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【国際】

5年連続で対北非難 国連委 人権改善決議を採択

2009年11月20日 夕刊

 【ニューヨーク=加藤美喜】国連総会第三委員会(人権)は十九日、北朝鮮に拉致問題の解決や人権状況の改善を求める日米欧提出の決議案を賛成九七、反対一九、棄権六五で採択した。同決議の採択は五年連続。十二月の総会本会議で採択され成立する。

 決議は、拷問や公開処刑、女性の人身売買、障害者の強制収容など九項目にわたる北朝鮮の「組織的で広範かつ重大な権利侵害」に極めて深刻な懸念を表明。さらに、「拉致被害者の即時帰国の保証」を含む拉致問題の解決を北朝鮮政府に強く求め、国連機関への協力も促した。

 採択後、北朝鮮の朴徳勲(パクトクフン)国連次席大使は、決議を「断固として拒絶する」と表明。提案国の日米欧に対して「自国の人権侵害は棚に上げ、他国の状況を取りざたするのは偽善とごう慢の極み」と非難し、「わが国は永遠に無敵だ」と強く主張した。同委は同日、ミャンマー軍事政権に対し、民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんを含む政治犯の解放を求める決議案も賛成多数で採択した。

 

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