勘違いセレブ女が増殖中“中途半端ブス”“30代後半”

2009.11.19

 結婚詐欺で逮捕された東京都豊島区の無職女(34)が20人以上の男性と知り合ったのがネット上の婚活サイトだったため、婚活サイトのイメージは大きくダウンした。まじめに婚活している男女には迷惑な話だが、この無職女のように分不相応なセレブにあこがれて男性を手玉にとる女たちが婚活サイト上でバッコしているのは事実のようだ。

 「男性に優しくされた経験が少ない女性。あえて申し上げれば、中途半端にブスな女性ほど女としての勝ち組願望、つまりセレブ願望に歯止めがかからなくなる傾向があります。一度、“勘違い女”になったら、周りが何を言ってもダメですね」

 こう語るのは、ステータスの高い男女を対象に、結婚を前提とした出会いの場を提供する結婚相談所「セレブリティ」(東京・白金台)の高山和子代表取締役。同社には、厳しい審査をパスした独身女性が常時数百人単位で登録しているが、その一方で高山さんはこれまで、何人もの“勘違い女”を強制退会させてきたという。

 「勘違いする女性は30代後半に多い。中でも、男性の選択肢が狭い人ほど現実逃避する傾向が強い。彼女たちは当社のような結婚相談所や婚活サイトに活路を求め、現実ではあり得ないような高条件の出会いがあると妄信してしまうのです。“脳内セレブ生活”で妄想はふくらみ続け、現実に紹介される男性では満足できなくなってしまうのです」

 ところが、こうした女性の周囲にはなぜか、いいように利用されるだけの男性が多く集まるのだという。女性に言い寄られた経験が少ない中高年男性には美人に対する疑心暗鬼があるが、相手が「中途半端にブスな女性」だと安心感が先に立ち、“落とし穴”にハマることになる。

 「美人でない女性のほうが性格が良さそうに見える点も大きな落とし穴です。実際は逆のケースのほうが多いのですが…」(高山さん)

 そんな“勘違い女”たちについて、心理学者の日向野春総氏は次のように語る。

 「まさに『交代人格』の典型ですね。居心地の良い夢のセレブ生活にいる自分が主人公で、現実の自室に1人でいる自分は、みすぼらしくてすぐに消したい存在なのです。永遠に埋まらないこのギャップを埋めるためなら手段を選ばず、出会い系サイトなどでワナにかかった男を踏み台にするタチの悪い女性は非常に増えています。今回の事件でも、数十万円単位で被害にあった人はもっといるかもしれません」

 ネット婚活中の男性陣は要注意だ。