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(cache) エクスプローラの使い方

目次

1. まえがき

2. ファイル管理の階層構造

3. エクスプローラを起動する

4. ウインドウの基本操作

5. エクスプローラの基本操作

6. ファイルの起動

7. オブジェクトの操作

8. ショートカット

9. その他の使い方

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1. まえがき

Windowsのユーザーで、エクスプローラの使い方を知らない人が多いのに驚いています。このツールが使えなければ、Windowsのパソコンが使えるとは言えません。なぜ、使えない人が多いのでしょうか。最大の理由は、Windows(が入っているマシン)を買ったときに説明書が付いて来ないからです。

およそ、ハイテク商品で、説明書が付いて来ないものはありません。ところが、パソコンを買ったときから入っているソフトには付いていないのです。なぜでしょうか。これは、売るほうが「ソフトはおまけ」だと考えているからです。コンピューター(ハード)を買ってもらったから、お礼にソフトをタダで付けている、というつもりなのです。まともに使いたければ市販の参考書を読んでくれ、というわけです。(ところが事実は、私たちは、このオマケの分も間接的に支払っているのです!)

「こんなことが許されるのか」という問題提起は、別の機会に譲るとして、ここでは、エクスプローラの中で、どなたもぜひマスターして欲しい機能に絞って説明します。ただし、筆者が使っているのは、Windows 95です。その他の場合は、多少操作が違うかもしれません。

【ご注意】ここでいう「エクスプローラ」は、「Internet Explorer (IE)」とはまったく別のソフトです。IEは、インターネットのホームページなどを閲覧する「ブラウザー(browser)」という種類のものです。メーカーは、どちらもMicrosoftです。同じ会社が、別のソフトにこういう紛らわしい名前を付けるのは良くないですね。

 

2. ファイル管理の階層構造

2.1 エクスプローラとは

エクスプローラは、Windowsの一部をなすプログラムです。これは、記憶装置の中でファイルがどのように階層化され管理されているかを視覚的に表示し、ユーザーの操作によって、その階層構造を変更したり、ファイルを移動・複写・削除・名称変更・起動実行したりするものです。

階層構造とは、企業の「部・課・係」のようなピラミッド型の組織構造のことです。Explorer は、組織の中の部や課をあちこち見て回る(Explore = 探索する)ことができる、という意味です。

2.2 ファイルとフォルダ

すべての情報は、「ファイル(file)」という単位で保存されています。一つのプログラム、一つの手紙、一つの画像などに名前を付けて保存したものがそれぞれ「ファイル」です。

企業が人をまとめて「係」や「課」を作るように、コンピューターも、ファイルをまとめて「フォルダ(folder)」という容器に入れ、名前を付けます。フォルダは「書類入れ」という意味です。たくさんのフォルダが集まって、部・課・係のような多層型の組織を作っています。多くの場合、フォルダの中に

またフォルダがあって「入れ子(nest)」になっています。

Windowsより前に使われていた「DOS」では、フォルダのことを「ディレクトリ(directory)」と呼んでいました。意味はまったく同じです。

2.3 論理的な容器

ファイルやフォルダは「論理的な容器」です。1つのファイルやフォルダは、その中身がディスクの中で物理的に1箇所に固まっているとは限らず、方々に散らばっている断片の寄せ集めであるかもしれません。しかし、ユーザーは、そのことを気にかける必要はなく、物理的に1箇所にあるものと想像してコンピューターを使うことができます。これが「論理的な容器」の意味です。

 

2.4 ドライブ

フォルダの階層を上にたどって行くと、物理的な容器の階層に到達します。その階層を「ドライブ(drive)」といいます。例えば、ハードディスクやフロッピーディスクそのものです。

フォルダの名前は、一般に、ユーザーが任意につけることができますが、ドライブの名前は、OS(例えばWindows)が一方的に付けます。ふつうは、アルファベット1字にコロン(:)を付けて表します。歴史的な事情があって、いちばん元になるハードディスクはA:でなくC:です。

2.5 正式なファイル名

私たちが名刺に「a社開発部第1課xxx係何野誰兵衛」と書くように、ファイルの名前は、正確には「a:¥開発¥1¥xxx¥nanno.txt」のように書きます。ここで、「a」がドライブ名、「開発」「第1」「xxx」がフォルダ名、「nanno.txt」がファイル名です。「¥は階層を区切るための文字です。

2.6 パス

先頭から最後の「¥までを「パス(path)」と言います。会社の門を入ってから担当係に到達するまでの「経路」という意味です。

しかし、パスが自明のときは、書かない(表示しない)ことがあります。つまり、同じ係の人どうしは、部課係名を付けずに名前だけで呼び合うわけです。この省略されたパスを「カレントパス(current path)」と言います。現在、自分が開発部第1課にいることが明白であれば、カレントパスは「a:¥開発部¥1課¥であり、その立場から人物(ファイル)を特定するには、カレントパスを省略して呼べばいいわけです。

2.7 拡張子

ファイル名の最後に付けた「.txt」などは「拡張子(extension)」といい、ファイルの種類を示します。

.txt」が付いたファイルを「テキストファイル(text file)」といいます。これは、「文字だけから成る」ファイルです。もっと厳密にいうと「文字コードだけから成る」ファイルです。文字の大きさ・書体・色・配置などの視覚情報は一切入っていません。そのため、占有領域が小さく、かつ、コンピューターの機種に依存することなく通信などに使えます。

.exe」が付いたファイルは、「実行可能ファイル(executable file)」といい、典型的な「プログラム」です。これを、俗に「エグゼファイル」ということもあります。

画像ファイルには .bmp .jpg などがあります。このほか、OSが決めたもの、ソフトのメーカーが独自に決めたものなど、多くの種類の拡張子があります。

2.8 アイコン

Windowsでは、それぞれのファイル、フォルダ、ドライブに「アイコン(icon)」というマークを付けて表示します。アイコンは、もともと宗教上の聖人などの小さな肖像画のことです。

プログラムファイルのアイコンは、そのプログラムを作った人がデザインしたものです。データファイルのアイコンは、拡張子によっておよそ決まっています。

アイコンの効用は、ファイルがあたかも“もの”のように見えるので、その配置を視覚的に捉えることができることです。

アイコンの左下部分に小さな白抜きの矢印がついているものは、後述する「ショートカットアイコン」です。

 
 
 
 

3. エクスプローラを起動する

エクスプローラを起動する方法には、次の4つがあります。これらは、一般にアプリケーションプログラムを起動する場合と同じです。

(1) Windowsを起動し、プログラムを何も起動しないときの画面が「デスクトップ」です。デスクトップにエクスプローラのアイコンがあれば、それをクリックします。(購入状態ではデスクトップにありませんが、後述の方法で設置しておくと便利です。)

(2) すでに何かのプログラムが起動していて、デスクトップが見えないときは、「スタート」(左下隅)をクリックします。そしてエクスプローラの表示が出ればそれをクリックします。(購入状態ではスタートメニューにありませんが、後述の方法で設置しておくと便利です。)

(3) もし出なければ「スタート」「プログラム」の手順でエクスプローラのアイコンを捜してダブルクリックします。これで、エクスプローラが起動します。

(4) 上記の方法でどうしても捜せないときは、|スタート|ファイル名を指定して実行|で出てくるウインドウに「explorer」という文字を手で入力します。

 

4. ウインドウの基本操作

エクスプローラは、プログラムです。すべての他のプログラムと同様に、ウインドウの形で現れます。しかし、この説明書では、ウインドウの基本操作の説明しません。次の(1)(9)の操作が分からない人は、何らかの方法で習得しておいてください。これらは、エクスプローラに特有の操作ではなく、どのプログラムを使うにしても必要なものです。

(1) 右上隅にある「_」「□」「2」「×」のボタンをクリックして、ウインドウを小さくする・大きくする・終了するなど。

(2) 上端の名称部分をドラッグして、ウインドウを移動する。

(3) ウインドウの四辺・四隅をドラッグして、ウインドウを伸縮する。

(4) 上下・左右のスクロールバーをドラッグして、表示範囲を変える。

(5) ウインドウ内の仕切り線をドラッグして、左右または上下の画面の分割比を変える。

(6) これらの項目名をクリックして、表示順序を並べ変える。

(7) ウインドウの外部をクリックして、非アクティブにする。

(8) 非アクティブの場合、最下段のボタン(または、このウインドウの見えている部分)をクリックして再びアクティブにする。

(9) 複数個のエクスプローラを起動する。

 

「クリック」は、マウスのボタンを押すことです。「ドラッグ」とは、マウスのボタンを押したまま、マウスを移動させることです。

 

5. エクスプローラの基本操作

5.1 マーク

エクスプローラの階層構造図の中に、 または のマークがあります。+をクリックすると、下位のフォルダが現れます。-をクリックすると、現れていた下位のフォルダが消えます。

5.2 フォルダを開く

フォルダをクリックすると、そのフォルダが開いた形になって、エクスプローラ・ウインドウの右半分にフォルダの中身(ファイルと下位フォルダ)が現れます。ここでは、フォルダ、ファイル、ドライブを総称して「オブジェクト(object)」といいます。

5.3 表示方法の変更

(1) エクスプローラの最下段に、表示中のオブジェクト数と、そのディスク専有量が表示されます。これは便利なものですから、もし出ていないときは、メニューの「表示」で「ステータスバー」をクリックしてください。

(2) 右側画面の表示方法には「一覧」と「詳細」があります。これも、メニューの「表示」を使って切り換えます。やって見れば分かりますが、「一覧」では名前だけ表示します。「詳細」では、ファイルのサイズや最終変更日時などの情報が見られます。

(3) ファイル名の拡張子を表示するかどうかは、ユーザーの好みですが、「する」を強くお薦めします。ファイル管理方式にまったく関心のない人には不必要かもしれませんが、エクスプローラを使いこなすには、拡張子についての関心と知識が必要です。メニューの「表示」で「オプション」を選び、「....拡張子は表示しない」というところにあるチェックマークþを(クリックして)消してください。

 

6. ファイルの起動

(1) エクスプローラで表示されているファイルのアイコンをダブルクリック(Windows 98以降ではシングルクリック )すると、そのファイルが「起動」されます。

(2) 「ファイルが起動される」という意味は、次のとおりです。

* プログラムファイル(拡張子が .exe)の場合は、そのプログラムが実行開始します。

* データファイルの場合は、その拡張子ごとにあらかじめ定められたプログラムが起動し、そのデータファイルが開かれます。拡張子ごとにあらかじめ起動プログラムを定めることを「関連付け」といいます。

 

7. オブジェクトの操作

7.1 名称変更

オブジェクト(フォルダやファイル)の名前を変更するには、そのオブジェクトをマウスの右ボタンでクリックし、「名前の変更」を選ぶと、変更できるようになります。半角/全角は自由で、長さの制限も実質的にありません。ただし、一部の記号は使えません(ハイフン、スペース、下線などは使えます)。また、半角の大文字/小文字を使い分けると、使い分けられた状態で登録されますが、内部では区別されません。拡張子の変更はできますが、十分な知識のない人が変更するのは危険です。

 

7.2 削除

マウスの右ボタンでクリックし、「削除」を選びます。「削除」とは、「ごみ箱」に移動することです。ごみ箱では、満杯になると古いゴミから順に抹消します。したがって、削除してから当分の間は、ごみ箱の中を捜して元に戻すことができます。

7.3 移動

移動したいオブジェクトを、行き先の親フォルダ(またはドライブ)へドラッグ・アンド・ドロップします。これは、選択したオブジェクトでマウスの左ボタンを押し、そのまま引きずって行って、目的地でボタンを放す操作です。

異なるドライブへ移動したときは、一般に元のファイルもそのまま残っています。不要であれば、削除しておくべきです。

7.4 コピー

CTRLキーを押した状態で、コピーしたいオブジェクトを、行き先の親フォルダ(またはドライブ)へドラッグ・アンド・ドロップします。

コピーのときは、マウスポインターに マークが付きますから、いつも確認するようにしましょう。

同じフォルダ内に同じ名前のものは許されません。同じフォルダ内にファイルの複製を作りたいときはコピーすると、新しいファイルは「~コピー」という文字が付いた名前になります。後で、これを任意の名前に変更してください。

7.5 階層構造の変更

フォルダを削除・移動・コピーすると、そのフォルダを含んでその下位構造がすべて削除・移動・コピーされます。この性質を使って、階層構造を容易に変えることができます。

新しいフォルダを作りたいときは、その領域でマウスを右クリックし、|新規作成|フォルダ| を選びます。「新しいフォルダ」という名前のフォルダができるので、これを希望の名前に変更します。

 

7.6 複数のオブジェクトの選択

複数のオブジェクトをまとめて削除・移動・コピーしたい場合は、あらかじめ「選択」という操作をします。CTRLキーを押した状態で、複数のオブジェクトを順次クリックすると、それらが選択され、白黒反転します。

対象となるオブジェクトが並んでいるときは、シフトキーを押したままで、矢印キーかマウスの操作で一気に選択することもできます。

 

8. ショートカット

8.1 ショートカットとは

ここでいう「ショートカット」とは、正確には「ショートカットアイコン」というべきものです。まったく別のものに「ショートカットキー」があるので、混同しないでください。

ショートカットは「近道」という意味で、ファイルやフォルダーにもともと付いているアイコンの複製をいいます。なぜ近道かというと、ショートカットをクリックすると、本体がどんなに遠くにあっても、本体のアイコンをクリックしたのと同じことになるからです。

ですから、よく使うプログラムやデータのショートカットをあちこちに配置しておくと、パソコンの使い勝手が非常に良くなります。

ショートカットは、よく見ると、その左下部分に白い矢印が書いてあります。

 

8.2 ショートカットの作り方

まず何よりも先に、エクスプローラ自身のショートカットを作りましょう。

「マイコンピュータ」の下の「C:ドライブ」の下の「Windows」というフォルダーの中に「Explorer.exe」というプログラムファイルがあります。これがエクスプローラの本体です。

これをマウスの右ボタンでクリックし、現れたメニューの中から「ショートカットの作成」を選びます。すると、同じフォルダーの中にエクスプローラのショートカットができます。

次にこのショートカットをデスクトップまでドラッグします(ほんとのデスクトップ画面でもよいし、エクスプローラの中の階層図のトップにあるデスクトップアイコンでもよい)。

これで、デスクトップにエクスプローラのショートカットができました。今後はいつでもこれをクリックするとエクスプローラが起動します。

一般に、作ったショートカットは、どこへドラッグしてもよいし、名前を自由に変えて構いません。

8.3 ショートカットの処理

ショートカットは、名称変更・移動・コピー・削除など、他のオブジェクトとまったく同様に扱えます。任意の名前にしておくことができ、名前を変えても、元のファイルとの関係は失われません。削除しても、元のファイルは影響を受けません。

8.4 1ショートカットの配置

(1) デスクトップへの配置

8.2 で説明したように、ショートカットを「デスクトップ」に入れると、デスクトップ画面に配置されます。

デスクトップはパソコンの使用開始時に見える画面ですから、いつも最初に使うファイルは、デスクトップに置くと便利です。しかし、途中から使うことの多いファイルは、次の「スタートメニュー」への配置をお勧めします。

(2) スタートメニューへの配置

ショートカットを、c:¥windows¥スタート メニュー゚¥ というフォルダに入れる(*)と、スタートメニューに配置されます。スタートボタンを押したときに現れるのがスタートメニューです。

(*) ショートカットを直接スタートボタンそのものにドラッグしても配置できます。

 

パソコンの使用開始時以外は、デスクトップが隠れていることが多いので、スタートメニューに配置したほうが、一般には便利です。

ただし、デスクトップには多くのアイコンを配置できますが、スタートメニューのアイコンは、数が限られています。もし場所がなくなったら、次のようにします。

(1) |スタート|設定|タスクバー|タスクバーオプション|で、アイコンの大きさを「大」から「小」にします。または、

(2) スタートメニューを階層化します。すなわち、その下にフォルダーを作り、そこに所望のアイコンをまとめて収納します。

 

9. その他の使い方

9.1 複数のエクスプローラ画面の間の処理

例えば、コピー元とコピーが非常に離れている場合、2つのエクスプローラ画面を起動し、それぞれを別の画面で指定して、画面間でコピーをすることができます。

9.2 「表示」メニューの「オプション」

表示メニューにある、いろいろな項目は、実験によって理解できるので、ここでは「オプション」について説明します。

(1) |表示|オプション|表示|

* ここでは「すべてのファイルを表示」にしておくことをお薦めします。ここにチェックを入れておかないと、ファイルの種類によっては表示されないので、不便を生じることがあります。

* 「タイトルバーにファイルのパス名を表示」をチェックしておくことをお薦めします。カレント・パス名が常に分かっているほうが好都合です。

* 「…ファイルの拡張子は表示しない」のチェックを外しておいてください。常に拡張子に関心を持つことは非常に必要です。

 

(2) |表示|オプション|ファイルの種類|

ここでは、「関連付け」の設定や解除を行います。

関連付けとは、ある拡張子とあるアプリケーションの結び付きを設定することです。例えば、.doc Wordに関連付けすると、.docファイルのアイコンをクリックするだけで自動的にWordが起動して、かつそのファイルが開きます。

あるアプリケーションをインストールすると、そのアプリケーションが使っているファイル拡張子の関連付けは自動的に行われますが、まれに自分自身で関連付けを設定・解除する必要を生じる場合があります。

例えば、.txt ファイルは、パソコン購入時には Wordに関連付けられていません。実務上はWordに関連付けておくほうが便利です .

詳しい操作は省略します。Windowsのバージョンによって方法が違うからです。初級者の方は、中級以上の方に設定してもらってください。(95, 98, XP であれば、筆者が直接お答えできます。XPについては、別資料「パソコンのカスタマイズ」で説明しています。)

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(C) 2003 石原達也    第3版 2003-11-28

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