パッキャオのTシャツを手にポーズをとる亀田興毅=東京・葛飾区の亀田ジム
「WBC世界フライ級タイトルマッチ」(29日、さいたまスーパーアリーナ)
挑戦者・亀田興毅が「和製パッキャオ」を目指し、2階級制覇を達成する。18日、東京・葛飾区の亀田ジムで公開練習を行い、ベルト奪取に絶対の自信を見せた。今タイトル戦で、尊敬する世界5階級制覇マニー・パッキャオ(フィリピン)のファイティングスピリットを継承してのKO勝利を公約。王者・内藤を踏み台にして、さらなるステップアップを目指す。
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興毅は平然と言い切った。「正直言わしてもらうけどレベルちゃうよ。ここで負けるレベルちゃう。俺はフライ級で終わるつもりないし。3階級、4階級目指すのに、こんなところで苦戦してるようではアカンしな」。その視線は内藤を飛び越し、世界へと向けられていた。
尊敬するパッキャオ魂で内藤を粉砕する。WBCフライ級のベルトは、過去にパッキャオが保持していた。パッキャオはこのベルトをステップに、アジア人初の世界5階級制覇の偉業を成し遂げた。パッキャオと同じベルトを巻くことは、海外進出を視野に入れる興毅の大きなモチベーションになっている。
今月14日にパッキャオがWBO世界ウエルター級王者ミゲル・コット(プエルトリコ)を12回TKOで破った試合に刺激を受けたという興毅は「俺はパッキャオの後輩。ええ先輩をもったわ。俺もパッキャオみたいな強い気持ちでリングに上がってKOする」と熱い口調で語った。
スパーリングはここまで100ラウンド近くを消化。体重は現在55キロで、これから本格的な減量に入る。「こんなに自信があるのはデビューしてから初めて。何の不安もない。試合のイメージはもう固まった。早く試合がしたい。今からワクワクしている」。和製パッキャオを目指し、2本目の世界ベルトを取りにいく。
(2009年11月20日)