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ウクライナでスーパーインフル発生328人死…政治陰謀説も

11月19日10時30分配信 サーチナ

 中国メディアは18日、ウクライナでインフルエンザ患者が激増、感染者は100万人以上で少なくとも318人が死亡したと一斉に報道した。ウェブサイトでも「超級甲流(スーパー新型インフルエンザ)」などの文字が躍った。

 その後、「世界保健機関は17日、ウイルスの変異は認められないと発表している」などの情報が伝えられ、中国メディアの過熱報道はやや沈静化。一方で、「ウクライナ政府の陰謀説」も出始めた。

 ウクライナでは、インフルエンザ感染者が肺の中で大出血を起こして死亡した例が多いとされる。現地の専門家は深刻な流行について、抗生物質乱用の影響を指摘。ウクライナ人は自由に抗生物質を購入して自分で使用しているため、ウイルスに対する抵抗力がかえって低下したと考えられるという。

 ウクライナ国内では、政府がインフルエンザの流行に対する恐怖心をあおりたてているとの見方も発生した。ユーリヤ・ティモシェンコ首相は10月末に、欧州諸国中でも最も厳しい感染拡大の阻止策を発動すると宣言。テレビに毎日登場し、感染拡大の状況を発表している。

 ウクライナは2010年に総選挙を実施する予定だが、「インフルエンザに対する恐怖をあおり、政府反対派による政治集会を開きにくい雰囲気を作り出している」との批判が出た。

 同国政府の衛生部門行政官も「政治闘争により、パニックが強められているようだ。住民がマスクや医薬品を争って購入する現象も発生しており、医療資源の浪費になりかねない」と批判した。

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◆解説◆
 中国で、ウクライナでのインフルエンザ流行が注目された原因には、2003年のSARS(サーズ、新型肺炎)流行についての強烈な印象があると考えられる。またウクライナは「陸続きで近い国」のイメージが強く、人の往来も盛んであることも、「中国に影響する恐れあり」との気持ちを増大させたと考えられる。(編集担当:如月隼人)

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最終更新:11月19日10時30分

サーチナ

 

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