不法就労させた疑い、ブローカーら逮捕
11月19日21時26分配信 TBS
不法就労ビジネスの一斉摘発。警視庁は、不正に取得した在留ビザで不法就労していた疑いで、中国人の女3人と、ブローカーの滕波容疑者ら5人の合わせて8人を逮捕しました。
警視庁の調べによりますと、滕容疑者らは、これまで200人以上の中国人らを不正に全国に派遣し、給料の一部をマネジメント料として得ていたとみられます。
違法に派遣された中国人たちは、どのような場所で働いているのでしょうか。富山県内のとある温泉旅館。出迎えた仲居の言葉には、独特のイントネーションがありました。
Q.出身はどこ?
「中国・山東省」(仲居)
Q.日本語上手ですね?
「全然、まだまだです。話したらみんなすぐわかります。外国人(だと)」(仲居)
今回逮捕されたのは、この40歳の女ら中国人の仲居3人です。
Q.いいにおいですね?
「調理場、調理場から」(仲居)
地元の名産や、旬の素材を盛り込んだ料理に、目前に紅葉が映える露天風呂。この旅館は、天皇・皇后両陛下も宿泊した老舗旅館でした。
Q.日本語は前から習っていた?
「向こう(中国)で少し習っていて、こっちの大学に入って」(仲居)
警視庁の調べによりますと、ブローカーの滕容疑者らは、女らに、通訳や翻訳などの仕事をするという条件の「人文・国際ビザ」を取得させていました。単純労働についてはビザがとりにくく、警視庁は滕容疑者らが、在留期間が最長3年と長い、この「人文・国際ビザ」を不正に利用したとみています。
取り調べに対し滕容疑者は、「違法なことはやっていない」と容疑を否認。一方、旅館はJNNの取材に対し「不法就労とは全く知らなかった。業務委託していたのに迷惑だ」とコメントしました。
まじめで一生懸命働くと評判がよかったという中国人の女たち。時給1300円のはずの給与は、ブローカーを経由し時給750円しか支払われていなかったといいます。(19日19:31)
最終更新:11月19日21時26分