17日午後7時ごろ、本島中部でプレハブ小屋から転落したとされる中学2年生の男子生徒(14)が約8時間後に死亡した件で、当時一緒にいた同級生4人のうち、1人が男子生徒に暴行を加えたことを認める供述をしていることが19日、捜査関係者への取材で分かった。また遺体の状況から男子生徒が鉄パイプのような凶器で殴られていた可能性が高いことも分かった。県警は暴行を加えた少年を特定し、容疑が固まり次第20日にも傷害致死容疑で逮捕する方針。
県警は19日、男子生徒の遺体に打撲痕があるとして、事件・事故の両面から捜査していると発表した。発生当初は少年らの説明などから転落事故とみていたが、司法解剖の結果、内臓の損傷が激しく、背中などに打撲痕があることを確認した。さらに男子生徒が転落したとされるプレハブ小屋の高さが約2メートルで、地面も芝生だったことから、転落による死亡としては不自然な点が残るとして19日に鑑識活動を実施した。
県警の調べに対し、一緒にいた同級生の少年らは「プレハブ小屋に上って遊んでいたが、移動するために小屋の屋根から飛び降りた。(男子生徒の)姿が見えなくなったら反対側の地面にうずくまっていた」と説明していたという。
男子生徒が亡くなった中学校では18日午後、全体集会が開かれ「転落が原因で男子生徒が亡くなった」と学校側は説明していた。同校の校長は「いじめがなかったか、生徒らから話を聞いて調べている。関係機関と話し合って対応を決めたい」と説明している。
(琉球新報)
2009年11月20日