石川のニュース 【11月21日15時39分更新】

公共交通に親しもう 金沢でノーマイカーデー 小児運賃が50円

点検中の車両を見学する参加者=21日午前11時、北陸鉄道内灘駅
 金沢市の「市民ノーマイカー3days」は21日、3日間の日程で始まった。期間中 、同市内全域の路線バスや金沢ふらっとバスなどの小児運賃が50円均一となり、市内中 心部ではマイカー利用を控え、バスで買い物に訪れる親子連れの姿がみられた。内灘駅で は電車の車庫や車両の見学会も開かれ、関係者は公共交通の利用促進に期待を寄せた。

●内灘駅で電車見学

 北陸鉄道内灘駅では、金沢市と内灘町の住民54人が北鉄浅野川線を利用した旅を楽し むとともに、普段は見られない電車の車庫を見学し、住民の足として不可欠な公共交通機 関に関心を深めた。

 見学会は鉄道やバスの利用促進を図る狙いで企画し、幼児から70代までの幅広い世代 が参加。内灘駅構内の車庫で定期点検中の車両を見学し、北鉄の社員から浅野川線が昨年 度まで7年連続の赤字となり、乗客は最盛期の半分以下となる約153万人に落ち込んで いることなどが説明された。

 この後、参加者は車両に乗り込み、北鉄金沢駅まで17分間の鉄道旅行を満喫した。金 沢市森山町小3年の白石和詩君は「普段は車で出掛けることが多いが、鉄道やバスの旅も 楽しそう。今度は電車で遠くに行きたい」と喜んだ。

 午後はレール敷設前の新幹線高架橋やバスの車庫を見学する。

●休日初のバスレーン

 6歳以上12歳未満の小児運賃が50円となったのは、金沢市内を走る北陸鉄道と西日 本ジェイアールバスの路線バス。ふらっとバスの全4ルート、北鉄の石川、浅野川両線も 対象となった。むさし交差点から片町交差点間では、休日初のバスレーンも実施された。

 小学5年の息子とともに、内灘駅から電車とバスを乗り継いで香林坊のバス停に到着し た内灘町の主婦(44)は「浅野川線が安くなり、公共交通を利用するきっかけになった 」と話しながらも、「週末に運行される『まちバス』は普段から小児運賃50円なので、 お得感はあまり感じられない」と指摘した。

 市の「ノーマイカーデー」は今年で3度目。初年度は大人運賃も半額となったが、事業 者側が減収となったため、昨年は割引がなかった。今回は2年ぶりに割引が「復活」した ものの、対象は小児だけとなった。


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