【社会】AED10万台を無料改修 不具合の恐れ、日本光電2009年11月20日 20時11分
医療機器製造販売会社の日本光電工業(東京)は20日、緊急時に使用できなくなる恐れがあるとして、米国から輸入販売した自動体外式除細動器(AED)約10万7千台を無料改修すると発表した。薬事法に基づき都に届け出た。 奈良県の老人保健施設で4月、AEDが使用できなくなる不具合があり、80代の女性が死亡した。死亡と不具合の因果関係は不明だが、同社は同様の不具合が起きる可能性は極めて低いとしている。 改修対象は、米カルディアック・サイエンス社製の「AED―9100」「AED―9200」「AED―9231」「AED―1200」で、医療、教育機関、民間企業など約7万7千施設に納入している。 国内にはAEDが二十数万台あり、半数近くが改修となる。社員が来年5月以降、納付先に出向き、不具合を改善したソフトウエアに入れ替える。当面の措置として、不具合を点検するための器具と点検マニュアルを納付先に配布する。 日本光電によると、問題のAEDはセルフテスト(自己診断)機能で故障を検出する仕組みだが、まれに検出できなくなる故障がある。 (共同)
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