換気窓に捕獲された！？飲食店侵入男、抜けられずに逮捕

　「換気窓から体が抜けない」―。まぬけな泥棒が捕まった。神戸市須磨区のお好み焼き店で２１日午前８時頃、男が換気窓から上半身を外に出したままの状態で挟まっているのを、隣の飲食店に勤めている女性が発見し１１０番通報。駆けつけた須磨署員が男を引っ張り出して救出し、建造物侵入の疑いで現行犯逮捕した。
腰ひっかかる　まぬけな男は、住所不定、無職の白木裕樹容疑者（２６）。須磨署によると、白木容疑者は店の外に置かれていた冷蔵庫に乗り、地上約１メートル３０センチの高さにある約３０センチ四方の換気窓から店内への侵入を試みた。だが、足からうつぶせの状態で入る途中に腰の部分が窓枠にひっかかり、抜け出せない状態になったという。

　駆けつけた署員が自力で出てくるように求めると「詰まって出られない。抜けません」と力なく返答。「斜めに腰をひねってみろ」とアドバイスされ、署員に両手を引っ張ってもらってようやく脱出に成功し、そのまま建造物侵入の疑いで現行犯逮捕された。

　身長約１７０センチの同容疑者はやせ形。Ｔシャツなどの軽装なら忍び込めた可能性もあるが、１１月下旬で寒かったこともあり、この日は上下黒っぽいスエットにサングラスとマフラーを着用するなど完全防備していた。

　同署は、寒さをしのぐために着ていたスエットが、換気窓の枠につかえた可能性があると見ている。店の窓をこじ開けるためのドライバーと手袋も用意しており、同容疑者は「盗み目的だった」と話しているという。

　同容疑者は今年９月２７日に、このお好み焼き店のレジから現金など約１万８０００円相当を盗んだとして、須磨署が窃盗容疑で逮捕状をとり行方を追っていたが、まさかの恥ずかしい姿での御用となった。今後同署では、同店を複数回狙った理由や、余罪も含めて調査を進めるという。

　【世界のおまぬけ逮捕劇】
  ▼米カリフォルニア州　００年６月、元恋人の女性（５０）に会いたい一心で、女性宅の煙突から男（３０）が侵入。煙突の途中で詰まって動けなくなり、消防士に救出された。ストーカー行為のため裁判所から女性に近づかないよう命令されていた。
  ▼名古屋　０６年８月、公園で野宿生活をしていた男が、暑さに耐えられず古美術店に侵入。エアコンをつけて寝込み、出勤した店主が通報して逮捕。
  ▼中国福建省　０８年６月、喫茶店に侵入した５人組が、店内のコーラやスプライトを数十本がぶ飲み。通報で警察が駆けつけると、炭酸で腹がふくれ一歩も動けず。
  ▼ポルトガル　今月１９日、男がスーパーに強盗に入ろうとして、窓が小さすぎて身動きがとれなくなった。もがくうちにパンツ一丁に。１１時間も窓にはまり続けた後、御用に。

（2009年11月22日06時02分スポーツ報知）

（）