東京株式市場・大引け=続落、9500円割れ後は個人の買いで下げ幅縮小
11月19日16時15分配信 ロイター
日経平均 日経平均先物12月限
終値 9549.47 -127.33 終値 9550 -120
寄り付き 9691.86 寄り付き 9680
安値/高値 9496.07─9691.86 安値/高値 9490─9700
出来高(万株) 255825 出来高(単位) 90423
[東京 19日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は3日続落。7月17日以来、約4カ月ぶりに9500円を一時割り込んだ。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)<8306.T>が前日18日、最大1兆円を公募増資する方針を正式発表したがアク抜け感は出ず、逆に需給悪化懸念を強める格好となった。買い手不在のなか個人の投げ売りや短期筋の先物売りなどが出たという。ただ引けにかけては個人の買いで小型株を中心に切り返すなど下値の強さもみせた。
東証1部騰落数は値上がり482銘柄に対して値下がり1070銘柄、変わらずが125銘柄だった。東証1部の売買代金は1兆4866億円と前日に続き、最近では高水準となっている。
米株は4日ぶりに反落したとはいえダウは11ドル安で為替も比較的落ち着いていたほか、特に悪材料が出たわけでもなかったが、日本株はズルズルと値を崩した。買い手不在のなか追い証(追加担保の差し入れ義務)発生に伴う個人の投げ売りや短期筋の先物売りなどが出たという。
市場では「一時、買い戻しも入ったが戻りが鈍く、短期筋が再び売り仕掛けているようだ。長期資金からの売り注文は特に出ていない。買い手不在のなか下げ幅を広げている」(大手証券トレーダー)との声が出ていた。
悪役となったのは再び銀行株。三菱UFJの公募増資について市場では「事前の観測通りの内容でサプライズはない」(国内証券)として悪材料出尽くしとの声も出たが、上値の重さに投げ売りが加速したとみられている。売りはみずほフィナンシャルグループ<8411.T>と三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>にも波及、相場を一段と冷やした。
東洋証券・情報部長の大塚竜太氏は「最大1兆円は事前の観測報道通りだが、規模が大きく影響が大きい。他のメガバンク株もいずれ増資するとの懸念も強まっている。メガバンク株はいずれも信用買い残が膨らんでおり、株価が下落すると投げ売りが出やすい需給状況になっているのも下げを加速させている」と述べている。
ただ日経平均が9500円の節目を割ると、引けにかけて小型株を中心に切り返した。個人投資家などがバーゲンハンティング的な買いを入れたという。「PER(株価収益率)をみると依然割高感がある銘柄も多いが、PBR(株価純資産倍率)でみれば割安感が出てきた銘柄も多い。増資ラッシュが一巡すれば再評価の動きにつながろう」(前出の大手証券トレーダー)との指摘も聞かれた。
個別では、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>、ソニー<6758.T>、キヤノン<7751.T>、東芝<6502.T>など主力輸出株はいずれも下落した。
一方、三菱レイヨン<3404.T>がストップ高。三菱ケミカルホールディングス<4188.T>が同社を買収することで合意したとの一部報道が手がかり。企業は金融危機後、潤沢なキャッシュを内部に溜め込んでいるため、積極的なM&A(企業の合併・買収)が株価の刺激材料になるとの期待が出ている。
(ロイター日本語ニュース 伊賀 大記)
【関連記事】
・ 株価は円高嫌気、日銀が政府とデフレ懸念共有するかに関心
・ 〔株式マーケットアイ〕日経平均は軟調もみあい、換金売りは一巡との見方も
・ 再送:〔テクニカル分析〕日経平均・日経平均先物当限=19日現在
・ 東京マーケット・サマリー(19日)
・ 東京マーケット・サマリー・最終(19日)
終値 9549.47 -127.33 終値 9550 -120
寄り付き 9691.86 寄り付き 9680
安値/高値 9496.07─9691.86 安値/高値 9490─9700
出来高(万株) 255825 出来高(単位) 90423
[東京 19日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は3日続落。7月17日以来、約4カ月ぶりに9500円を一時割り込んだ。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)<8306.T>が前日18日、最大1兆円を公募増資する方針を正式発表したがアク抜け感は出ず、逆に需給悪化懸念を強める格好となった。買い手不在のなか個人の投げ売りや短期筋の先物売りなどが出たという。ただ引けにかけては個人の買いで小型株を中心に切り返すなど下値の強さもみせた。
東証1部騰落数は値上がり482銘柄に対して値下がり1070銘柄、変わらずが125銘柄だった。東証1部の売買代金は1兆4866億円と前日に続き、最近では高水準となっている。
米株は4日ぶりに反落したとはいえダウは11ドル安で為替も比較的落ち着いていたほか、特に悪材料が出たわけでもなかったが、日本株はズルズルと値を崩した。買い手不在のなか追い証(追加担保の差し入れ義務)発生に伴う個人の投げ売りや短期筋の先物売りなどが出たという。
市場では「一時、買い戻しも入ったが戻りが鈍く、短期筋が再び売り仕掛けているようだ。長期資金からの売り注文は特に出ていない。買い手不在のなか下げ幅を広げている」(大手証券トレーダー)との声が出ていた。
悪役となったのは再び銀行株。三菱UFJの公募増資について市場では「事前の観測通りの内容でサプライズはない」(国内証券)として悪材料出尽くしとの声も出たが、上値の重さに投げ売りが加速したとみられている。売りはみずほフィナンシャルグループ<8411.T>と三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>にも波及、相場を一段と冷やした。
東洋証券・情報部長の大塚竜太氏は「最大1兆円は事前の観測報道通りだが、規模が大きく影響が大きい。他のメガバンク株もいずれ増資するとの懸念も強まっている。メガバンク株はいずれも信用買い残が膨らんでおり、株価が下落すると投げ売りが出やすい需給状況になっているのも下げを加速させている」と述べている。
ただ日経平均が9500円の節目を割ると、引けにかけて小型株を中心に切り返した。個人投資家などがバーゲンハンティング的な買いを入れたという。「PER(株価収益率)をみると依然割高感がある銘柄も多いが、PBR(株価純資産倍率)でみれば割安感が出てきた銘柄も多い。増資ラッシュが一巡すれば再評価の動きにつながろう」(前出の大手証券トレーダー)との指摘も聞かれた。
個別では、トヨタ自動車<7203.T>、ホンダ<7267.T>、ソニー<6758.T>、キヤノン<7751.T>、東芝<6502.T>など主力輸出株はいずれも下落した。
一方、三菱レイヨン<3404.T>がストップ高。三菱ケミカルホールディングス<4188.T>が同社を買収することで合意したとの一部報道が手がかり。企業は金融危機後、潤沢なキャッシュを内部に溜め込んでいるため、積極的なM&A(企業の合併・買収)が株価の刺激材料になるとの期待が出ている。
(ロイター日本語ニュース 伊賀 大記)
【関連記事】
・ 株価は円高嫌気、日銀が政府とデフレ懸念共有するかに関心
・ 〔株式マーケットアイ〕日経平均は軟調もみあい、換金売りは一巡との見方も
・ 再送:〔テクニカル分析〕日経平均・日経平均先物当限=19日現在
・ 東京マーケット・サマリー(19日)
・ 東京マーケット・サマリー・最終(19日)
最終更新:11月20日15時53分
Yahoo!ニュース関連記事
- 東京株式市場・大引け=4日続落、買い戻しで値上がり銘柄上回る(ロイター) 11月20日16時15分
- 東京株式市場・前場=続落、金融セクターへの買い戻しは限定的(ロイター) 11月20日11時58分
- 東京株式市場・大引け=続落、9500円割れ後は個人の買いで下げ幅縮小(ロイター) 11月19日16時15分
- 東京株式市場・前場=続落、需給悪化懸念で銀行株などが軟調(ロイター) 11月19日11時58分
- 東京株式市場・大引け=続落、売買代金増加は反転の兆しとの見方も(ロイター) 11月18日16時18分
ソーシャルブックマークへ投稿 0件
関連トピックス
主なニュースサイトで 日経平均株価(日経225) の記事を読む
この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます
- <電力需要>13カ月連続で前年割れ(毎日新聞) 20日(金)19時25分
- 中国首相が米大統領と会談、米中貿易の均衡化を望むと表明[photo](ロイター) 18日(水)21時59分
- 日本旅行・美人時計、「宿ぷらざ」などでXmasタイアップ企画(サーチナ) 20日(金)15時44分