心の病 2004年 10月 01日
時間があるのでついついブログ書き込み。 書き出すと、次々に思い出してきますね。 フリーで、建築デザインのやりたい仕事だけ選んで受けて、比較的ゆとりのある生活をしていました。 ホテルなど大型物件は400億とか、額が大きく関わる人の数も多い。 住宅は数千、多くても数億ですが、仕事の行程や項目は、実は同じなのです。 意外とマンションのリフォームのほうが、大変だったりします。 また、クライアントが法人か個人かによっても、関わり方が全然違ってきます。 今までは全てが法人相手でしたから、意外と対応は簡単でした。 これが個人となると細かいところまで、注文してきますし、随時確認を取りながら進めますから、正直、面倒なのです。でも、人と人の触れ合いの中、共同作業という意識ですから、完成したときの喜びを分かち合える。こちらも凄く感謝されるし、別の意味で、とてもやりがいを感じられます。ミクロとマクロの違いだけどどちらも醍醐味があります。 そして意識して個人契約の仕事を請けるようにしました。 また、今までが忙しすぎたから、出来なかった事を やってみました。 ジムに行く、エステに行く、本を読む、ボランティアもしていました。自由ですから、昼間時間が作れる。主婦の友達に会って主婦を観察したり、何もかも新鮮でした。 今までのように前しか見ないで走っていると、後ろでどんどん遠のいていくものに気がつかない。少し立ち止まって、ゆっくり景色を見ることも大切だなと思いました。 すると、心の病を持っている子が凄く多いのにびっくり! その中で、近所に住んでいる、症状のひどい子の話し相手をしていました。 まりちゃんは、完璧に社会生活が出来ず、入退院を繰り返していました。実は、私より一才年下なのですが、精神年齢は20歳前くらいかな。 躁鬱が激しく、夢遊病者のように、夜中いなくなったり、自宅に火をつけたり、裸で外に出たりしていたそうです。 私と会った頃は、退院した頃で、仲良くなって、よく我が家へ遊びに来ていました。 曇りになっても鬱になるので、話し相手が、本当にポジティブに接していないと、どんどん変化していきます。逆に鬱になっていても、ポジティブな人に接していると、どんどん顔色がよくなって元気になります。「まりちゃん、大丈夫、大丈夫よ!」と、言い切って、絶えず、投げかけないとだめ。少しでもこちらが多分大丈夫。と言うトーンで相手をすると、たちまち、それに気づいて、元気が無くなります。 こちらの生命力と忍耐によるのです。まりちゃんに、どんなことがあっても、この人は、自分を守ってくれる。と、信頼してもらわないと、心も開いてくれません。 時々、ディズニーランドや、八景島に連れて行って、楽しい思い出を作ってあげると、鬱になったとき、それを思い出すよう言うと、意外と、心が明るくなったりします。 こうなった原因は、親が愛情を持って育てていないため、心が育たないまま成長し、思春期に受けた失恋という痛手・ショックに、立ち直れなくて、病気になってしまったのです。 彼女の場合は、精神病棟にいたらしい。自宅に戻っても、親がまりちゃんの面倒を見ないので、症状はよくならず、親は自分が大変だから、また入院させるのです。一番身近な親が命がけで愛情を注ぐことが、最高の治療なのに。 まりちゃんのケースは、ホントかわいそうです。 最近は、私欝なの。と言っては仕事をちょこちょこ休み、心療内科へ通いたがる人が多い。鬱が市民権を得た感じだ。この手の社会人になってから鬱になる子と話して感じることは、とにかく、わがまま。自分勝手な子が多い。理想の自分と、現実のギャップに押しつぶされて、努力もしないのに、こんなはずじゃあない。と引きこもってしまう。それを親のせい、会社、社会のせい、と、責任転換してしまう。 また、情報過多で、せかされる社会の中で、自分ひとり取り残されていると感じて、自信を失い、引きこもるケース。 どちらも、失敗を許さない。負け組みには、生きていく価値がないと思い込んでいるところが問題なのです。多様化を認めて、自分らしさで勝負すればいいんだ。今のありのままの自分を愛するということが出来ない。だから人も信頼できない。自分に厳しく、他人にも厳しい。許すということが出来ない。 ちゃんとした心療内科のカウンセリングは、ただ本人に、話をさせます。自分の過去にさかのぼって、いやだったこと、悲しかったことを何度も話させる。そのシーンを客観的に見れるようになるまで何度も何度も。そして他の患者の前でも自分のことを話させます。その中で、自分を省みて、自分のとらうまに気づき、やがてそれを受け入れて、許せるようになるまで。そこにいたるまではかなりの時間がかかるそうです。 社会全体がその病みの原因を作っているんだろうな~~ 世の中に惑わされない強さを 育てることが必要なのよね。 by 007lala | 2004-10-01 00:59 | 私事
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