アニメを忠実に再現?!実写でやる面白さを表現したい!!
――“日本一有名な主婦”サザエさんを演じられるということで、以前記者会見でも観月さんが「待ってました!」とコメントしていましたが、観月さん自身も“私がやりたい!”という思いが以前からあったんですか?
【観月】 そうですね。あと、周りから言われることも多かったです。「ありさちゃん合うんじゃない?」とか「(オファー)来るんじゃない?」とか言われていて(笑)。
――じゃあ、制作の方から正式にサザエさんのオファーがきた時は驚きはなく・・・。
【観月】 あー、やっぱり来たか!みたいな(笑)。
――確かにまったく違和感も無いですし、独特のパーマもバッチリはまっています!
【観月】 まるで以前からこの髪型だったかのような(笑)。もう、何の違和感もないですね。
――でも『サザエさん』といえば、誰もが知っている国民的アニメ。そんな主人公を演じるのは、やはり相当プレッシャーがあったのでは?
【観月】 3才の子供も知っているようなアニメですからね(しみじみ)。ヘタな演技はできないなとは思いました。ただ私は、アニメに忠実にいきたいなと思っていて。監督さんとも話をしていたら、セットもアニメを忠実に再現しているんですよ。衣装も形からカラーコーディネートまでそのまま再現しているし(笑)。だから、アニメに近いサザエさんを作りたいなって。それを実写でやる面白さみたいなものを表現したいなって思ったんです。
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★ 配役もバッチリ!磯野家の面々
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――ついつい自分のカラーを入れたい気持ちをグッと抑えて?
【観月】 そうなんです!劇中でかかる音楽もアニメのサザエさんそのままの音楽を使っているし、コメディだからっていって、妙にテンポ感を早くしたりとか、ドタバタな感じにあんまりしないほうがいいなと思いましたね。意外かもしれないですけど、サザエさんって、すごくテンポ感が緩いんですよね。セリフの言い回しとかもすごくゆっくりなんですよ。そういうちょっとゆったりした感じを強調したかったんです。
――それはちょっと意外だなぁ。サザエさんといえばドタバタ劇っていう印象があるので。
【観月】 そうですよね。「カツオ〜!!」とか言って追い掛け回してるから、ドタバタっていう感じがするんですけど(笑)。改めて観て見ると、セリフも場面転換もゆっくりなんですよ。実写になるのでアニメ版より少しだけテンポ感が速くはなっていますけど、ゆったりした感じやほのぼのした雰囲気は、基本的には残すようにしました。
――なるほど。ある意味、観月さん自身が子供の頃から観て来たサザエさんをそのまま投影させているんですね。
【観月】 そうですね。スピード感があるというよりは、すごくレトロな感じというか、懐かしい感じになっていると思うんです。もちろん、コミカルに描いているシーンは、多少ドタバタ色が強くなっていたりとかはしますけど、基本的には、みんなでちゃぶ台を囲んでほのぼのとした空間を大切にしました。
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★ オードリーもゲスト出演!
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――逆に今の時代はそういう風景の方が新鮮なのかもしれないですね。
【観月】そうなんです。今ってほのぼのしたものが少なくなってきていますから。ただ女優としては、あまりに波がないから“こんなに波がなくて大丈夫?”って、やっぱり不安になるんですよ(笑)。演者としては、“ここで外に出たら誰々を追いかけて〜”とか動きがあるので。最初はこんなに淡々としていていいのか?という不安感はありましたね。
――でも、実際に画としてみたら世界観がキッチリとできていた。
【観月】 そうなんです。世界観が凄くカワイイですよね。映像を見たら安心しました。やっぱりこれで良いんだって(笑)。
――今作は、観月さんをはじめ、キャストがバッチリはまっているのが凄い。観月さんを筆頭に、片岡鶴太郎さんの波平さんや、筒井道隆さんのマスオさんしかり。あとネコのタマもしっかりオーディションしたというのは笑いました(笑)。
【観月】 アハハハハ!そうなんですよ(笑)。でも、あの大きな鈴を付けたタマがホントいい芝居をするんですよ(笑)。
家族全員で楽しくご飯を食べる習慣に改めていいなと思った
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★ セットもアニメ版を忠実に再現
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――これだけ配役がバッチリだと、収録しているときも違和感なく進行したんでしょうね。
【観月】 もちろん!逆に皆さんがドラマの風貌じゃない方が、違和感を感じるようになっちゃった(笑)。収録の合間に鶴太郎さんが普通の頭に戻っていたりすると、何かちょっと違和感を感じます(笑)。フネさんも着物を着てないと逆に不思議だし。
――セットもこだわってますよね。観月さんが子供の頃に見た風景というか、懐かしさがあったのでは?
【観月】 やっぱり懐かしかったですね。ガチャガチャと回すテレビとか・・・。畳の家も今はなかなかないですしね。
――昭和の原風景というか、今の平成の日本にない場面だからこそ貴重ですよね。
【観月】 今回改めてサザエさんを演じて感じたのは、みんなでちゃぶ台を囲むっていうことが今は無いじゃないですか?みんな個々で勝手にご飯を食べてという家庭が多い世の中になってきますよね。みんなで朝ごはんと夜ご飯をちゃぶ台を囲んで、いろんな話をしながらご飯を食べる習慣って、改めていいなぁって思いました。
――ある意味贅沢ですよね。
【観月】 本当に贅沢な習慣ですよね。朝ごはんも、焼き魚、お漬物、ごはん、味噌汁に煮物が出てきて。こんなの旅館じゃないと今出てこないよねっていうメニューが出てくるわけですよ。家族一緒に過ごす時間も含めて、その贅沢さみたいなものが、すごく新鮮で貴重ですよね。
――ちなみに今回のドラマでは前半にアニメ版も放送するということで、アニメ版との直接リンクした放送形態になるそうですね。
【観月】 はい。「さーて来週のサザエさんは?」って予告の画も取りました。あと念願だったラストの「ジャンケン、ポン!うふふふふ」もやらせてもらいました(笑)。
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★ 今では懐かしい「黒電話」も
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――それは貴重ですね。相当嬉しかったのでは?
【観月】 これは凄いですよ!やりたかったですもん。何がやりたかったって、ジャンケンは本当に念願叶った感じです(笑)。
――本当に楽しく演じられたわけですね!では最後にドラマ『サザエさん』の見どころをお願いします。
【観月】 アニメ『サザエさん』って日曜の夕方に家族みんなで楽しく見ると同時に、これで休日も終わりなんだ、楽しい時間も終わりなんだという、ある意味寂しい気持ちにもなると思うんですよ。ドラマ版も観終わった方に「もう終わっちゃうの」っていう、ある種の寂しさを感じてもらえるようなドラマになればいいなと思います!
スペシャルドラマ『サザエさん』情報
■第1話『カラーテレビがやってきた!』
ある日の日曜、ついに磯野家にもカラーテレビが届いた。色鮮やかな映像でアポロの月面着陸が見られると湧き上がる磯野家だったが、カツオがうっかり届いたばかりのテレビを壊してしまう。波平に怒られた上、サザエにも「通信簿におっちょこちょいと書かれる」と小言をもらってしまったカツオ。悔しさのあまりサザエの通信簿を探すが・・・。
■第2話『磯野家大戦争!』
磯野家ではフネが車の免許を取ると言い出し、大騒動に。大反対する男性陣に対し、女性陣から日ごろから溜まった不満が爆発。赤鉢巻きを姿に「暴言を撤回せよ!」というたすきを身に付け、ストライキを決行した。“団体交渉中”は、一切の家事を放棄する構えのサザエたち。その朝から男性陣は家事一切を自分たちでやらねばならなくなり・・・。
■第3話『磯野家にようこそ!』
茶の間でアルバムを見ていた磯野家の面々。ワカメは、自分だけ父と一緒に撮った写真が少ないことに落ち込んでしまう。そんな時、ノリスケが出張中の間、身重のタイコが磯野家に泊まる事に。落ち込んだワカメの自信を取り戻すため、サザエたちはタイコと生まれてくる赤ちゃんの世話をするよう提案する。そんな時、突然タイコが産気づき!?
放送日:11月15日(日) フジテレビ系 18:30〜
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Cast
フグ田サザエ/観月ありさ
フグ田マスオ/筒井道隆
磯野波平/片岡鶴太郎
磯野フネ/竹下景子
磯野カツオ/荒井健太郎
磯野ワカメ/鍋本凪々美
フグ田タラオ/庄司龍成
波野ノリスケ/田中裕二 (爆笑問題)
波野タイコ/白石美帆
サブロウ(三河屋)/勝俣州和
電気店定員/オードリー ほか
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Staff
原作:長谷川 町子
脚本:田中一彦(1・2話)水橋 文美江(3話)
企画:松崎容子(フジテレビ)
プロデュース:浅野澄美(FCC)
演出:中江 功(フジテレビ)
制作:フジテレビ/FCC
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☆ドラマ『サザエさん』を楽しく観るためのPOINT☆
ドラマ『サザエさん』では、観月演じるサザエを筆頭に、マスオ役の筒井道隆、波平役の片岡鶴太郎、フネ役の竹下景子、カツオやワカメ役の子役など、原作に忠実なキャスティングが実現した。磯野家の愛猫・タマも厳選なるオーディションにより選ばれた。タマの演技には、主演の観月も「いい演技するんですよ!」と太鼓判を押す。
人間顔負けのタマの演技にも注目だ!
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観月ありさ
【生年月日】1976年12月5日
【出身地】東京都
【血液型】A型
ドラマ、映画、CM、アーティストとして幅広く活躍。
2009年10月より放送の『おひとりさま』(TBS系)に出演中。また、11月15日放送の『サザエさん』(フジテレビ系)で4代目サザエさんを演じる。
 
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