2009年11月

少し前に、各新聞社が慣行のように行っている悪習、「押し紙」が社会問題化しました。

具体的には、実際の購読部数よりも多い数の部数の新聞を販売店に無理やり買わせ、それで発行部数を積み増している、というもの。

これの何が問題になるのか。もちろん押し付けられた販売店に対する不法行為という面も無くもないでしょうが、そこは、販売店側も契約として受け入れているのですから、法的問題は大きくはありません。それよりも、この嘘の発行部数を根拠に広告枠を売っているということ。つまり、実際よりも広告効果が大きいものと偽装している、そこが問題となったのです。

そしてソフトバンクも同じことをしています。販売店にいくばくかの謝礼を払って契約回線を押し付けています。事実上タダで手に入れた回線を後は販売店がどのような手法で売ろうとかまわない、そういう条件です。これにより、ソフトバンクは毎月数万もの契約回線数の上積みをしています。純増数1位は、まさにこのおかげで、もしこの「押し回線」が無ければ、ここ数ヶ月はソフトバンクの純増数は最下位でした。7月のまぐれの首位陥落、あれは、完全にソフトバンクの読み間違い。ソフトバンクがドコモのエヴァケータイ増産を読み忘れて回線を積むのを忘れており、エヴァ増産を積んでいないドコモの数字にぴったりと純増数を合わせて調整していました。しかし、その情報は瞬く間に業界に伝わり、大笑いの種となっています。あ、やっぱりドコモ純増数にきっちり合わせてるだけなんだ、と。

さて、ソフトバンクがどのように回線数を積み上げようが知ったことではありませんが、その嘘の回線数を他の用途に使っているとなると、話は違ってきます。たとえば、ソフトバンクは長いこと「純増数連続○○ヶ月1位」という広告を打ってきました。これは、明らかに嘘の情報を元にした嘘の広告。これはいけません。さらに、株主や社債購入者に対しても同じ説明をしているわけですから、嘘の情報で出資を募っている、つまり出資法違反に相当します。さらに、周波数割り当ての条件となる加入者数に嘘の数字が紛れ込んでいるわけですから、周波数利用条件にも違反していることになります。

ソフトバンクが純増一位にこだわって数字を積み増しするのは勝手にすればいいのですが、広告倫理、出資倫理、公的倫理に著しく反した利用をしている以上、これは許されざることです。新聞の押し紙と同じく、厳しく追求して社会に明らかにしていくべきでしょう。
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今後はこちらでの更新となります。

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ちょっといいこと教えましょう。

ソフトバンク【単体】の財務諸表を見ればわかりますが、単体の負債は、着実に増えています。その額、一昨年度末9200億円だったものが昨年度末には9500億円と、着実に膨れています。

特に、短期借入金の激増は大変なものです。

そして今年はそれを処理するために、1500億ほど社債を発行しています。これで短期借入金は減っているでしょうが、総額はおそらく既に1兆円を越えているのではないでしょうか。

さて一方。

ソフトバンク連結のキャッシュフロー、いわゆるフリーキャッシュフローは2000億ほどあり、今期はさらに予想から上方修正して3000億円としています。

これなら、単体債務1兆円もたいした負担ではなさそうです。わずか3年で完済も可能です。

本当にそうでしょうか。

このフリーキャッシュフローの大半は、移動体通信事業が稼ぎ出しています。移動体以外の事業だと、今期の通期営業利益は1500億ほどが見込まれ、さらに500億ほどの負債の利払いが発生するため、営業キャッシュフローは1000億がいいところ。一方、それらの事業に対する投資は、前期実績(800億)から多少割り引いて考えても500億は必要で、となると、移動体を除くフリーキャッシュフローはわずか500億。

なぜこんな話をしているのかというと、移動体会社本体にも借金があるから。移動体の稼いだお金は、移動体の借金の返済にしか充てられないからです。移動体会社自体にも、1兆2千億ほどの借金があり、これを返し終わるまでは、本体に返済原資(つまり配当金)を支払うことが出来ません。

つまり、移動体を除いたフリーキャッシュフロー、500億で、1兆円の負債を返済しないといけないわけです。

あれあれ。フリーキャッシュフローが500億しかないのに、今期1500億も社債発行しちゃいましたね。どうするんでしょうね。

移動体が借金を完済して配当を出せるようになる前に、本体が債務超過に陥る可能性も出てきます。もちろんそうなれば、本体の長期借入金に付けられた貸し付け条件もろもろにより、移動体の株式も差し押さえ、取り上げられてしまいます。

なんか、悲惨な未来が見えてきました。

楽しみですね。
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ソフトバンクの接続料金が高いことが取りざたされています。

携帯電話でダントツトップの接続料金です。

しかもソフトバンクはその接続料金の妥当性を示す資料を一切公開していません。少し前までは、接続料金そのものさえ公開していませんでした。これに怒ったドコモ・auがソフトバンクの接続料金を公にぶちまけてしまいました。

接続料金は、「必要最小限のコスト相当」しか取ってはいけないことになっています。にもかかわらず、ホワイトプランをリリースしたとき、孫正義は「ホワイトプランの赤字分は接続料金で補填するから問題ない」と株主に説明しています。つまり、接続料金で利ざやを取る、と発言したのです。

これは当然ながら日本中の通信事業者から非難が起きます。しかし、孫正義はどこ吹く風で、業界最高値の接続料金を取り続けました。

今、その接続料金の公平化が議論されています。ソフトバンクが、不当に利益を上乗せしている疑義が出てきたからです。

現在、各社の接続料金は、ドコモが28.8円、auが31.5円、イーモバイルが29.2円、ソフトバンクがダントツの36.7円です。

もしソフトバンクの接続料金が、たとえばauと同程度にまで抑えられたらどうなるでしょうか。

総務省の統計情報によると、携帯→携帯の通話時間は一人当たり75分/月、固定→携帯の通話時間は20分/月です。もしこれが、携帯電話各社のシェア比率通りに通話されていると考えると、次のようになります。

ドコモからソフトバンクへの支払額:現在約100億円→規制後約86億円
auからソフトバンクへの支払額:現在約57億円→規制後約49億円
固定各社からソフトバンクへの支払額:現在26億円→規制後22億円

つまり、毎月26億円ほど、ソフトバンクの通信量収入は減ることになります。

年間に直すと、312億円です。

もし、全社、ドコモ基準で公平化されると、年間の収入減は473億円に上ります。

逆に、もし全社をソフトバンク基準で公平にすると、ソフトバンクの費用は年間318億円の増額になります。

つまり、どのような公平化が行われても、ソフトバンクの利益は年間300億円以上減ることになります。

この効果を加味すると、ソフトバンクの通信役務損益はマイナスに突入します。つまり、サービスを続ければ続けるほど赤字になるという不採算事業です。これを、不正行為で穴埋めして儲かっているように見せかけているのがソフトバンクの今の姿です。

ソフトバンクがこれまでばれないことをいいことにやりたい放題にやってきた不正行為、その砂上の楼閣の上に成り立っていた通信事業がこれで崩壊です。ソフトバンクは怒らせてはいけない相手を怒らせてしまったのです。

自分でやってきた不正のツケです。仕方がありませんね。
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