宇宙戦艦ヤマトの魅力とはなんでしょう?
大スクリーンに展開する光と影、色彩、そして大音響を全身に浴びる映画的体験が、まずかけがえのないものです。そしてその魅力は、決して洗練されたところにはないと思います。むしろ野暮ったいとか、時代錯誤だとか、大仰だとか言われかねない、どこかゴツゴツしてムダにも見えるものがいっぱいついていて、生硬な感情もかなりストレートに出てくる。しかし、そうしたちょっと拒否感も抱きかねないものに戦闘スペクタクルの華麗さと音楽が加わったとき、突如として言葉にならないような感動に転化するわけです。その瞬間に生じる逆転の驚きが、最大の魅力だと思います。ヤマト本体のメカデザイン自体がそういう考え方で成立しているので、非常にシンボリックだなと改めて思いました。
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