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2009年11月20日(金) 19:05 |
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アウンちゃん元気に退院
生まれつき頭蓋骨に穴が開き脳の一部が飛び出す、「脳りゅう」の手術を受けたミャンマー人の1歳の男の子、トゥー・チャー・アウンちゃんが20日朝、岡山市の病院を無事退院しました。
アウンちゃんが岡山に来たのは先月21日。 ミャンマーで治療を行っていたものの、経済的問題などから継続が困難となり、国際医療団体が国立病院機構岡山医療センターに受け入れを要請しました。 アウンちゃんが苦しんでいたのは、生まれつき頭蓋骨に穴が開き、脳の一部が飛び出す「脳りゅう」です。 手術は飛び出した脳組織の一部を切り取り、穴が開いている部分をふさぐものです。 飛び出した脳組織は奇形したもので、切り取っても問題はないとの判断でした。 しかし手術後、感染症のリスクなどが伴うことから、医師たちにより綿密に準備が進められました。 そして先月28日、脳神経外科や形成外科など10人の医師により、約14時間にわたる手術が行われました。 術後1週間微熱が続くなど心配されましたが、母親の呼びかけに応えるなど経過は良好でした。 そして2歳の誕生日を迎える日を前に、アウンちゃんは無事退院となりました。 午前11時、アウンちゃんが病院を退院します。 医師や院内の保育所に通う子供達が見送る中、アウンちゃんも笑顔で応えます。 退院したアウンちゃんは、午後岡山を出発し東京に向かい、今月27日にミャンマーへ帰国するということです。
アウンちゃんが苦しんでいた「脳りゅう」ですが、日本では100万人に1人の難病とされているのに対して、東南アジアでは5000人に1人と言われ、苦しんでいる子どもが多いということです。 援助した国際医療団体では、今後、1人でも多くの脳りゅうで苦しむ子供達を助けたいと話しています。
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