藤田まこと「はぐれ刑事」２１年で幕　さらば純情派！安浦刑事

　俳優・藤田まこと（７６）主演のテレビ朝日系ドラマ「はぐれ刑事純情派」が「最終回スペシャル」（１２月２６日・後９時）で完全に終了することが１９日、分かった。８８年から始まったレギュラー放送は０５年に一区切りついていたが、年末年始恒例のスペシャルも今作で見納めとなる。先ごろ藤田は「慢性閉塞（へいそく）性肺疾患」のためＴＢＳ系「ＪＩＮ―仁―」の降板を発表。“はぐれ”の収録は６月に済んでおり放送に支障なし。本人は「皆様の心の中に残るすてきな作品になるよう、力を入れて作りました」と話している。

　通算４４４話目で人情刑事・安浦の人気ドラマが有終の美を飾る。「はぐれ刑事―」は８８年スタート。０５年４月期の「パート１８」でシリーズが一区切り。藤田演じる安浦刑事の親しみやすい人柄と二人娘（松岡由美、小川範子）との家族愛も共感を呼び、全平均視聴率１６・６％。９２年には最高の２５・４％を記録した。

　シリーズと並行し、９９年からは恒例の新春、年末スペシャルがスタート。藤田が食道がんを患った０８年は放送されなかったが、０５年から３年連続で平均１５％を超えるなど、世間の注目の高さは相変わらず。時代劇「必殺仕事人」の中村主水と並ぶ藤田の“代名詞”になった。

　制作側は「安浦刑事という不世出の存在が、皆様の記憶の中にすてきな形で残るように」と終了の理由を説明。藤田は「慢性閉塞性肺疾患」の治療で、ＴＢＳ系「ＪＩＮ―仁―」の降板を発表したが、収録は６月中旬。放送には支障がないという。

　ラストの物語は女性弁護士の殺害事件。かつて安浦が捕まえた北原（佐藤アツヒロ）が容疑者として浮上する。北原の逮捕、更生は「人情捜査」の原点。安浦は進退をかけ、福島県二本松市を舞台に、最後の事件解決に挑む。

　２１年に及ぶロングランに感謝しつつ、藤田は「皆様の長きにわたるご声援のお陰で、幼かった二人の娘も成長し、一人は警察官になり、一人は嫁いでいきました。最終回では、今まで語られることのなかった安浦の原点にまつわる壮大な人間ドラマをお届けします」とコメントしている。