東南アジアのメコン川流域5カ国と日本との初の「日メコン首脳会議」が6日、首相官邸で始まった。鳩山由紀夫首相は「メコン地域は開かれた東アジア共同体構想の鍵をにぎる重要な地域だ」と述べ、3年間で5千億円以上の支援を表明した。
5カ国はタイ、ラオス、カンボジア、ベトナム、ミャンマー(ビルマ)。支援は円借款が中心で、「東西経済回廊」「南部経済回廊」といった地域を横断する道路の整備などに充てられる。環境・気候変動分野での途上国の対策を支援する「鳩山イニシアチブ」に沿って、クリーンエネルギー技術の普及や森林保護、生物多様性の維持などにも使われる見通しだ。
首相は7日、参加各国首脳との二国間会談に臨み、ミャンマー軍政のテイン・セイン首相と初会談する。日本政府はミャンマー支援を人道分野に限定しているが、首相は6日、「民主化が大いに進んだと評価をされることによって様々な支援を強めていくことが可能になる」と記者団に語り、民主化が進展すれば援助を拡大する用意があると伝える意向を示した。(五十嵐誠)