2009年11月18日

◆ 風邪では酒を飲むな

 風邪を引いたときには、酒を飲むべきではない、という提言を出したい。
 インフルエンザで死亡した人は、酒を飲んだせいで死んだという可能性が考えられるからだ。
 ( ※ 風邪にはインフルエンザを含む。)

 ──

 健康な人がインフルエンザで死ぬ、という事例がときどき報告されている。率で言うと、死亡率 0.001% 以下のうちの半分以下にすぎないのだが、それでもとにかく、健康な人がインフルエンザで死ぬことが(稀に)ある。
 それも、肺に痰が溜まるという肺炎ではなくて、脳に炎症が起こったり、心臓が止まったりで、ポックリ死んでしまう、という例がある。

 このような例は、あまりにも例外的だ。そこで通常は、「特異体質」というふうに認識される。
 しかしながら、私としては、次の可能性を考えたい。
 「酒を飲んだせいで、脳関門が開いてしまって、ウイルスが脳内にもぐりこんでしまう」

 では、なぜか? 
 そもそも、ウイルスや薬物というものは、脳に侵入することはありえないはずだ。脳関門があるからだ。
 ところが、十代の若者に限っては、タミフルが脳に入ってしまうらしい。また、脳内に炎症が起こることから、ウイルスが脳に入ってしまうことがあるらしい。(このへんはよくわからない。知っている人がいたらご教示下さい。)

 こういことがあるとすれば、そこでは、脳関門がうまく働いていない(ゆるんでいる)、と推定される。そして、その理由は、もともとの体質もあるだろうが、次のことも推定される。
 「酒を飲んだせいで、脳関門がゆるんでしまう」
 
 そもそも、「風邪を引いたら卵酒を飲む」という風習は、かなりある。また、それは間違いとは言えない。実際、「卵酒を飲んで、酔っ払って、寝てしまうと、その間に風邪の症状が緩和する」ということは、しばしば見られる。
 とはいえ、たいていの人はそれでいいとしても、例外的に、状況が悪化する可能性も、考えられなくはない。
 そこで、最も疑わしい容疑者として、私は「酒」を呈示したい。こいつは容疑者であるが、こいつが犯人だという科学的な証拠は何もない。ただの憶測だ。しかしながら、最も疑わしい容疑者だ。とすれば、疑わしい奴は、とりあえず寄せ付けずにいる方が、安全というものだ。特に、生死にかかわる場合には。

 というわけで、「君子危うきに近づかず」という意味で、「風邪を引いたら酒を飲むな」と提言したい。ひょっとすると、これによる死者の減少の効果は、「風邪を引いたら病院に行け」という感染症学会の方針よりも、もっと大きな効果となるかもしれない。   (^^);

( ※ 私としては、「どうせ飲むなら抗ヒスタミン薬」と言いたいですね。あれは眠くなるから。……ただし、古い世代の抗ヒスタミン薬は、副作用もちょっとあるらしい。というわけで、「誰にもお勧め」というわけではない。ここではそういう一案もあるよ、と呈示しておくにとどめる。あとはお医者さんと相談して決めて下さい。)



 [ 付記 ]
 本項で対象となる患者は、きわめて例外的な特異体質ふうの事例に限る。つまり、
 「インフルエンザにかかったあげく、脳または心臓にトラブルが起こって、ポックリ死んでしまう」
 というタイプだ。
 一方、
 「インフルエンザにかかったあとで、肺炎になって重症化して死ぬ」
 というタイプもある。これは重症化の標準的な例だ。これに対しては、
 「ペラミビルやファビピラビルを処方」
 というのが最も正当な治療だ。米国や韓国ではこれがなされている。しかるに、日本では、感染症学会がそれを要請しないから、いつまでたっても実現しない。愚の骨頂。
 それでいて、感染症学会は、「早期のタミフル投与を(重症者だけでなく)全員に処方」という「タミフル乱用」を推奨している。人間をタミフル漬けにして、どうするんですか。
 必要な人には必要な薬剤が行き渡らず、不要な人には不要な薬剤を乱用する。こういう阿呆な状況が、日本の医学界だ。まったく、何とかならないんですかね?
  
posted by 管理人 at 21:03 | Comment(0) | 医学・統計
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