2009年11月21日
この1年、日経わずかに読者増。毎日・専門新聞激減!?
今調査は2009年11月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3700人。男女比は46対54、年齢階層比は30代33%・40代31%・50代以上22%など。
調査母体において、新聞を毎日必ず読んでいる人は38.8%。逆にまったく読んでいない人は16.9%に達している。
新聞を読む頻度(紙媒体のみ)(再録)
これらの人のうち、新聞閲覧者に限定し、普段読んでいる新聞について複数回答で尋ねたところ、もっとも多い回答が寄せられたのは「地方紙」だった。【「全国紙」の都道府県別トップシェア新聞を地図化してみる】にもあるように、新聞の主役は全国紙では無く地方紙であることを実感させる結果ともいえる。
あなたが普段読んでいる新聞をお答え下さい(閲覧者限定、複数回答)
いわゆる5大新聞(日経、読売、朝日、毎日、産経)も含め、用意された選択肢の中では唯一日経新聞のみが1年前より数字を増やしている。他はすべてマイナス。調査がインターネット経由で行われていることもバイアスとして存在している可能性はあるが、【4大既存メディア広告とインターネット広告の推移をグラフ化してみる(2009年11月発表分)】などのデータを見る限り、的外れとも言い切れない感はある。
また、これらの変移について増減率をグラフ化した上で、【少年・男性向けコミック誌の部数変化をグラフ化してみる(2009年7月〜9月データ)】など雑誌系の定点観測記事上のグラフと同じような法則(5%以内の変動は誤差と見て薄く着色、それ以上の変動は実変動と判断しプラスは青・マイナスは赤で着色)で色を塗ったのが次のグラフ。
2008年11月から2009年11月における閲覧増減率
日経新聞のプラスが非常に頼もしく見える形だ。また、毎日新聞の減少が著しく大きな値を示しているが、これは多分に「WaiWai事件」をはじめとする問題や、その対処(特にインターネット回り)のずさんさを起因とし、ネットユーザーの読者の離反を招いた結果といえる。恐らく「世間全般」で計測すれば、この半数強くらいになるのではないだろうか。それでも5大紙では最大の値となるが。
全体の、より正確な閲覧数を知るには、各紙が発行している発行部数を知るのが一番だが、多くが最新値しか公開していない。さらにいわゆる「押し紙」問題もあり、最大で5割前後のマイナスを考慮する必要があるため、具体的な数は把握しにくい。「インターネット経由」というバイアスはあるものの、今回のデータ、特に最後のグラフの傾向は、案外「世間全体としても」的外れのものではないのかもしれない。
■追補記事:
【新聞の発行部数などをグラフ化してみる】
■関連記事:
【「全国紙」の都道府県別トップシェア新聞を地図化してみる】
【4大既存メディア広告とインターネット広告の推移をグラフ化してみる(2009年11月発表分)】
これらの書籍が参考になります
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