日本の黄金三角地帯
NORTH KOREA
 創価学会に援助を求めた北朝鮮の“窮状”
FINANCE
 松下日銀総裁辞任で強まるさくら銀行“分離”案
UNITED KINGDOM
 激しい対立が表面化した英政府とフリーメーソン
JAPAN:Politics
 “死に体”橋龍も潰せない自民党反執行部のお粗末
JAPAN: Bureaucracy
 田波大蔵事務次官の不評で竹島氏次官就任説浮上
JAPAN:Business
 リストラ対象の日経連 次期会長は誰に




 

North Korea
創価学会に援助を求めた北朝鮮の“窮状”

 食糧危機にあえ北朝鮮が日本国内の友好団体を通じて創価学会に交流を求めてきていることが関係者の証言で分かった。北朝鮮金正日総書記による事実上の独裁体制とはいえ、一応、共産主義を標榜している。信教の自由を禁じた共産主義国家が宗教団体に接近を図らなければならないほど状況は危機的といえる。
 関係者によると、打診があったのはこの冬。創価学会インターナショナル会長を兼ねる池田大作名誉会長の派手な海外宣伝活動に着目しての援助要請のようだという。

 北朝鮮といえば、去る2月、在ローマ国連食糧農業機関(FAO)北朝鮮代表部の金ドンス三等書記官が一家3人で韓国に亡命したばかり。金書記官は首都平壌で餓死した子供の死体を目撃したことや、外交官が麻薬密売に手を染めていることなど北朝鮮の末期的症状を明らかにした。また、北朝鮮の赤十字会が食糧援助を求めて韓国側との会談を求めており、ここ数年続いた飢饉による被害が甚大なのは間違いない。
 しかし、米国はそうした状況下でも北朝鮮軍が食糧を溜め込んでいるとの見方を変えておらず、事実、軍はこの冬も軍事境界線付近で恒例の大演習を実施した。果たして創価学会への要請が意味するものは何か?



 

Finance
松下日銀総裁辞任で強まるさくら銀行“分離”案

 都銀大手のさくら銀行に“再分裂”シナリオが囁かれ始めた。さくらは三井と太陽神戸の合併銀行だが、旧太陽神戸サイドを中心に巨額の不良債権を抱え、身動きが取れない。優良債権を引き継ぐ「グッドバンク」と、不良債権を引き受ける「バッドバンク」に分社し、後者を公的資金で処理する案が検討されてきており、政府による公的資金投入策が一応固まって以来、この分離案がいつ実行されるかに注目が集まっていた。
 とはいえ、グッド/バッドの分離は、旧三井と旧太陽神戸の分離に等しい。規模拡大を狙った旧三井銀行が大蔵省の斡旋を受けての合併だっただけに、その“解消”に大蔵の同意を得るのは容易ではない。旧太陽神戸銀行頭取として合併を実現させた松下康雄元大蔵次官が、日銀総裁を務めていた点も障害だった。
 ところが最近、三井海上火災保険が、倒産した三洋証券の引き受けを検討していることが発覚。結局、実現しなかったものの、三井グループが、金融持ち株会社制をにらみ、系列の枠さえ超えて大胆な再編に取り組む決意を示した形で、「次はさくらの分離」との観測が拡がった。棚ボタ式に松下日銀総裁も辞任し、環境は整いつつある。前例のない「銀行分離」が実現する日は近い。



 

United Kingdom
激しい対立が表面化した英政府とフリーメーソン

 英国のブレア政権と伝統的な秘密結社フリーメーソンの間で激しい対立が表面化している。
 英国では一時「警察官になりたければフリーメーソンに入れ」と言われたほど、フリーメーソンの警察幹部が多い。また裁判官などにも会員が多く、エリザベス女王の夫であるフィリップ殿下も名誉会員的な立場にあると言われる。
 しかし、英内務省は、会員同士の緊密な絆が、被疑者や仲間をかばう結果を招き、捜査や裁判の公正さを損なうとの考えから、このほどフリーメーソン英国本部に対して、警察官の会員名簿を提出するように要求。また、与党の労働党が実権を握る議会の調査委員会を使って、警察官汚職事件に連座するなどした会員の名簿160人分を強制的に提出させることに成功した。
 こうした政府の圧力に対して、英国だけで約60万人の会員がいるフリーメーソンは猛反発、指導部はブレア首相に対して「結社の自由に対する重大な挑戦」との書簡を送りつけた。だが、ストロー内相は、警察官全員を対象に会員であるかどうかの調査を実施する強硬姿勢を崩しておらず、対立は当分沈静化しそうにない。



 

JAPAN:Politics
“死に体”橋龍も潰せない自民党反執行部のお粗末

 梶山静六前官房長官と自由党野田毅幹事長が3月12日に密かに会談した。半年前ならいざ知らず、孤立を深める自由党と密会とは反執行部グループも手詰まりか--。自民党の一部にこんな見方が広がっている。
 実際、この会合にはふたりのほか、自民党から与謝野馨前官房副長官、麻生太郎前経企庁長官、自由党からは二階俊博国対委員長、藤井裕久元蔵相が出席。しかし、梶山氏が両氏に声をかけたのが前日と、密会と言うにはあまりのお粗末さである。
 もうひとつ、反執行部の急先鋒、亀井静香前建設相が、3月11日に開いた故塚原俊平元通産相をしのぶ会もそうだ。これには河野洋平前総裁ら40人が集まったが、それも当然。この会合はそもそも反執行部の懇談会として予定されたもので、しのぶ会を名乗ったのは、事前に森喜朗総務会長に漏れたため、急遽名目を作らざるを得なかったからだ。
 対立する野中広務幹事長代理には「なんで俺が招待されない」と凄まれ、終いには、梶山氏、亀井氏と共同戦線を張る旧渡辺派の中尾栄一議長が、若手議員に「倒閣運動は不見識」と突き上げられ、あまりの激しさに「倒閣など言ったことはない。しのぶ会で梶山首相論なんて話すわけがない」との“弁明”まで口にする始末。
 2月27日、久しぶりに開かれた行革会議で、省庁再編を柱とした行革関連法案の今国会通過の見通しを聞かれた橋本龍太郎首相は、「非常に厳しい」と発言。自ら掲げた6大改革をまたひとつ事実上断念し、その死に体ぶりを披露した。しかし、そんな首相への揺さ振りにさえ策を欠く反執行部グループもやはり、死に体か。



 

JAPAN: Bureaucracy
田波大蔵事務次官の不評で竹島氏次官就任説浮上

 小村武前大蔵事務次官(昭和38年入省)の後任として、橋本龍太郎首相の指示で新事務次官に就任した田波耕治氏(39年)だが、大蔵省内での評判は芳しくない。「田波さんは内閣内政審議室長時代から、同期入省の涌井洋治主計局長と頻繁に連絡を取り、涌井氏のために働いてきた人物。本省次官になってからも、全く影が薄い。大蔵省内には田波さんが今年7月の定期異動で退官することを期待するムードが早くも強まっている」(大蔵省中堅幹部)
 そして、主計畑出身の幹部を中心にして、「次期事務次官は涌井氏で決まり」という見方がされている。しかし、ここに来て40年入省組の竹島一彦内閣内政審議室長にバトンタッチし、人心一新を図るべきではないかという動きも出てきた。「田波さんは激動期のリーダーにはなれない。涌井さんはパワーはあるが、果たして首相官邸や自民党が納得するかどうか。思い切って竹島さんを起用するべきではないか。竹島さんは気が短いという欠点はあるが、なかなかの“ワル”。次官になればかなり思い切った手を打つだけの力量はある」(大蔵省幹部)
 田波次官の省内掌握力に早くも限界が伝えられる中で、事務次官ポストをめぐって39年組と40年組の年次間抗争になる可能性が強まってきた。



 

JAPAN:Business
リストラ対象の日経連 次期会長は誰に

 根本二郎日経連会長(69歳)=日本郵船会長=が、来年の勇退を見越して早くも次期会長の選出に着手した。豊田章一郎経団連会長(73)=トヨタ自動車会長=の後継者選びの遅れが怪文書合戦を招いたこともあり、「泥仕合にだけはしたくない」と周囲に漏らしている。
 経済界では、今井敬新日鉄社長(68)の経団連会長就任を機に、経済4団体の統合を求める声が高まっている。真先にリストラの対象に挙がる日経連では、「後継者を早期に選ぶことで、日経連の存命を図る狙いがある」(日経連関係者)という。
 日経連の会長ポストは、三菱グループが握ってきた。しかし、総会屋向けの資金供与事件に有力グループ企業が相次いで関与し、会長選びが難しくなっている。このため根本氏も「三菱」にこだわらない人事を検討しているとみられる。しかし、有力候補のひとりである藤井義弘日立造船会長(72)は、関西系企業であることに加え、必ずしも人望が厚いとは言いがたい。また、日経連の活動に熱心な立石信雄オムロン会長(61)は、同社が道路公団汚職に関与したことがマイナス要因となっている。
 会員企業の中には、「やはり日経連は経団連に吸収される運命」(副会長のひとり)という指摘も根強い。今井氏と同じ新日鉄出身の福岡道生日経連専務理事(65)は、今春から講師として九州大学の教壇に立つ予定だが、「日経連の先行きを見越して学問の道を選んだのでは」と、内部で憶測を呼んでいる。