内山“リナレスあだ討ち”自信…来年１・１１ダブル世界戦

世界初挑戦が決まった内山と細野（右）。ともに無敗の強打者だ

　来年１月１１日にＷＢＡのダブル世界戦が東京ビッグサイトで行われることが１９日、発表された。スーパーフェザー級王者ファン・カルロス・サルガドに挑む無敗の強打者・内山高志は、スパーリングパートナーを務めたこともある前王者ホルヘ・リナレス（帝拳、ベネズエラ）の“あだ討ち”を決意。同じく無敗の剛腕・細野悟はフェザー級から１階級下のスーパーバンタム級に転向。王者プーンサワット・クラティンデーンジムに挑む。

　１３勝１０ＫＯを誇る日本人中量級の秘密兵器・内山は「気持ち、体力的にも一番いい時期に世界戦が決まった。必ず勝ちます」と自信を見せた。相手はスパーリングパートナーを務めたことがあるリナレスを破ったサルガド。だが武器の強打、アマ４冠の原動力となった駆け引き、アウトボクシングもできる技術、すべての力を結集する。

　１０月１０日。リナレスがサルガドに敗れたのを会場で見届けた。衝撃を受け、同時に闘争心がわき上がった。「びっくりしました。でも強いからこそサルガドは無敗で、リナレスにも勝った。戦うのは運命だと思っています」。世界王座奪取は内山だけの悲願ではない。所属のワタナベジムは日本、東洋王者を多く輩出しているが、世界王座には５人が挑み全敗。「こういう状況ですし、取らなくちゃいけないと思ってます」。世界戦実現に奔走し「今回は自信があるよ」と話した恩師・渡辺均会長は、世界戦直前の１月５日が６０歳の誕生日。夢にまで見た世界のベルトはこれ以上ない還暦祝いになるはずだ。

　◆スーパーバンタム級　細野、初回から攻める　○…代名詞のＫＯ勝利を目指す。１６勝１２ＫＯと強打に絶対の自信。「ＫＯじゃないとやっててもつまらない」と言い切った。１階級下げ、減量の影響も心配されるが「『スーパーバンタム級に落ちるか？』と（大橋秀行会長に）言われていた。もしかしてとは思っていたし問題ない」と、パワー面で有利に立てると前向き。「初回から攻めたい」と真っ向勝負を宣言した。