民主党本部が入るビルの前に立つ警察官=13日、東京・永田町、高橋雄大撮影
東京・永田町の民主党本部に男が侵入し、鳩山由紀夫首相のパソコンをたたき壊す事件が10月下旬に起きた。警視庁はこれを受け、警戒にあたる機動隊員を増やす一方、同党に自主警備を強化するよう求めた。とはいえ、「開かれた党」を掲げる同党。ビルに間借りしている事情もあり、「鉄壁の守り」とはいかないようだ。
警視庁公安部によると、事件があったのは10月27日夕。民主党本部が入るビルの1階正面玄関にスーツ姿の男が現れた。警備員にもとがめられず、エレベーターで7階に上がり、同党の受付の女性の前で木刀(長さ53センチ)を取り出した。非常階段を使って8階の代表室に侵入し、机の上にあったパソコンを木刀でたたき壊した。男は駆けつけた警備員に取り押さえられ、建造物侵入容疑で現行犯逮捕された。
山梨県のアルバイトの男(24)は、同党が掲げる永住外国人への地方参政権付与や選択的夫婦別姓導入が気に入らず、「パソコンを壊せば政策をつぶせると思った」と供述したという。
党本部の警備面の手薄さは以前から指摘されていた。10階建てビルの4〜8階と10階に党本部、ほかの階には民間会社2社も入居しており、党に用のない人も多く出入りする。そのうえ、1階の正面玄関が狭く、受付を設置する余地がない。2基あるエレベーターに乗れば、どの階にも行ける。8月の衆院選前は警備員さえ置いていなかった。
政権交代後は、警視庁からの要請を受けてさすがに警備員4人を配置し、1階の正面玄関で、ビルを訪れる人の身分証明書を確認することにしたが、今も夜間は警備員がいなくなる。
捜査関係者によると、逮捕された男が訪れた時には警備員がいたが、男に資格の認定証を示されて、そのまま通していたという。