社民党所属/前衆議院議員
社民党副幹事長。
児童ポルノ禁止法の余波とこれからの議論
2009年11月20日21時49分 / 提供:保坂展人のどこどこ日記
児童ポルノ禁止法の余波が続いている。メディアの取材も何社か続いていて、先刻まで、毎日新聞の取材を受けていた。記者によると、自民・公明両党で「児童ポルノ禁止法改正案」が国会提出されたという。つい数日前まで、「与野党協議で修正案がまとまったから、社民党の判断を早くしてくれ」という矢のような催促が続いた状況とは一変した。国会が対決モードとなったこともあって、この臨時国会で急転直下成立へということは、おそらくなくなったと思う。しかし、同時に私たちは、この法案がさして重要でなく「議論する必要もないほど当たり前で必要なテーマ」という認識をメディアが垂れ流している環境は、政権交代前と変わらない。
「修正案」と言っても「自民・公明」絶対多数の7月の国会で、民主党が「対案」として提示した内容も含まれた7月当時の案が、政権交代後も「既定事実」のようによみがえり、「社民党が表現の自由と立法事実の再確認」などと面倒なことを言わなければ、天ぷらをあげるように衆参両院を数日で弾丸通過したという危険性は相当にあった。
国会の緊迫も一転して解除となったようだ。このまま臨時国会が大幅延長されたり、また来年の通常国会では本法案が「再浮上」するのは間違いない。少なくとも「こそこそ」水面下で進めて、「せーの」で弾丸通過という手法は間違っている。どこに問題があるのか、どうしたら法律の濫用の危惧があるのか、どうしたら立法目的があるのかを開かれた場で議論することが必要だ。メディアも、成立寸前に提灯持ちのような垂れ流し報道を改めて、丁寧に問題点をすくいあげてほしい。
このように注文するだけでは他力本願なので、ささやかではあるが「議論の場」を設けることにした。12月初旬に、阿佐ヶ谷ロフトAで夜7時から二部構成でトークライブを行う。
12月3日(木)19時より 阿佐ヶ谷ロフトA
第1部 「裁判員制度と死刑が問うもの」 伊東乾(東京大学准教授)×保坂展人
第2部 「児童ポルノ禁止法改正案の今」 伊東乾×山口貴士(弁護士)×保坂展人
(第2部の開始は、夜8時すぎから)
参考までに「弁護士山口貴士おおいに語る」というブログを転載しておく。
[引用開始]
今年の6月の修正協議以前の案に逆戻りということは、自民党法務部会で強硬派が勝ったようですね。
高市早苗議員あたりが頑張ったのでしょうか?
New! 2009.11.18 14:25
何故か、削除されてしまった読売新聞の児童ポルノ「単純所持」禁止…民・自・公が改正案の記事ですが、親切な記者さんからの情報によれば、自民党法務部会による記者会見において、法務部会長から当該記事が誤報であることが明言されたらしいです。ということは、自民党法務部会の誰かが「リーク」を読売新聞に行い、その報道の記事を根拠に部会の見解を纏めようとしたのではないかと推測されます。この事実は、読売新聞の記事が16時の部会開催予定時よりも前の15時17分に出されていることとは整合します。
自民党法務部会の結論は、今回の総選挙以前の情勢であるならば、((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル だったのですが、少数野党に転落した今では・・・。単に、人権感覚がなく、世間の議論に耳を傾けず、表現の自由や市民のプライバシー等について関心のない政党であるという馬脚を現しただけで終わりました。
国会の会期が終了していない以上、まだまだ予断は許しませんが、順調にいけば、会期末を迎えて、継続審議の手続きも取られることなく、廃案という運びになるのではないでしょうか?
>所持規制強化に慎重な社民党は呼び掛けに応じなかった。
自公による修正案の欺瞞を鋭く見抜いて動じることのなかった、社民党(特に、保坂展人氏)にはとりあえず感謝です。
>政府は今国会には改正案を提出しない方針
ということは、次期国会には、改正案が政府案として提出される見込みがあるということです。
[引用終了]
・記事をブログで読む
「修正案」と言っても「自民・公明」絶対多数の7月の国会で、民主党が「対案」として提示した内容も含まれた7月当時の案が、政権交代後も「既定事実」のようによみがえり、「社民党が表現の自由と立法事実の再確認」などと面倒なことを言わなければ、天ぷらをあげるように衆参両院を数日で弾丸通過したという危険性は相当にあった。
国会の緊迫も一転して解除となったようだ。このまま臨時国会が大幅延長されたり、また来年の通常国会では本法案が「再浮上」するのは間違いない。少なくとも「こそこそ」水面下で進めて、「せーの」で弾丸通過という手法は間違っている。どこに問題があるのか、どうしたら法律の濫用の危惧があるのか、どうしたら立法目的があるのかを開かれた場で議論することが必要だ。メディアも、成立寸前に提灯持ちのような垂れ流し報道を改めて、丁寧に問題点をすくいあげてほしい。
このように注文するだけでは他力本願なので、ささやかではあるが「議論の場」を設けることにした。12月初旬に、阿佐ヶ谷ロフトAで夜7時から二部構成でトークライブを行う。
12月3日(木)19時より 阿佐ヶ谷ロフトA
第1部 「裁判員制度と死刑が問うもの」 伊東乾(東京大学准教授)×保坂展人
第2部 「児童ポルノ禁止法改正案の今」 伊東乾×山口貴士(弁護士)×保坂展人
(第2部の開始は、夜8時すぎから)
参考までに「弁護士山口貴士おおいに語る」というブログを転載しておく。
[引用開始]
今年の6月の修正協議以前の案に逆戻りということは、自民党法務部会で強硬派が勝ったようですね。
高市早苗議員あたりが頑張ったのでしょうか?
New! 2009.11.18 14:25
何故か、削除されてしまった読売新聞の児童ポルノ「単純所持」禁止…民・自・公が改正案の記事ですが、親切な記者さんからの情報によれば、自民党法務部会による記者会見において、法務部会長から当該記事が誤報であることが明言されたらしいです。ということは、自民党法務部会の誰かが「リーク」を読売新聞に行い、その報道の記事を根拠に部会の見解を纏めようとしたのではないかと推測されます。この事実は、読売新聞の記事が16時の部会開催予定時よりも前の15時17分に出されていることとは整合します。
自民党法務部会の結論は、今回の総選挙以前の情勢であるならば、((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル だったのですが、少数野党に転落した今では・・・。単に、人権感覚がなく、世間の議論に耳を傾けず、表現の自由や市民のプライバシー等について関心のない政党であるという馬脚を現しただけで終わりました。
国会の会期が終了していない以上、まだまだ予断は許しませんが、順調にいけば、会期末を迎えて、継続審議の手続きも取られることなく、廃案という運びになるのではないでしょうか?
>所持規制強化に慎重な社民党は呼び掛けに応じなかった。
自公による修正案の欺瞞を鋭く見抜いて動じることのなかった、社民党(特に、保坂展人氏)にはとりあえず感謝です。
>政府は今国会には改正案を提出しない方針
ということは、次期国会には、改正案が政府案として提出される見込みがあるということです。
[引用終了]
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