道路特定財源問題が取り沙汰されています。私はこの国の将来を心配している人間の一人として、この財源は道路づくりに特定するのではなく、農林業の再生や石油に代わる新エネルギーの開発など幅広く使えるようにした方が良いと考えています。
さて、マーク・トウェインはこのように言っています。
「災いを引き起こすのは、知らないことではない。知らないのに知っていると思いこんでいることである」
私には、この警句が表題の「地球温暖化防止『ごっこ』はもうやめよう」にも当てはまると思えるのです。
新聞には連日地球温暖化防止に関する記事が掲載されています。大手企業のホームページには必ず「環境への取り組み」が掲載されています。
しかし、です。私にはその取り組みの多くが地球温暖化防止「ごっこ」としか思えません。
その理由は、マーク・トウェインが言っているように、効果的な防止策を知らないのに知っていると思いこんでいるからにほかならないからです。
環境界のノーベル賞とも言われているブループラネット賞も受賞されている宮脇昭博士から、本物の森づくりとニセモノの森づくりがあると教えていただきましたが、まさに日本の企業はニセモノの森づくり、ニセモノの環境対策を行なっていると言わざるを得ない、私はそう考えます。
さらにです。私が「ごっこ」であると批判しているのは、企業は「できることをすべて行なっていない」ということです。このことは後日実例を出して詳しく説明をします。
私はディズニー・テーマパークで駐車場運営の責任者を務めてきました。その経験から申し上げますが、できることをすべて行なっていれば、たとえ結果が悪くても人々は許してくださいます。反対に手抜きにより渋滞などの損害を与えた場合には人々は決して許してくれないのです。このことは4月の中旬にはっきりと認識していただけるものと考えています。
ここまで書いてきたことを総括しますと、「ごっこ」企業には哲学がないということです。何としても環境によい結果を生みだすという崇高な思想がないということです。結局のところ、地球温暖化防止より企業としての利益の追求を優先させているのです。宮脇昭博士もこのことを心配されていらっしゃいました。
それでは「ごっこ」ではない地球温暖化防止対策とはなにか、その答を以下に記載します。私が新聞社等にお送りしている提言です。
私は、この国を良くしようという情熱だけは誰にも負けないつもりです。
長文になってしまいましたが、地球のため、私たちのため、そして子孫のために、ぜひお読みくださいますようお願い申し上げます。
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私はこの混迷の日本社会を希望と躍動感溢れる社会に再生させるために、国土の3分の2を占める森林を再開発して、この国に暮らす全ての人が生きていくためのエネルギーの産地に変えていこうという、壮大な計画を様々な分野の方に提案しています。
竹中平蔵元総務大臣はテレビの報道番組で「株安の原因はこの国の方向性が、この国の今後のカタチが、この国が強くなっていくところが見えない事にある」とおっしゃっていました。私も同じ考えです。日本政府は国内、国外に向けて方向性と強いメッセージを示すべきなのです。
私はその「答え」を様々な分野の方々に提言しています。
◇日本は環境立国を目指す。農林水産業を農林エネルギー生産業に進化させる。
◇成果目標は、枯渇する石油エネルギー依存から脱却し、再生可能なエネルギーの国産化とする。
◇その方法は、森林や農村を農林エネルギーの生産地にする。
◇こうすることにより再生エネルギー、栄養の循環社会が構築できる。山村にエネルギー産業の基地やコミュニティができる。
◇国民に希望と躍動感を与えることができる。
◇国民は未来永劫豊かな社会で暮らし続けることができる。
宇宙を開発する「希望」も良いのですが、大地を開発して国民の「希望」を生み出すことを、この国は優先させるべきであると私は考えます。
現に今、日本の樹木が中国人により丸ごと(森ごと)購入されていると聞いています。割り箸にでも加工され日本に輸出されているのでしょうか。
さらに、中国人は日本方式と異なり、燃料になる枝までも中国本土に運んでいるそうです。
さらに、25日の朝刊の山田養蜂場の広告にある横浜国立大学名誉教授の宮脇昭博士のこの一節には、日本人として背筋が寒くなるものを感じました。
<引用開始>
2004年のスマトラ沖地震による大津波でもマングローブなどの土地本来の木がもっと残されていればあれほどの大被害にはならなかったはずです。
<中略>
(日本人は)膨大なお金を出して植物性に油やエビを買いあさり、キャンプなどのレジャーに大量のマングローブ炭を使う。それが地球上で最後に残された、多様性に富む熱帯雨林の破壊につながっていることに誰も気づこうとしない。こうなると「知らない」ということは罪悪でさえありますね。
<引用終了>
現在日本では「木づかい運動」が展開されていますが、オールジャパンの「丸ごと木づかい国民運動」を展開していかないとこの国の未来はない、私はそのように断言致します。
「一億人の幸せを生み出す森林開拓プロジェクト」は待った無しの施策です。この国を救うためにお力をお貸しくださいますよう伏してお願い申し上げます。
※岡田武史サッカー全日本監督が発起人代表を務める「地球環境イニシアティブ」のホームページはこちら
http://www.re50.jp/
(森林開拓プロジェクトを提言しております。)
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20年後の日本の姿「最初の一歩は森林開発」
1.多くの土建業者が農林エネルギー製造業にシフトしている
@人の活動を支える食糧エネルギーの製造
A車や船舶等を動かす燃料エネルギー(バイオマス燃料)の製造
B家庭やビニールハウス用の冷暖房やボイラーの熱源となる燃料エネルギーの製造
CゴミからつくられるRDF燃料などの燃料エネルギーの製造
2.京都議定書の数値目標などの環境対策万全
@京都議定書の数値目標以上のCO2の削減が達成されている
A1000年後を考えた長期的環境対策が構築されている
3.食糧自給率、飼料自給率は100%を超えている
@高品質の農林業製品は広く世界へ輸出されている
A地産地消体制が確立されている
4.低負担高福祉社会
@衣食住の現物支給体制が構築により、餓死、凍死者は限りなくゼロに近づいている
Aホームレスの姿は消えている
Bほとんどの山村に高福祉型のコミュニティが誕生している
C山村と都市部のネットワーク化により、受益者は両者間を往来している
5.生活が安心で豊かな循環型社会になっている
@地震などの災害に備えた「国家備蓄材木」「国家備蓄食糧」「国家備蓄木質ペレット」が完備されている
A都市集中が解消され、地方社会が活性化している
B限界集落は希望溢れる共生集落に変貌を遂げている
C化石燃料が家庭から消えている
Dゴミ(有害ゴミ以外)はすべてエネルギーに転換されている
E家庭の樹木や花卉類から生活用のエネルギーが生み出されている
F冷暖房はバイオマス(木質ペレット)、電気、燃料電池でまかない、化石燃料は使用していない
G多くの学校は耐震木造校舎に建て替えられている
H日本で使用する割り箸はすべて国産化されている。中国等にも輸出されている。
6.産業の効率化と循環型が進んでいる
@工場のエネルギーはバイオマス(木質ペレット)、電気、燃料電池等でまかない、化石燃料は使用していない
A全てのビニールハウスが2×4材を使用した「農業2×4材ハウス」に転換している
B森林から得られた恵みにより農業は二毛作、三毛作が当たり前になっている
C国際規格に合致した日本材は海外で高い評価を受けている
7.都市は緑化されている
@都市に多くの「鎮守の森」が誕生している
A学校のグラウンドや公園などは全て芝生化されている
B基本的にビルの屋上は全て緑化されている
C民家の「麦わら屋根化」が進んでいる
8.環境にやさしく効率的な輸送システムが確立している
@交通渋滞は限りなくゼロに近づいている
A車はバイオマス、電気、燃料電池で走行、化石燃料は一切使用されていない
B森林が生み出す「財力」により全ての道路は無料化されている
C地下リニア新幹線路線が整備されつつある(輸出されている)
9.ひょっこりひょうたん島計画が進んでいる
@メガフロート技術の発展により水産業と海洋レジャーの高度化が進んでいる
Aツバル島など、水没の危機を救おうとする機運が強まっている
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森林開拓プロジェクト企画の概要
「新しい仕組み」のキャッチ
◇石油代替エネルギーと原材料資源の国産化を実現するための具体案
◇京都議定書の数値目標を達成するための具体案
◇食糧・飼料自給率100%を達成するための具体案
◇木材輸入国家から木材輸出国家へ転換するための具体案
◇農山村コミュニティを復活させるための具体案
◇道路造り国家からの幸せづくり国家へ転換するための具体案
1、提言目的
@国家のビジョンと戦略の策定が必要
(ア)国民に希望をあたえる新しい仕組みづくり
(イ)この国の方向性「環境立国宣言、原料やエネルギー、食糧の国産化」を明確化
A国民意識の変化に対応
(ア)地球温暖化防止意識の高まり
(イ)食への不安、自給率向上意識の高まり
(ウ)税金の使い道への疑問と生活重視型への転換意識の高まり
B現行のシステムへの対案
(ア)悪性公共投資から良性公共投資へ
(イ森林という「領土」の改質
(ウ)官僚頭脳から民間頭脳へ(知恵比べ社会へ)
2、5つの起爆剤効果
@雇用と経済
(ア)土建業社会から農林業、新エネルギー生産業への産業構造の転換(農林水産業をエネルギー生産業へ)
(イ)公共投資による失業削減、景気の刺激、GDPの拡大
(ウ)地方での「仕事」の創出
(エ)木材等国内生産品の創出
(オ新エネルギー関連の新産業の創出
A環境立国
(ア)地球温暖化防止対策の中核となる国家プロジェクト
(イ)京都議定書の数値目標達成
(ウ)循環型のサスティナブル社会の実現
(エ)緑のダム構想の実現
B新エネルギー立国
(ア)薪、ペレット等の木質バイオマスの生産
(イ)バイオマスエタノールの原料生産
(ウ)その他原油に代わる新エネルギー
C食糧、飼料自給率向上
(ア)食糧、飼料の生産
(イ)堆肥など農地改良材の生産
(ウ)農家補助事業の創出
D過疎対策
(ア)高福祉型山村コミュニティの創出
(イ)都会からのUターンの促進
3、関連法案
@休耕地放置禁止法(休耕地活性化支援法)
A荒廃森林放置禁止法(荒廃森林活性化支援法)
B国有林等開発支援法
C農家支援条例制定支援法
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森林開発プロジェクト
<内容>
1、限界集落を共生集落へ
限界集落を、森林を生産地に再生するための前線基地にする。結果的に限界集落は、高サービス型の共生集落に生まれ変わる。
2、夕張市で600億円創出プロジェクトを
森林から産出される材木に1立方当たり15,000円の価値をつけることにより、夕張市だけで600億円の価値を生み出す。森林開発を地球温暖化防止対策の1丁目1番地と位置づける。
3、木質バイオマスペレットが原油高の大ピンチを日本の大チャンスに変える
森林に眠っている「緑」を「油」「エネルギー」と考え、1立方当たり10,000円の価値をつけることにより、日本全国で数十兆円の価値を生み出す。
4、まとめと資料
1、限界集落を共生集落へ
11月30日に都道府県会館で行なわれた「全国水源の里連絡協議会」の設立総会に民間の研究者として参加しました。
全国には過疎・高齢化が進行し、コミュニティの維持など、地域活動が困難な状況に直面している水源の里(いわゆる限界集落)が7,873集落あり、平成19年度国土交通省の調査によると、そのうち消滅の恐れがある集落は2,641あるとされ、今後も全国に拡大し続けることが予想されているそうです。
総会には、九十一市町村の首長ら約百八十人が出席。席上、徳島県美馬市の牧田久市長が「山の中にも立派な道を造ったが、少子高齢化は食い止められなかった。集落で生活できるための施策が必要だ」と訴えた。
さらに、総会アピールを採択。参加自治体がそれぞれが集落再生策に取り組む▽互いに積極的に情報交換する-ことを確認し、集落の活性化に向けたモデル事業の実施と各地自体の再生策に対する交付金制度の創設を、国に求めていくことを決めた。また、会長に京都府綾部市の四方八洲男市長を選んだ。(12月1日 神戸新聞記事より引用)
結論から申し上げますが、私は限界集落を再生し、老若男女が豊かに暮らしていける共生集落へ生まれ変わらせることは可能であると考えています。採択された総会アピールにも「農林業など地域の資源を活かした産業の創出」の必要性が叫ばれていますが、まさにこの「地域の資源」を有効活用することが、限界集落を共生集落に導く扉を開ける鍵であると自信を持って申し上げたいと思います。
「地域の資源」と言ってもピンとこないかも知れませんが、農林エネルギー研究家で木工家でもある私には資源が何であるのかがハッキリ見えるのです。それは森林であり、森林から生み出される「森の恵み」にほかなりません。以下に森林から恵みを得るプロセスを簡単に記します。
◇日本の国土の3分の2を占める森林のうち、1,000万ヘクタールの杉・桧の人工林を整備する。現在ほとんどが放置されている杉・桧に商品価値をつけ、市場に流通させるとともに、耐震補強材や仮設住宅用の建材、海外への支援物資として活用、備蓄する。余剰木材は中国などへ輸出する。
◇伐採した杉・桧の枝葉や表皮、木っ端(こっぱ)は、すべてバイオマス燃料の原料や、木炭、燃料ペレット、堆肥などに加工する。
◇伐採した「跡地」には、人の食糧となる果樹、家畜の飼料となる植物、森の生き物たち餌となるどんぐりを落とす広葉樹、そして薬の原料となる薬樹などを植林する。つまり、現在放置されている人工林を「食糧」「飼料」「バイオマス原料」などの生産地に再生させる。
◇この森林開拓(実際には森林土木事業)の前線基地として限界集落を活用する。イメージ的にはスタジオジブリ作品もののけ姫の「たたら場」を思い描いて頂きたいが、当然、この営みは森のもののけたちとも共生できるものである。
◇この前線基地は小さな「飯場(はんば)」としてスタートするが、いずれは「地域の資源」であり続ける森の恵みを下流の都会に届ける「生産地」としての集落に変わり、最終的に究極のセーフティーネット型のコモンズ集落として、この国になくてはならない場所に発展していく。
このように森林を開発することにより、この国に暮らす人の未来はどのようになるでしょうか。ビフォアー・アフター方式で論じてみます。
◇莫大な雇用を生み出す
<ビフォアー>
地方の「仕事」は道路建設などの土木型公共事業であったが、三位一体の改革などにより地方の「仕事」は減り、若者の都会流出は止まらなく地域の過疎化に拍車をかけている。都会での仕事も労働形態の多様化により減少し、ホームレスという路上生活者を多数生み出す結果となっている。
<アフター>
森林土木事業従事者が激増する。「しゃれ」ではないが、森林には仕事が「山」ほどあることが認知されるに連れ、日本の森林は「宝の山」であるという意識が共有されていく。森林整備やバイオマス燃料製造に関係する設備投資や技術開発も活発になっていく。ホームレスは都会から姿を消し、森林開発や関連事業所での職に就いている。
◇日本は「環境立国」として君臨
<ビフォアー>
京都議定書の数値目標の達成が危ぶまれている。中越沖地震により世界最大の原子力発電所の運転が停止したことにより、関東圏は石油を燃やす火力発電に頼らざるを得ない状況が続いている。
<アフター>
バイオマス燃料による火力発電の比率が高まっていき、将来は原子力、水力、バイオマス火力発電などで全ての電力をまかなうことになる。
電力会社にとどまらず、大型の工場なども石油系燃料を利用したボイラーからバイオマスボイラーへの転換が進み、石油などの化石燃料が枯渇した後も日本の産業は森の恵みに支えられ繁栄し続けている。
地球温暖化防止に関する日本企業の技術力はますます高まり、日本は「環境技術」の輸出大国となり世界のリーダーとして君臨しているに違いない。
◇「資源大国」に生まれ変わる
<ビフォアー>
「日本には資源が無い」、だから国策として石油資源を追い求めている。様々な理由により原油価格が高騰することにより、物価が高騰したり、企業の業績が悪化したりするなど、生活や経営に大きな影響を与えている。
<アフター>
「日本は資源大国である」ことが常識になる。もちろんこの資源とは石油や天然ガスなどの枯渇型資源ではない。非枯渇型の生物資源であり、未来永劫に持続可能な再生産可能資源である。
バイオマス燃料の製造や生ゴミなどをエネルギーに変える日本の技術は世界で卓越しており、日本に暮らす全ての人々や、全ての企業が脱化石エネルギー化にベクトルを合わせることにより、自然エネルギー関連分野では世界一の座を射止めることは疑う余地はない。
◇食糧自給率100%を達成できる
<ビフォアー>
現在の食糧自給率は39%であり、先進国では世界最低と言われている。農村は疲弊し、文化やコミュニティの破壊も進行し続けている。穀物飼料の高騰から日本の畜産産業は危機にひんしているのが現状である。
また、石油燃料の高騰からハウス栽培農家の経営にも暗雲がたち込めており、日本の農業そのものへの不安が広がってきている。
<アフター>
森林が生み出す莫大な堆肥はやせ細り、化学肥料で持ちこたえているだけの農地に「力」をつける。極めて安価な堆肥により再生された農地や水田では、食料だけではなく、葉と茎も利用する飼料イネや飼料米も大量に生産される。
再生された森林から得られる食料と合わせ、日本の食糧自給率は限りなく100%に近づいていくとともに、穀物飼料の国産化により、畜産産業は安定したものになる。
ハウス栽培の暖房用燃料も、石油から木炭を含む安価なバイオマス燃料に100%変わることにより、ハウス栽培や屋内栽培農家の国際競争力は格段に向上し、外貨を獲得する輸出に貢献することになる。
農協も復権するとともに、農業関連機械や設備のメーカーなども更なる発展を遂げることになる。
◇日本は希望社会に変貌を遂げる
<ビフォアー>
「生きがいや働きがいがあり、病気や年をとったときに生活を支える仕組みのある社会。そんな希望社会をつくるには、どうしたらよいのか。」
「中国やインドなどのアジア諸国が急発展し始め、追いかけてくる。負けないためには、知と技にあふれる産業や企業を育てていかなければいけない。」(朝日新聞 希望社会への提言シリーズより引用)
この 経済大国の日本では、高齢者が孤独死し、路上生活者が餓死や凍死し、経済苦で自殺を選択する人が後をたたない。将来不安から人々は凶暴になり、精神的荒廃も進んでいると誰もが考えているのが実情である。
<アフター>
森林を再生することにより、この国に暮らす人々は森林とともに生きていくことが可能になる。たとえ地球の温暖化が進んでも、緑豊かなこの国で子孫たちは永遠の生き延びて行くことができるのである。
多くの限界集落は低負担高福祉型の共生集落、バイオマスコモンズへと変貌する。生活弱者がこの集落に暮らしたり、若者が山村や農村にUターンしたり、都会の生活者が地方へ移住したりする選択肢を得ることはこの国に暮らす人々の特権になっていく。
さらにこの集落をCATのようなエコロジー・テーマパークやログハウスグリーンピアに発展させ、国内外からの観光客の訪問地にすることも可能だ。希望社会の定義は人それぞれ違うと考えるが、再生された森林と共生集落は少なくとも希望社会のインフラ(基礎構造)として位置づけられているに違いないのである。
加えて、日本から花粉症はなくなるというメリットもあります。花粉症による経済損失は3,000億円とも言われています。この森林再生による希望社会づくりプロジェクトの障害は固定観念だけです。その固定観念は以下の通りです。
◇木材の商品化は不可能
杉・桧の人工林から切り出された木材は安価な外国材との競争で負ける。その理由は、@木材の加工コストがかかり過ぎる。A木材の運搬コストや製品の運搬コストがかかり過ぎる。よって一般消費者や建築会社などの利用者は国産材の利用を選択しない、というのが日本の常識である。
この固定観念は以下の記事をご覧頂ければ打破できると考えます。
2、夕張市で600億円創出プロジェクトを
◇ 夕張市には600億円以上の森林財産が眠っています
◇ この財産を生かし夕張市を日本一豊かな街に再生させます
◇ この夕張再生方式を日本中で展開し、莫大な雇用を生み出しましょう
夕張市には借金総額を超える森林財産が眠っています。夕張市を地球温暖化防止対策の「一丁目一番地」の森林開発で再生させます。
財政破綻した夕張市には、約70,000ヘクタールの森林があり、その90%が国有林です。道有林や市有林を含めると96%の森林が私有林以外の森林であり、私たち国民の共有財産です。この森林の恵みを商品化すると夕張市の借金600億円以上の価値を生み出すことが可能です。
甲子園球場18,000個分、東京23区以上の面積のこの夕張市の森林を開拓し、食糧や資料、そして石油に替わる新エネルギー資源を大量に生み出そうというのが、当社考案の「希望創出プロジェクト」です。
日本中の荒廃した森林を再生させ、この日本で誰もが安心して暮らし続けていける基盤を新たに創出します。この新プロジェクトは夕張市や新潟県中越地震で被災し、現在は「限界集落」状態と言われる旧山古志村など、数ヶ所の地域からスタートさせますが、やがて全国10,000ヶ所以上の地域で林業を再生させるこの「希望創出プロジェクト」が展開されていくことでしょう。
日本の国土の3分の2を占める森林を生産地に造り変える、「そんなことができるのか」とお思いでしょう。確かに想像を絶するほど巨大な構想です。しかしながら、夕張市などで実施される個々のプロジェクトは、実に小さく、実にリーズナブルなものです。映画「もののけ姫」の「たたらば」をイメージされると分かりやすいでしょう。
以下にその仕組みを説明します。きっと誰もが「なるほど、実行に移す価値がある」と判断されるはずです。
@、プロジェクトの推進
まず、第三セクター会社(国や地方公共団体と民間事業者との共同出資で設立された法人)をつくります。設立に当たっては、総務省のいわゆる「増田プラン」など、政府の地方活性化対策費や過疎化対策支援金などを活用します。
ディズニー・テーマパークのように、24時間、365日活動し続けるこの会社は、以下のような事業を行ないます。
◇森林開拓事業
・森林を切り開き、「売れる材木」を大量に産出します。
・細い木や、材木にならない部分、木っ端(こっぱ)や放置されている広葉樹を利用し、薪や木炭、木質ペレットなどのバイオマス燃料、パルプや集成材の原料を大量に産出します。夕張市を石炭から木炭の街、家庭やハウス栽培施設の暖房は石油からバイオマス燃料の街へ生まれ変わらせます。
・植物のセルロースを利用したバイオエタノールの原料を産出します。
・樹木の表皮や枝葉を使い大量の堆肥をつくり出します。
・竹林も竹炭やバイオマス燃料の原料などに100%活用します。
◇植林と再生された森林の維持管理事業
・伐採後の森林には、人間の食料や家畜や動物の飼料を生み出す栗やオリーブなどの「果樹」、薬の原料になる「薬樹」、パルプの原料などになるユーカリや加工用の竹などを植林します。(地域の気候に適応する樹木を植林します。又、樹木が育つまでは、飼料用のひまわりやとうもろこしなども生産します。)
・植林した再生森林はやがて大量の食料や飼料を産出します。再生された森林の維持管理を行なうとともに、収穫から販売まで幅広い事業を展開します。
◇材木加工事業
・基本的には地域の材木加工業者を支援する事業を行ないますが、木質ペレットの生産など地域に業者がいない場合などは、直営方式の加工事業に参入します。丸太切り出し作業に適さない時期は、壁板や家具などの製造を行ないます。(いずれ日本中の学童クラブやケア施設などの壁板や床材は、無垢の木を使用したものになっていくことでしょう。)
◇コミュニティサービス事業
地域の高齢者の「手足」となるサービスを展開します。高齢者の健康管理に関わることから、送迎や宅配的サービスなど、第三セクター会社にできる仕事、第三セクターだからできる「高齢者の生活に密着した仕事」に積極的に取り組みます。寒冷地であれば生活道路の除雪や雪下ろしもお手伝いいたします。
◇障がい者支援事業
障がい者の雇用を創出するとともに、地域の障がい者施設の支援事業を推進します。木炭や薪などのバイオマス燃料の製造や都市美化用の観葉植物などの生産を施設に委託するなど、障がい者が自立していくことができる仕組みをつくり出します。
◇農林業関連業者支援事業
・大量に生産された堆肥は地元の農協や業者を通じ、農家やガーデニング用などに有機肥料や用土を製造販売する業者に安価で提供します。
・経営者が休暇を取れるよう、農業ヘルパーとして畜産関連作業などの支援業務を行ないます。
・放置された田畑や休耕地を再生し、飼料米などの穀物生産や育苗事業に携わります。
・燃料が高騰して困っているハウス栽培農家への「暖房支援」事業にも積極的に取り組みます。
・たとえば「鹿牧場」「ダチョウ牧場」「合鴨牧場」など、地域の畜産業者と競合しない「畜産」事業にも参入します。
・第三セクター会社として、地域の農業が永続するための「できる限りの農林業支援」を行なっていきます。
◇特産品創出事業
・果樹や畜産品などだけでなく、川の恵みである「川魚」なども商品化(燻製など)します。
・食品だけでなく、若者たちが木工品やクラフトなどを創出するお手伝いをします。
・特産品を含めた産業生産品を宣伝・販売するイベントも創出します。
◇観光支振興援事業
・既存の観光施設の「てこ入れ」に取り組みます。ディズニー・テーマパークの「たった3つの成功原則」を取りいれます。・会社設立後3年以内に「どんぐり」をテーマにした自然体験型のエコロジー・テーマパークをつくります。自然を最大限活かし、いわゆる「ハコもの」と呼ばれるものは一切つくりません。
A、利益を生み出すメカニズム
◇材木の商品化
製品化された材木は「地産地消」が原則ですが、耐震補強材や仮設住宅建設用の備蓄材、海外支援物資として、国や東京や大阪などの自治体へ販売いたします。それだけではなく、生産された材木は、住宅用建材として国内に広く流通させるとともに、中国や中東などに輸出いたします。(2×4材を使用した仮設住宅の建築は実に簡単です。国家備蓄材としてもっともふさわしい規格が2×4規格です。)
◇その他、副産物の商品化
大量に産出されるバイオマス燃料、パルプ、集成材の原料、堆肥などは企業や農家に安価で販売されます。近未来的には特産品の販売も開始されます。
◇生産品の商品化
再生された森林から生産される食糧や飼料、再生され生産委託された田畑で生産される食糧や穀物飼料は、地元の農協や業者を通じて広く国内に流通させます。
B、秘策公開!プロジェクト成功の鍵は2×4材
まず日本の固定観念を取り除くことからスタートです。それは「杉やヒノキを商品化しても利益がでない、外国産材木にかなうはずがない」というものです。その理由は以下の通りです。
◇杉・ヒノキの製品化にコストがかかりすぎる。
・丸太を切り出し製材所に運ぶコストがかかりすぎる。
・丸太を規格どおりに加工し、乾燥させるのにコストがかかりすぎる。
・製品となった材木を運搬するのにコストがかかりすぎる。
これは、たった一つの固定観念から発想された「できない論」です。
そのたった一つの固定観念とは「旧来型の規格に合わせるしかない」ということです。
日本で生産される材木は、ほぼ100%旧来型の日本規格に準じています。(2×4材を生産している先見性のある製材会社は全国で一社だけです。)
この「日本規格思想」を欧米の規格である「2×4規格思想」に変えます。
これで全てがうまく行くことは確実です。「一石何鳥」もの効果を生み出します。
木工家でもあり、2×4材(ツーバイ材)を知りつくしている私が言うのですから間違いありません。
その理由です。
◇発想の転換
・2×4材は基本的には見えない所で使用する材木です。つまり、「見た目」にこだわる必要が全くない材木であるということです。2×4材は虫がくっていても、穴が空いていても、変形さえしていなければ材木としての利用価値がある材木である、そのように発想を転換することが「一石何鳥」を得る出発点になります。
・欧米産の2×4材を「一級品」とした場合、国内で生産する2×4材はこの「一級品」とバッティングしない「三級品」を主流とします。このプログラムがスタート時は備蓄材の生産が主になりますが、海外への輸出品や国内流通品は、一級と三級の間の「二級品」が大量生産されることになります。アメリカ材やカナダ材とバッティングさせないという発想こそが、このプロジェクトの成功の秘訣なのです。
◇2×4材が有利な理由
・2×4材の基本的長さは1,8m(38ミリ×89ミリ×1820ミリ)です。つまり、日本規格の丸太の長さ(2,5m〜4m)に切り出さなくてよいということです。切り出す長さを1,8m程度にすることにより、日本の知恵の結集である「四輪駆動の軽トラック」が大活躍します。軽トラックは小型であるため、森林開発用の「スーパー林道」は必要ありません。このプロジェクトを進めるにあたっては、機材と製材を運搬できるだけの作業道で十分対応可能です。
・いずれ、全ての丸太を製材所に運ばずに、2×4材を生産することができるようになります。つまり、現地生産です。もちろんのヒノキの太丸太などの良材は、従来どおりの地域業者の手により日本規格に製材されますが、大量生産のメインとなる2×4材は森林内で生産されるようになります。また、日本規格にはなり得ない(直系5cm位の)丸太もすべて切り出し、集成材やバイオマス燃料の原料などに商品化しますが、その作業も森林内でできるようになります。
・2×4材の乾燥はコストがかからない天然乾燥方式です。いずれ、現地で生産し現地で天然乾燥させることができるようになります。その場合、「三級品」としても使えない製品にしないような「工夫」が必要ですが、「スノコ」のようにその場で固定してしまうことにより、乾燥時の「曲がり」は防ぐことができます。
C、この事業この国に暮らす誰もが「希望社会」の到来を思い描くことでしょう。
夕張市だけでも、体積で表わすと約410万立方メートルの針葉樹と430万立方メートルの広葉樹が眠っています。こちらの資料の11ページをご覧ください
このうち針葉樹に1立方メートルあたり15,000円の価値をつけると、夕張市の借金600億円以上になります。(2×4材約160本で1立方メートルです。販売されている1本単価を285円とすると、1立方メートル当たりの価格は46,000円になります。夕張産の2×4材は欧米材に勝てるのです。)
日本全体ではどうでしょうか。日本の人工林を体積で表わすと約23億万立方メートルです。同様に15,000円の価値をつけると総額35兆円です。このプロジェクト全体の経済波及効果はどれほどになるのか見当もつきませんが、少なくとも日本の経済を好転させることには寄与することでしょう。
企業に目を転じてみても同じです。先日行なわれた展示会エコプロダクツ2007(主催 日本経済新聞社、産業環境管理協会)にも出展したある企業は、50億円のバイオマスボイラーを導入したことにより、石油代が年間20億円削減する見込みだそうです。バイオマス燃料の大量生産は国内企業の収益性を高めていくに違いありません。
3、木質バイオマスペレットが原油高の大ピンチを日本の大チャンスに変える
森林資源 = 木質バイオマス
木質バイオマスペレットを石油同様「バレル」換算して考えるとこんなことが可能になります。
◇ 日本を「非産油(石油など)国」から、「産油(緑油、グリーンオイル)国」へ
◇ 日本を資源輸入国から、資源輸出国へ
◇ 日本の農林業をエネルギー(カロリー)原料製造業へ
◇ 莫大な雇用や新エネルギーを生み出す「緑油田開発」で日本に希望を
まず、こちらの記事をご覧になり驚いてください。
原口一博※日誌 2008年1月3日(木)曇り
「非産油国が産油国になりうる」という大転換は世界経済の地図を大きく塗り変えると考えられます。需要サイドにおける金融工学的な排出権取引も始まっており、バイオのもたらす世界は、経済そのものを大きく変える可能性も持っています。従来よりも付加価値の高いものを農業にもたらすことから、農業政策と地域政策、エネルギー政策の有機的な組み合わせがこれまで以上に重要になってきています。
※民主党所属の松下政経塾出身の衆議院議員
エネルギーとしての石油を持続可能な「緑油(グリーンオイル)」へ置き換えましょう。
緑油(仮称)の種類
◇バイオマス・ディーゼル燃料(菜種油やひまわり油、てんぷら残油などが原料)
◇バイオエタノール、バイオメタノール(燃料電池車の水素製造の「改質原料」)
◇木質バイオマス・ペレット
日本産の木質バイオマス・ペレットの今後の可能性は、枯渇型東シナ海のガス田の可能性の比ではありません。永遠に枯渇しない日本のバイオマス・エネルギー埋蔵量比は、枯渇型エネルギーである中東諸国の油田と比較すると「天文学的数字」になります。
重油代替に木質ペレット注目キュウリで好成績JA宮崎経済連
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/modules/bulletin8/article.php?storyid=4209
長野県飯田市の取り組みは高く評価できます。
ペレットと灯油 長野県飯田市の市報から
ペレットは現在岩手県から運んできているので運賃がかさみ、灯油と比較すると残念ながら割高になっています。しかし、工場渡しでは約20 円〜 40 円/キログラム程度と、本来は安価な暖房です
http://www.city.iida.nagano.jp/hishokouhou/kouhou/pdf/20030201.pdf
灯油利用からの脱却を目指す飯田市のバイオマス利用への先端的取り組み
http://www.kanto.maff.go.jp/biomass/kyogikai/h17symposium/03iidashi.pdf
飯田市の60畳の施設でのペレットストーブとFF灯油ファンヒーター実用的発熱量比較(市報2ページ参照)が日本を救います。
FF灯油ファンヒーター
1時間当りの燃焼単価 90円
ペレットストーブ
1時間当りの燃焼単価(岩手県からの運賃込み) 120円
2003年当時のこの数字は、灯油1リットル45円で計算されています。これを、原油100ドル時代の現在の単価90円で再計算してみます。
FF灯油ファンヒーター
1時間当たりの燃焼単価 180円
地産地消と大量生産により、ペレットの工場渡し価格での流通が可能になります。ペレット1キロ20円で再計算してみます。
ペレットストーブ
1時間当たりの燃焼単価(地産地消) 30円
ペレット燃料は灯油の6分の1の「燃費」です。化石燃料を燃やして「カロリーを得る」時代は終わりました。これからの日本は、農林業関係者が製造した「緑油(グリーンオイル)」から「カロリーを得る」社会に構造改革すべきなのです。
日本の国土の3分の2は「緑油田」の森林です。森林には莫大な量の「油」が眠っています。単純に計算してみましょう。
市販されている木質ペレット1立方メートル当たりの重量は約500キログラムです。
重量当たりのペレットの燃焼量は灯油の約2分の1です。
原油1バレル(159リットル)を100ドルとし、ペレット500キログラムの価値と比較してみます。
重量500キロのペレットを灯油の燃焼量に換算すると、500÷2=250キログラムになります。
一方、灯油の比重を0,8とした場合、159リットルの灯油は、159×0,8=127キログラムになります。
つまり、250÷127=1,97 ペレット500キログラムは灯油1バレルの約2倍の燃焼量を有しているということが分かります。
原油1バレル100ドルは11,000円(1ドル110円計算)です。これをすべて、燃焼用の灯油にしたと考えた場合、500キログラムのパレット燃料は、この約2倍の22,000円以上の価値があると言えるのです。
前述したように、ペレットストーブの燃費は灯油ストーブの燃費の6分の1です。1バレル原油をすべて燃焼用の灯油と考えた場合、これからは6分の1の値段で発電やボイラーの稼動ができることも可能になるのです。(薪や解体材なども活用すれば、さらに企業のエネルギーコストは低減化されます)
それでは、日本にはどれくらいの「緑油(グリーンオイル)」が眠っているのでしょうか。夕張市を例にとって説明します。
夕張市の森林面積の96%が国有林、道有林。市有林です。そして、夕張市に眠っている材木の体積は8,449,000立方メートルです。
(こちらの資料の11ページの蓄積量をご覧ください)
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/NR/rdonlyres/5210D2E9-2B0F-4372-B76F-F82DAD8A957E/0/17a_menseki_sai2shusei.pdf
1立方メートルのペレット(500キログラム)は、灯油1バレルの約2倍のエネルギー価値があることが分かりました。
単純に考え、夕張市の原木をすべて木質パレットに加工したと想定し、灯油のエネルギー価値と比較、価格換算してみます。
8,449,000立方メートル×1,97×11,000円=1,830億
エネルギー換算、1,830億円分の「再生可能な」新エネルギーが眠っているということがわかります。
もちろん、これは価値の対比であり、実販売から得る収入にはなりません。ペレットの原料となる樹木も色々であるからです。
それでも、原木すべてをペレットに加工し工場渡し価格で販売すると、このような数字になります。
8,449,000立方メートル×500キロ×20円=844億9千万
(つまり、1立方メートル当たり1万円の価値をつけたということです。)
全国の森林蓄積は40億立方メートルです。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/NR/rdonlyres/35BC2A2D-DA7A-4B7C-B9A8-C14ADAEA111E/0/rh17_hth.pdf
これを同様にすべてパレットに加工するとこういう数字になります。
4,000,000,000立方メートル×500キロ×20円=40兆
原木1立方メートルに1万円の価値をつけるだけで、この金額です。
原木から輸出用2×4材や、バイオエタノール燃料やバイオマス・ディーゼル燃料、燃料電池用水素などを「産出」することにより、2万円〜3万円の価値をつけることも十分可能です。
森林が「油田」であることをご理解いただけたことと思います。
全国でこの「緑油(グリーンオイル)」の創造事業を展開することにより、経済界にも、自治体にも国にも、莫大な「収益」が生み出されます。
先祖が残してくれた森林財産、これを活用しないのはまさに「もったいない」のです。
ここからは、日本のバイオマスに関する技術の高さと情熱の大きさについて簡単に説明します。
そもそも、バイオマス・エネルギーとは
森林の樹木や落葉、麦わら、家畜の糞など、生物体を構成する有機物をエネルギー資源として利用するのが、バイオマス・エネルギーである。
http://www.econavi.org/chikyu/energy10.html
バイオマスからエタノールやメタノールを製造や研究をしている会社や大学(一例)
http://www.bio-ethanol.co.jp/
http://www.mech.nias.ac.jp/biomass/sakai/syn_methanol.htm
バイオマスから燃料電池車用の水素製造する技術を確立した大学
http://jstore.jst.go.jp/cgi-bin/patent/advanced/detail.cgi?pat_id=13221
飼料用穀物の高騰に農家は悲鳴をあげていますが、このようなプロジェクトも立ち上がっています。
東京大学農学部による日本型バイオマス利用システム「イネイネ・日本」プロジェクト
http://www.ineine-nippon.jp/about.htm
東京農大は生ゴミをエタノールにする技術を開発しました。
http://www.nodai.ac.jp/web_journal/adventure/vol29.html
今やゴミは資源なのです。
http://www.rdf-kumiai.jp/Fwhatrdf.html
日本の産業界もバイオマスの大量生産を待ち望んでいます
「木くず類は重油よりは安いが、取り合いが始まっている」(日本製紙の兼子工場長)
http://www.asahi.com/special/070110/TKY200702060316.html
バイオマス燃料による冷暖房も今後ますます普及していくことでしょう
山口県の支援事業
http://www.yasunari-komuten.com/gm2/top/as_co_visit_idx/file_name/ec2702071910
高知県でも
http://e-kochi.blogspot.com/2007/10/blog-post_09.html
日本人はすごいのです。
エコプロダクツ2007(主催:日本経済新聞社等)には600以上の企業や団体が、世界最先端の技術を展示していました。
http://www.eco-pro.com/
日本社会が「石油依存社会」から脱却し、原油高のピンチをチャンスに変えていくには、緑油を中心としたバイオマスの有効活用以外にありません。
バイオマスの活用技術は既に確立されています。日本にただ一つ不足しているもの、それはバイオマスの大量生産能力です。
そのバイオマスの大量生産を可能にさせる「森林開拓」に全国民がベクトルを合わせること、これが日本を豊かにする唯一の方法です。やればこの国は栄え、やらなければこの国は滅亡へと向かうことでしょう。
そのモデル事業となる仕事を私にやらせて下さいますよう、お願い申し上げます。
※この記事に対し読者の方からコメントをいただきました。これからは木質ペレットの時代であることを確信いたしました。有難うございました。
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基本的に灯油とペレットを比較するなら、その燃焼カロリーで比較すればいいだけです。特別難しい計算をする必要はありません。
燃焼カロリーは、
灯油1リットルが8700kcal、ペレット1kgは4300kcalです。
http://www.pref.fukushima.jp/forestry/baiomas/bio_peretto/peretto.html
この数値については諸説あるので、この値がすべてではありませんが、比較するには妥当な数値だと思います。
つまり、灯油1リットルはペレット2kgと同じカロリーですから、単純に経済性だけをみると、ペレットを導入するメリットがあるのは灯油の半額以下の場合の時であると言えます。
例えば、灯油が1リットル100円なら、ペレットは1kg50円で採算が合うという計算です。
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まとめと資料
森林開拓における地球温暖化防止対策以外のメリット
@現在の土建業者の仕事が道路造りから森林土木へ
道路造りが仕事造りであり、公共事業がなくなり、70万の土建会社の多くが立ち行かなくなることは日本の大問題になります。森林開発は現状の公共事業の大きな受け皿になり、大量の雇用を生み出すのです。今後道路を造り続ける必要もなくなります。国民から「国破れて道路あり」と揶揄されることもなくなります。
A良い公共事業と悪い公共事業
道路に税金を投入しても、決して費用便益は高くありません。一方、森林開発に税金を投入することにより、大量の木材、バイオマス、食糧、飼料などの物品と、莫大な永続的雇用を生み出すことがきるのです。
永遠に続くこの公共事業を推進することにより街からホームレスの姿も消えていくに違いありません。
B日本のバリューが高まり、外国人投資家も戻ってきます。
省エネ技術、バイオマスの利用技術世界一の「環境立国」に向け、日本人が知恵を結集させることを知った海外の資本家は、間違いなく日本株を買うでしょう。逆境に強い日本へ生まれ変わらせる事こそが、まさに「構造改革」なのです。
C老人や障がい者の生き甲斐と雇用をつくることができます。
この森林開発の事業体は小さな集団ですが、老人や身障者もできるところで参加していただけます。また、私有林開発事業では「孫のために植林した木がお金を生む」ことを喜ぶ老人ばかりでしょう。
D既存の産業基盤がそのまま使えます。
全国にはガランとした工場団地がどれだけあることでしょう。この工場団地を「環境立国日本」の産業基盤とすることにより、工場団地は大きな富を生み出していくことでしょう。
具体的には、バイオマス発電施設やバイオマス関連企業、木材加工業者の誘致などが考えられます。
E日本の閉塞感を払拭させます。
この森林開発プロジェクトはこの国に暮らす全ての人に光明を与えます。人々は「生きていくことができる」という安心感とアメリカの西武開拓時代に見られた躍動感を得ることができるのです。
日本が「環境立国日本」づくりを宣言し、具体的政策としてこの森林開拓を示すことにより、現在の閉塞感は払拭され、国民に夢と希望を与えることができます。
Fこの国は再び光輝きます。
このプロジェクトは全国民が喉から手がでるほど望んでいるものです。日本の3分の2を占める森林を生産基地に再生させるこのプロジェクトは、古代エジプトのピラミッド建設にも匹敵する人類史上、あまり類をみない巨大な公共事業です。(いずれ、公共事業ではなく、民間事業に転換していきます)
もちろん、最初は小さく生み全国に拡大させていきます。日本人の知恵を結集すればこの国は再び光り輝き出します。
資料
「プロジェクトの概要」
日本の3分の2を占める森林を開拓し、大量の木材、石油代替のバイオマス資源、食糧、飼料を産出する「生産森林」に再生させると共に、日本社会を持続可能な循環型社会に変える「富と希望創出プロジェクト」
1、長野県飯田市など数市町村へのノウハウ提供がスタート
森林の樹木や落葉、麦わら、家畜の糞など、生物体を構成する有機物(生物資源)から、大量のバイオマス・エネルギーを生産する第三セクター会社を設立
@提供ノウハウ
◇運営組織の構築に関するノウハウ
◇丸太材を2×4材に加工し、製品化するノウハウ
◇高レベル住民サービスに関するノウハウ
◇組織のガバナンスと現場運営に関するノウハウ
◇24時間体制を可能にさせる、スケジューリングシステムに関するノウハウ
◇その他付随する業務に関するノウハウ
Aノウハウ提供自治体(仮)
◇長野県飯田市
◇岡山県真庭市
◇北海道夕張市
◇新潟県旧山古志村
B森林開拓により大量に生み出されるものや価値
◇仕事、現土木業者は森林開拓土木へ
◇雇用、ホームレスは森林開拓従事者へ
◇緑のダム
◇災害対策用の国家備蓄材(海外支援物資含む)
◇建築資材
◇輸出用木材
◇石油代替のバイオマス原料
◇ペレットなどバイオマス関連商品
◇土壌改良用の堆肥
◇果実などの食糧や資料米などの飼料
◇高レベルな住民サービス
◇関連産業の技術開発
◇安心、希望
2、森林開拓の全国展開
上記自治体の活動を参考に、全国の自治体が森林資源の製品化とバイオマス・エネルギー化を展開。
@全国の「限界集落」を「共生集落」に
◇食糧、飼料の生産体制の構築
◇水源としての上流地域の再生
◇緑のダム化
◇高レベル住民サービスの提供
A産業界の技術開発と設備投資
◇バイオマス発電
◇バイオマスボイラー、バイオマス乾燥等
◇木材加工用機械
◇ペレットや木炭等のバイオマス燃料製造設備
◇燃料電池車用のメタノールなど、バイオマス液体燃料製造設備
◇バイオマス燃料を使用した冷暖房システム(技術開発済み)
◇その他バイオマスに関わる全産業
3、変化する「地方」
@林業と農業の再生
◇農林業従事者の激増、若者のUターン
◇食糧自給率、飼料自給率の向上に寄与
◇財政の健全化に寄与
◇地産地消費社会の実現
◇農林業産品の輸出力の増大
◇JA(農協)の活性化
A経済の活性化
◇木材販売収入増
◇バイオマス燃料や原料の販売収入増
◇生産森林から産出される食料、飼料等の販売収入増
◇特産品の販売収入増
◇体験学習などの教育、観光産業の活性化
B山村コモンズの誕生
◇高福祉型の山村コンパクトシティの誕生
◇究極のセーフティーネットの具現化
4、東京などの大都市の生物資源も循環型に
@大都市に大量に運ばれるもの
◇震災用備蓄材、耐震補強材
◇屋上緑化用の木製品、用土
◇校庭等芝生化用の資材
A都市の未来像
◇すべての生ゴミのエタノール化(技術的には確立済み)とバイオマス燃料RDF化
※RDFとは、Refuse Derived Fuel 廃棄物からできた燃料
◇すべての樹木剪定ゴミは乾燥してバイオマス燃料化
◇学校や都市型コンパクトシティ施設の冷暖房や給湯はすべてバイオマス(技術確立ずみ)
◇地区の公民館などの公共施設はすべてがリサイクルセンターとして機能
◇車両のほとんどが電気と燃料電池(水素)のハイブリッド車両
◇供給される電力は「水力」「原子力」「太陽発電」及び「バイオマス火力発電」
◇すべてのゴミ回収業者は「バイオマス・エネルギー運搬、製造会社」に
5、将来の夢
@中東や中国の砂漠地帯に日本製のグリーンベルトを
◇大型のプランターに果樹を植樹し輸出
◇防砂、バイオマス燃料用の「竹林」を創造
A日本が世界一の環境立国へ
◇クリーンエネルギーの輸出
◇環境「技術」でNO1
中村 克 Masaru nakamura(代表取締役)
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株式会社 外部の専門家 農林エネルギー研究所
〒189−0023
東京都東村山市美住町2−2−52
TEL:042−390−0661
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