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小沢一郎氏側に現金1億円”…複数人が認める

   石川知裕議員
   石川知裕議員
Photo By 共同

 民主党の小沢一郎幹事長側に、重機械土木大手「水谷建設」(三重県桑名市)の関係者が「2004〜05年、計1億円の現金を渡した」と東京地検特捜部の調べに供述していることが18日、分かった。この関係者を含む複数が共同通信の取材に対し認めた。裏献金の疑いもあり、特捜部は慎重に捜査している。

 小沢氏関連政治団体の04、05年の政治資金収支報告書には、水谷建設からの該当する寄付などの記載は見当たらず、供述通りなら、献金の不記載などを禁じた政治資金規正法に抵触する可能性が浮上。国会などであらためて小沢氏に説明を求める声が高まりそうだ。

 小沢氏関連政治団体をめぐっては、特捜部が3月、西松建設の巨額献金事件で小沢氏の公設第1秘書で資金管理団体「陸山会」の元会計責任者大久保隆規被告(48)=公判前整理手続き中=を起訴している。

 水谷建設関係者によると、小沢氏の地元、岩手県奥州市で国が建設を進める胆沢(いさわ)ダム工事の下請けに参入できるよう、県内の大型公共工事の業者選定に影響力があったとされる小沢氏側に現金を渡すことを決めた。小沢氏の秘書が現金を受け取った、としている。

 当時、小沢事務所でゼネコンの窓口だったのが大久保被告。献金の事務処理については、05年まで秘書を務めた石川知裕衆院議員(36)が主に担当していた。

 水谷建設は(1)前田建設工業が03年1月に落札した基礎掘削(2)鹿島など3社の共同企業体(JV)が04年10月に落札したダム本体(3)大成建設など3社JVが05年3月に落札した岩石採取――の下請け工事の一部を受注した。

 1億円の授受について、石川事務所は「そのような事実は全くない」、水谷建設は「一切お答えできない」とコメントしている。小沢事務所は取材に対し18日現在、回答していない。

 胆沢ダムは総事業費は約2440億円。

 大久保被告の初公判は12月18日の予定。

 石川氏は1996年に小沢氏の秘書になり、05年9月の衆院選で北海道11区から出馬し落選。07年に繰り上げ当選し、8月の衆院選で再選を果たした。

 ▼水谷建設 空港や原発、ダムなどの土木工事を得意とし、主に大手・準大手ゼネコンの下請けに参入している。同社のホームページによると、1933年創業。2008年8月期の売上高は約321億円、従業員は約590人。東京地検特捜部は06年7月、法人税法違反(脱税)容疑で元会長(64)=実刑確定=らを逮捕。これをきっかけに同10月、福島県発注の木戸ダム本体工事をめぐる汚職事件に発展、収賄容疑で当時知事だった佐藤栄佐久被告(70)=上告中=らが逮捕、起訴された。

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