかし、帽子に隠れて口元しか見えなかったが、確かに笑っていた。