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【格闘技】

亀田興毅をケーキで挑発 内藤陣営がプレゼント

2009年11月19日 紙面から

興毅の会見に“乱入”し、23歳の誕生日ケーキをプレゼントする宮田会長(右)=東京・葛飾区の亀田ジムで

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 亀田興毅(23)が“逆挑発”を受けた。内藤への挑戦を前にした18日、都内の亀田ジムで練習を公開したが、敵情視察にやって来た内藤側の宮田博行会長(43)が、前日23歳の誕生日を迎えた興毅に対し、バースデーケーキをプレゼント。一見すると和やかな雰囲気だが、深読みすれば減量まっ最中の興毅に攻撃を仕掛けたとも。当の興毅は「なんも入ってないやろな」と、軽く受け流したが…。因縁の対決が迫るにつれ、場外戦がヒートアップしてきた。

 興毅が報道陣のインタビューに答えている時だった。視察に来た宮田会長が「ちょっとごめんなさい。興毅君、これ。ダイエット中で食べられないかもしれないけど」と、銀座の洋菓子店で買ったというイチゴののったケーキをプレゼントした。受け取った興毅は「うまそうやん」と笑顔。因縁対決といわれているのに、緊迫感はない。一触即発どころか穏やかな雰囲気に包まれた。

 とはいえ、内藤との一騎打ちは29日。現在、興毅の体重は55キロ。フライ級リミット(50・8キロ)まで5キロ近い減量を強いられる。

 減量中のボクサーに食べ物をプレゼントする行為はタブー。完全な宮田会長の挑発行為。「減量に失敗しろ」という願いが込められた大胆不敵な心理戦だ。

 もちろん、興毅もこの挑発に黙っているはずがない。「(ケーキに)なんも入ってないやろな」と受け流し、「ちょっとぐらい腹が痛ぁ〜なってもえ〜か」と、下痢になれば簡単に体重が落ちてこれ幸い、と言わんばかりに皮肉った。

 この日、興毅は3回のミット打ちを披露しただけで練習を打ち切った。内藤陣営には、とても参考になる視察とはいえなかったが、宮田会長は「われわれはプロ。見れば分かる」と豪語。さらには、興毅がファンとツーショット写真に応じる姿に「ボクもファンになってしまう」と、ヨイショを連発して亀田ジムを後にした。天下分け目の因縁対決。ゴングが鳴るまでお互いの心理合戦に目が離せない。  

  (石川晴信)

 

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